＼君の隣で／

君の隣はいつもあたし。
あたしの隣はいつも君。

ずっと一緒だよね…？

沢村さき(|5)
今日から高校生になった。
なれない場所の生活は
すごく緊張していたあの時。

中学の友達とは離れ
誰１人と知らない人達。
１人でクラスを見ていたあたし

背が低いあたしにとって
それを見るのは大変だった。

背伸びをしてみたり
どんな事をやってみても
その人込みの中で上を
見上げるのがやっとだった。

そんな中、君と目があったね

すぐに目をそらして
しまったけど
あの時からもう君に
恋をしていたのかな…

やっとクラスがわかり
深呼吸をしてクラスに入った。

あたしの席は窓際の５番目
隣が誰かわからないまま。
そんな時１人の子が話し
かけてくれた。

それが仲島ゆか
あたしの親友になる子。

｢ねえ！１人？｣
あたしに話しかけたとか
最初わかんなくてスルー。

｢ねえねえ！聞いてる？
あたしと友達になろ★｣
目の前まで来て話し掛けてくれた。

ゆかは気は強いけど
すごく繊細な子で人に優しい。

｢えっ？あたし？｣
びっくりするあたしにゆかは
｢そうだよ★なろう？
ゆか知らない子ばっかで
不安だったんだあ…！｣

そんな感じで常に一緒に
いてくれたゆか。

ほんとにゆかには感謝してるよ

｢さきぃ♪あたしの彼
紹介するね★｣

ゆかの彼。村橋けんた
あたしは今ぢゃ
けんちゃんって呼んでる。

｢どーも！ゆかの彼氏です★｣
けんちゃんはカッコイイ。
ゆかとほんとにお似合いだよ。

｢あれ？さきの隣まだ
来てないんだねー｣

言われてハッとした。
そういえばいないなーって。

｢さきちゃんの隣って
確か、ハルトぢゃない？｣

｢ハルトって誰？｣

２人で話しが進んでいく中
あたしは２人を見つめるしかない。

――ガラガラ
｢はい！席に着けよー｣
先生が教室に入ってくると
皆自分の席に戻っていった

｢はい！出席とるぞー｣

――ガラガラ
｢すんません。遅れました｣
一際目立つ存在の人
それはさっき目があった
紛れも無くあの人だった