二人の道

特に会話もなく彼の車に乗った

「はい」

さっきのレモンティーを渡される

「ありがとう」

「どこ行く？」

「田舎だからなんもないよ」

とりあえず彼が車を走らせる
ぎこちない会話をしながら
私は横目で運転している彼をチラチラ

当時彼は28歳、私より5歳上だけど
タメくらいに見える
大学生っていわれてもおかしくないくらい

顔は普通？
嫌いではない

「ほんとなんもないな」

「でしょ」

「なんかゆっくりできるとこないん？」

「河原ならあるよ」

「俺そういうとこ好き」

薄暗い中河原に行くことに

二人で河原に降りる階段に座った
私は横に座るのが恥ずかしかったから一段下に座った

いまだ二人とも顔を合わせず会話(笑)

私は無意識のうちに木の枝で地面を
つっついていた

「何してるん？」

「手悪さ」

「変な人(笑)」

そんな会話が続き、彼が自分のことを話した始めた

元嫁には離婚する前から彼氏がいる
元嫁のことは恨んでいる
子供たちのこともはっきりさせないといけないのにずるずる先延ばしにしてしまっている

高校は中退した
今は実家の自営業をしている
夜は養育費を払うために居酒屋で働いてる

彼は私にいろんなことを話してくれた

はなさんの書き方って
すっごい読みやすい
続き
がなｂって

>>15
読んでいただいてありがとうございます

忙しさのあまり書いていることすら忘れていました
すいません
少しずつになると思いますが、時間があるときは更新していくのでよろしくお願いします

話をしている最中の彼の顔は

悲しそうな…寂しそうな…

でも、唯一友達の話をしているときだけは瞳がキラキラしていた

高校生の頃
一緒に警察に追いかけられたこと
万引きして逃げたこと
友達を助けるために他校の生徒と殴り合いのケンカ
そんな思い出話や

離婚して鬱になっているとき
精神的に支えてくれた友達にすごく感謝していること
友達が大好きなこと
そんな話を延々と話してくれた

話を聞いて、
こんなに人に感謝できる彼って
きっといい人なんだろうなと思った

それと同時に

二人の歩んできた道に距離を感じた

私はどちらかというと真面目な方
万引きなんかもちろんしたことない
校則に引っかかることはあったかもしれないけど、
高校も卒業して
大学にも行かせてもらった

彼も距離を感じたかな…？

男の人の方が学歴とか気にするのかな…？
あっ付き合うわけじゃないし、友達なら関係ないか

私の妄想が始まった

そんな中
「また会ってくれる？」

急に彼が言った

「え？…はい」