彼と出会ってから
現在までの記録です

〜あなたと過ごした５年間
〜あなたがいない２年間

あなたは今､幸せですか？

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最後まで私にお付き合いください
　

暗い部屋の中で一人泣いた｡
泣いて泣いて泣いて…
とめどなく溢れてきて､もっと辛くなった｡
目の前で何が壊れていく｡

あの時きっと心は死んでいたのだろう｡

嬉しい
悲しい
楽しい
寂しい

感情が消えてしまって何も感じなくなっていた｡
痛みさえも…

全てが変わってしまった｡
あの瞬間｡

私のこの心はまだ生きていますか？

７年前の今頃彼と出会った｡
高校３年生になりたての春｡

その日私は朝から体調が悪く､本調子じゃないまま学校に行った｡
何とか授業を受け放課後､図書室に本を返してから帰ろうと廊下を歩いていた｡

クラッ!!

あれ…

急に立ちくらみがしてしゃがみこんでしまった｡

あ〜最近､寝不足だったもんなぁ…
ため息をつきながら立ちくらみが治るまでじっとしていた｡

｢大丈夫ですか？｣

そっと手を差し伸べてきた彼｡
見上げると目の前には男の子が心配そうに私を見ていた｡

背が高くスラッとした手足｡
髪は短く切れ長の目に小さな顔｡

誰？この人…かっこいい…
ぼーっと彼を見入っていると彼がまた聞いてきた｡

｢あの〜大丈夫ですか？｣

｢え､あ､はい!!すいません､大丈夫です｣

｢あ〜良かったぁ｡保健室行きます？｣

｢あ､大丈夫です!ちょっと寝不足で立ちくらみがしただけなんで｣

その言葉を聞いて彼は少しホッとした顔をした｡

彼の手を掴むと力強く引っ張って起こしてくれた｡

うわぁ､スタイルいいなぁ｡
制服の名札には

２ｰＥ 佐野匡貴(ｻﾉﾏｻｷ)

と書いていた｡
あ､私の一個下なんだ｡大人っぽいからタメかと思った｡

でもこんなかっこいい人同級生にはいないけど｡

｢ありがとう｡２年生なんだね!私は３ｰＡだよ｣

｢先輩なんですね!｣
そう言いながらチラッと私の名札を見た｡

｢片岡先輩？美零先輩？どっちで呼べばいいですか？俺は佐野匡貴だから好きに呼んでください!｣

笑顔で言う彼に照れてしまった｡
その笑顔…ズルい｡

｢美零でいいよ!じゃあ…匡って呼ぶよ｣

｢はい!仲良くしてくださいね｣

これが私と匡の最初の出会い｡
これから私は匡に惚れる｡
確信があった｡
すでに一目惚れしたからだ｡