MA CHERIE(愛しい君へ)
最新 最初 🆕
#1 [タカ] 10/01/02 08:20
数年前に幼少期の話しは書かせてもらいました
恋愛の事とか全然書いてなかったんで、書いていこうと思います
誤字、脱字なんかあるかもですが、読んでみてください
貴重なご意見や、ご感想などあれば以下にレスをお願いします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4655/

#29 [タカ]
タカユキはケーコがタクシーで逃げるのを見送ると、次々と男達をなぎ倒していった…もちろん嘘である

鼻や首など、これでもかってくらいあちこちを殴られていた

「オッチャン止めて!」

「あきまへんあきまへん
お嬢さんが行ったところでどないにもなりまへん」

「ええから止めろ言うとんじゃ!!」

ついにケーコは運転手の頭を叩きだした
タクシーが斜めにとまるとドアが開く
途中でヒールがぬげたが、かまわずケーコは走っていった

それがきっかけとなり
2001年春にタカユキとケーコは付き合うようになった

しばらく身体中の痛みがとれなかったが、ケーコが毎日見舞いにきてくれていた

元々インテリに言い寄られてたケーコが、他に好きな人がいてると言っていたらしく、タカユキはインテリに目の敵にされたらしい

モテる男はつらいとはこの事だ

⏰:10/01/09 01:15 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#30 [タカ]
これでもかってぐらい殴られ蹴られたので、熱が出てうなされていたが、ケーコが見舞いにくると、やせ我慢を続けた
甘いお菓子が好きな俺のために、毎回おみやげを買ってくるのだが、3回に1回は桜餅だったので、ケーコの実家が和菓子屋なのかと質問した事もあった

怪我の痛みも治まり、タカユキは彼等をギャフンと言わせるために策略を練り始めたが、いっこうにナイスなアイデアが浮かばなかった
仕方ないので、例の雀荘でインテリ達が来るのを待った
2日ほどするとインテリとその仲間たちがぞろぞろと雀荘に入ってきたので、全員まとめて殴って差し上げてみようかと思ったのだが、返り討ちにあうことは明白だったのでインテリだけを誘いだし外にでた

しばらく歩いていると、インテリがゴニョゴニョと話をしだした
「おたくもしかして、○×中学の松平さん?」
タカユキは言い当てられた驚きより
名字にさんをつけられたことに驚いた
「はぁ?せやったらなんやねん。だれやお前」

「僕ですパピコです…ホンマに勘弁してください」
いきなりインテリが土下座をしだした

⏰:10/01/09 01:16 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#31 [タカ]
タカユキは1回のまばたきより速く、記憶を辿った

「パピコて、あのパピコかえっ!!」
タカユキと同じ中学の1年後輩で、なにかと下らない話題を持ってきては、タカユキ達の暇潰しにされていた双子だった

「ほいでお前はパピコかWソーダかどっちやねん」

「せやからパピコです、すいません、ホンマに勘弁してください」

ただ単に、パピコもWソーダも2本入ってるって、しょーもない理由でついたあだなだった

とりあえず、相手が昔の知り合いでも腹の虫がおさまらないタカユキは

「ほらパピコくん♪この靴のつま先を見てごらん」

そう言うとパピコの鼻先に靴をめり込まし、苛立ちをおさえた

まぁそれで許してもらえるのだからパピコも喜んだであろう

パピコは鼻を押さえながら涙目になりながら苦笑いを浮かべた

その日を境にケーコは雀荘のアルバイトをやめ、某雑誌にも載っている、有名ショップの店員になった

ケーコの強い希望もあり、タカユキは神戸の繁華街の一等地にマンションを借り、半同棲のような生活が始まった

⏰:10/01/09 01:16 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#32 [タカ]
朝はケーコより早く仕事に行くタカユキは、ケーコよりはやく家に帰り食事の準備をするのが日課になっていた

新築のデザイナーズマンションのくせに台所の使い勝手が悪く、常々タカユキをイラつかせた

それでもケーコは同じショップの女の子達を食事に招いた

食事が終わるとガールズトークの時間になり、必然的に部屋を追い出されるように近所の雀荘やネットカフェに通った

そんな日が約4年近く続いた
もちろんタカユキは結婚も意識していたが、ケーコの仕事に対する意欲や若さに、まだ早いんじゃないかと戸惑う日々だった

そんなときケーコが仕事をやめた
仕事をやめてしまうと、このマンションに住む理由がなくなった
そこで2人は各々実家での生活にもどった

〔なぁ明日ひさしぶりに神戸行こうや。異人館行ってケーキも食べて、めちゃめちゃ美味しいご飯食べたいな〕

ケーコが明日のデートのコースを嬉しそうにメールしてきた

〔全然いいで♪ひさしぶりやし楽しみやな〕

タカユキもひさしぶりの神戸にテンションがあがっていた

⏰:10/01/09 01:17 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#33 [タカ]
2005年4月25日
ひさしぶりの神戸デートの日をタカユキは今でもよく覚えている

朝から特別な理由も無かったが、そわそわしながら出掛ける準備をしていた

〔私もう用意できたよ〕
そんなメールが朝8時頃に届いた
〔俺も大丈夫やで、何時の電車にする?〕

〔8時40分に家を出てね〕
タカユキはメール通りに家を出た
家を出て数十メートルのところで、玄関にタバコを2箱置き忘れた事に気づいた

急いで戻り、駅に向かいながら自転車に乗りながらケーコに電話をしたが、移動中のケーコは電話に出なかった

駅に着くまでに1つ大きな道路があり、タイミング悪く、ちょうど信号に引っかかってしまった

⏰:10/01/09 01:18 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#34 [タカ]
タバコを取りに戻らなかったら信号には引っかかってなかったタイミングだけに自分にイラッとしていた

〔電車乗ったよ♪〕
ケーコからメールが届いた

いつも駅に着くと、先頭方向にある喫煙所でタバコをすうのだが、間に合いそうにないので信号を待ちながらタバコを吸った

くわえタバコで自転車をこぎ、駅に到着すると、電車がくるアナウンスが流れ、ケーコの乗った電車が見えていた
タカユキは急いで切符を買い、普段ならタバコを吸うために、ぐるっと方向を変えて階段をおりるのだが、あまりに急いでいたために真っ直ぐ階段をかけおりた

ギリギリながらも間に合ったタカユキはケーコにメールをした

〔どこ?〕

〔2両目やで〕

そのメールが届いた時、電車はもうJR伊丹駅を出発していた

〔おれめっちゃ後ろやわ〕
タバコを取りに帰った事を後悔していた

⏰:10/01/09 01:19 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#35 [タカ]
〔尼崎で乗り換える時に合流しよっか♪楽しみやね〕
そんなメールが届いた

あと数分で尼崎だったし、〔うん〕
この一言だけを送った

何となくいつもと違うスピードじゃないのかって気づいていたし、まわりもざわざわしだした
ガッガッガッって揺れてるのもわかった
(ん?)
次の瞬間ドドドドーン!と激しい揺れを感じると、俺は床に叩きつけられ、同じ車両の人間全員が床に叩きつけらてれいた
数秒間は頭が真っ白になっていた
からだの痛みもなく、ほほを大きく切っていたが痛みは不思議と無かった

(ケーコ!?ケーコは!?)
割れた硝子を蹴り、外を見たときタカユキは我が目を疑った

先頭車両がマンションにめり込むようにぺしゃんこになり、二両目も無惨に大破していた
タカユキはケーコのいる二両目に駆け寄ったが、本能がそうさせたのかわからないが、三両目のガラスを割り、中に入った

⏰:10/01/09 01:19 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#36 [タカ]
泣きわめく女性や、気を失ってる人たち、見るからに大怪我をしてる人達を運びだし、二両目の前に立った

もう無理な事は最初に二両目の前に立ち、中を見たときにわかってた
それでも息のあるかたを助け出したかったが、中に入りたくても、車両自体がグチャグチャで、中を見るのがやっとだった
ケーコの身体は折れ曲がり、首も真後ろに折れ曲がっていた
タカユキがケーコに触れたのは事故発生から7時間後だった

抱き締めてあげたかったが、その頃には親族も到着していて、泣き崩れていたので、タカユキは抱き締めて涙することをやめた

ほんのささいなきっかけで運命が左右される…
阪神大震災でも経験した事を改めて思い出した
結婚を8ヶ月後に控えた日の出来事だった…

ケーコの為にも、人生を大切に生きることが供養にもなるのだが、タカユキはケーコの死から女性に対して愛情を持たなくなった…


それでも、それを変える女性がいた

理不尽極まりない、わがまま女と巡り逢った…

最終章 理不尽女と借金男

⏰:10/01/09 01:22 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#37 [タカ]
〔車できてないの?〕
サヤからメールがきた

ケーコが死んでからタカユキの女性に対する対象はセックスでしかなかった

必死で愛し合っても、突然の不幸だったりで、何もかも失ってしまうこともあるってことを知ったからだ

タカユキは暇さえあれば、C-BOXの地域板や18禁などで女と絡んでいた

特別楽しかったわけでもなかったが、他に心の隙間を埋める手段がなかったし、仕事に行く以外は部屋にこもることが多かった

そんな時、偶然サヤと絡むことになった

よくよく話してみると、サヤ自身もセフレを作ったりと18禁を楽しんでいた

そして2009年の5月のある日、2人は会う約束をした

⏰:10/01/09 21:54 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


#38 [タカ]
サヤの職場の近所の駅前で待ち合わせをした

タカユキは電車に揺られながら、サヤとメールのやり取りをしていた

「車できてないの?」

さも当たり前じゃないの?って雰囲気が漂うメールの内容にタカユキはイライラしていた

この女、相当わがままだろうなと予想しながら駅に着いた

待ち合わせ場所に近づく女達をみながら、このブスなら帰る!!などと考えていると、見るからに生意気そうな女が現れた
それがサヤだった
ただ唯一許せるのは顔が可愛かった
ただこれだけだった

喫茶店に入った2人は、18禁の常連の話などでもりあがっていた
(ほいでいつホテル行くねん!!)
タカユキはセックスをするつもりで来ていただけに、ダラダラと話してる時間がもどかしくて仕方なかった
タカユキもまたわがままだった
結局その日はホテルに行くこともなく帰ることになった

わざわざここまで来て何も無しかいな!!そんなイラつきながらも、今まで出会ったことのないタイプのサヤに、少しだけ興味を持ちはじめていた

⏰:10/01/09 21:55 📱:P07A3 🆔:nr/EPz4M


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194