milk tea

｢ねぇ、ひかる。
あんた、やっとしあわせになれたんだね。｣

親友のナオちゃんが、優しい顔をして言った。

｢この前、絢斗(ｹﾝﾄ)があんたと同じこと言ってたよ。
家に帰って、あったかいミルクティーがないとダメだって。ソファーの隣にあんたが居ないとダメになったって。
もうおかしくって笑っちゃうわよ。｣

あたしの親は、"お父さん、お母さん"ってよりは、本当に友達みたいな家族。

父はパパちゃんだし、母はママちゃん。

いっつもふざけあって、毎日本当に楽しかった。

でも小さい頃から"お父さん、お母さん"ってものに少し憧れがあった。

まさしくマスターと奥さんは憧れの"お父さん、お母さん"。

だからすごく２人と居ると、心地良かった。安心した。

ケンケンも高校卒業してすぐ親元を離れたから、きっとあたしと同じ気持ちだったと思う。

　
仕事が休みの日は、２人で近くの公園でランニング。

いつも散歩の犬に会う。

すると、毎日必ず"今日のわんこ"の話になる。

｢今日の柴犬かわいかったね。｣
｢いつか犬飼いたいね。｣
｢アメリカンコッカがいいなぁ。｣

ケンケンは｢そうだね。｣｢そうだね。｣って優しく微笑みながら言う。

｢俺、ブルドックがいいなぁ。｣
最後にケンケンがボソッと言う。

｢え～。ブルドック～？！｣

ケンケンはブルドックがツボみたい。

時々ペットショップ巡りに行くと、ブルドックの前にずーっと居て、なんかブルドックと話してる。

｢またサチコと話してたの？｣

｢今日は、サチコじゃなくてノムさん。
こいつ頭良いんだよ。｣

オスだとノムさん、メスだとサチコ。
変な２人の中のルール(笑)

　
休みの日は、ペットショップ巡りしたり、買い物しに行ったり、フットサルしに行ったり、公園でバトミントンしたり、動物園に行ったり。

２人で居ると楽しいことがいっぱい。

　
ランニングの帰りにもやっぱりいつもの喫茶店で朝ごはん。

｢おぉ～今日休みだったんか。
はい、おつかれ。｣

そういってやっぱりいつもの特製モーニング。

もちろんずっと毎日喫茶店で朝ごはんって訳じゃなくって。

時々ケンケンと２人で朝ごはんを作る。

だいたいあたしが焦がしちゃうんだけど、｢あ～あ。｣って言いながらも、ケンケンは残さず食べてくれる。

　
２人で向き合って食べるとき、ケンケンはなんか照れる。

｢あんま、見んな。｣って。

｢…変なの～。｣

何でって聞くと、
｢いつも隣に居るから。｣って。

今でも変わらず、向き合うと、絢ちゃんは照れる。

途中なんですが、エッセイ風に書き直したいと思うので、立て直したいと思います。