友達。

純(19)

どこにでもいる
普通の大学生。

こんなに好きになって
人を愛おしいと
思うのなんて
絶対ないと思ってた。

ねぇ

私はこれで良かったのかな？

今はまだ分かんないんだよ。

私は恋愛に対して
冷めていて
いつでも一人が楽だと思っていた。

高校生の時
彼氏はいたけど、
本気で好きにはなれなかった。

どうしても
他人に素を見せるのが怖くて
上手い付き合い方が出来なくて
そんな自分に相手も自分も
疲れてしまって
続かない恋愛が多かった気がする。

でも、
光だけは違った。

ねぇ光。
光には絶対言えないよ。
この気持ち。

この関係を壊すのが
怖くて
たまらないんだ。

光との出会いは
高校３年生の時。

大学のオープンキャンパスで
見かけたのが最初。

第一印象は
お洒落な奴。

多分、この時、
緑色のスキニーにピンクのＴシャツ着てたんだよね(笑)
それに帽子被っててさ。

なんか目が光を追い掛けてた。
だって目立つから(笑)

でも、

この時はまだ、
光をこんな風に思うなんて
分かるはずなかったんだ。

私はその大学に合格した。

大学は色んな友達がいて
まだ慣れない環境だったけど
それなりに楽しかった。

そこで私はオープンキャンパスで見かけたその男に、

再会する。

私達の大学は
入学してすぐ合宿があった。

光とはそこで初めて喋ったんだ。

話しかけてくれたの
今でもすごい覚えてる。

あんためっちゃ早口で
なに言ってるか全然わからなかったんだもん(笑)

お互いの名前行って
出身地とか

ほんと、初対面ですっていう自己紹介だったよね(笑)

でもなんか嬉しかった。
初めて喋ったときから
人見知りな私が
すぐに心開けて、話しててめっちゃ楽しい。

光は最初から変わってたけど
そこがまたあたしにとっては新鮮だった。

そこから
学校で会うと
ちょくちょく喋ったり。

ある日サークルの新歓があって、
終電に乗り遅れた友達と光と先輩が家に来ることになった。