長い雨の夜に

恋をして…。

また恋をして…。

不思議。あんなに好きで仕方なかったのに。

りくと別れて一ヶ月位たった時、りくと新しい彼女を見た。

私とは全然違うタイプの、大人っぽい人だった。

りくが私に気づき手をふってきた。

無神経さに腹がたつ。

それでも振り返してしまった自分にも腹がたつ。

それから一年くらいは本気の恋愛ができなかった。

彼氏はできたけど、好きになれなくていっぱい傷つけた。

会うのも面倒だったからデートの遅刻は当たり前で、ドタキャンもした。

この人私のどこが好きなんだろう？

謎だった。

そんな状態を見かねてゆきﾁｬﾝに別れなよ？

と言われ別れた。

毎日数10件のmailと朝昼夜の電話から解放され、自由になった気がした。

『自由だぁ～！！』

とかはしゃいでたら、ゆきﾁｬﾝに呆れられてた。

ゆきﾁｬﾝは私の為というよりも、彼氏があまりにも可愛そうだから別れをすすめてくれたらしい。

それから何人かと付き合っては別れを繰り返してた。

一年の終わり、修学旅行の時暴れてる男子がいた。

見てるとめっちゃアホっぽいんだけど、目が離せなくなっていた。

豊は本当にあほだった。

見た目はツイストパーマあててたりしたから、俗に言う不良な感じだけど、やってる事は幼稚園児みたいだった。

夏の暑い日、中庭の水道ホースを引っ張って廊下から教室、関係無しに水をまきまくってた。

悲鳴と笑いの嵐。

先生が走ってきて超怒られてた。

そんな豊が私がバイトしてた焼肉屋さんにバイトに入ってきた。

この人仕事できるのかな？
予感的中で全然ダメ。

シフトに入れてもらえず、ほぼクビ状態。

でも学校でも話する機会も増え、豊に告白され付き合う事になった。

豊は私が処女じゃ無かった事にすごく落ち込んでいた。

自分も童貞じゃなかったくせに。

私の処女はそんなに好きでも無かった人にあげてしまった。

今思えば豊が初めての人だったら良かったのになって思う。

でも現実ってこんなもんなんだろうな。

それからの高校生活は何でも豊だらけだった。

みんな私達が付き合ってるの知ってたから、
あほな豊が奇怪行動する度、何故か私がみんなに見られた。

恥ずかしいけどそんな事で嫌いにならなかった。

本当にその時は豊と結婚するんだと思う位好きだった。

その想いは卒業後一年で簡単に破れてしまった。

豊に好きな人ができたと言われた。

真っ白になった。

正直少し前から態度の変化に気付いてたけど、泣きまくった。

本当に辛かった。

しかもその女を追いかけて東京に行くと言ってきた。

東京に行ってからもお金を貸して欲しいとかの連絡はあった。

私は本当に見る目がないと思った。

でもこの時はまだ好きだったから結局入金した。

バカだよね↓↓

でも後でちゃんと返して貰ったけど。