さよなら大好きな人

最後にあたしを
ボコボコにして
姿を消した竜。

ごめんね

そしてさよなら

だからあたしは
竜を追い出した。

貯金を握りしめ
大阪に旅だった竜は
仕事も探さず地元と
大阪を行ったり来たり。

そんな行動にだんだん
嫌気がさしてきた。

あの時の優しさや愛情は
今でも残ってる。

でもあたしはそこを
求めてる訳じゃない。

一緒に歩きたいなら
ただ働いてほしかった。

一緒に励まし合って
歩きたかっただけなのに

変わる事を心のどこかで
ずっと期待してたんだと
思う。

でもその願いも虚しく
６ヶ月たっても
変わる事はなかったね。

側にいたいと
離れない竜

一生懸命竜に
嫌われる努力もしてきた

冷たくして愛情の欠片も
見せなかった。

まるで汚いものを見るかのような目で彼を見続けた。

彼自身きっと孤独が
怖かったんだと思う。

幼少期からずっと
親に愛情をあまり
注いでもらえてなかった
竜は人一倍淋しがり屋だった

きっとどこかであたしを
お母さんとだぶらせて
しまってたのかな。

離れようとすれば
嫌だと駄々をこねては
まるで子供のような
寂しい目をよくしてた。

そんな竜をあたしは
見放す事が出来ず
ずるずると側にいた。

それが逆に竜をもっと
ダメにしてたとは気づかずに

本当に大切な人なら
相手のためを思って
突き放してでも変わる
きっかけをつくって
あげれば良かった。

でも頭では分かってても
行動にうつせないあたしは
また竜をダメにした。

朝早くから遅くまで
働いて帰るとただ家で
主婦をしている竜が
出迎えてくる。

確かに楽だった。

一人じゃご飯に洗濯掃除
とうていできっこない
状態だったから

でも楽だからいるって
おかしいよね、

あの頃のあたしは
考える事が面倒で
毎日流されて生きてた。

気付けばあたしまで
精神的におかしくなってた

もうこの際２人で
このまま死ぬのも
ありかなって考えたりも
したことあった

いきるのに疲れてた。

生きてて何がいい事
あるの？？

一気に大事な家族が
３人も病気して落ちるとこまで落とされて

神様なんていない。

毎日頑張って生きてる人よりもっと犯罪者とか人を殺してしまう奴とかが死ねばいいのにって思っても世の中そんなもんじゃないもんね。

こんな汚い世の中で
生きるくらいなら
死んだ方がましだって
何度も思った。

でも今こうして生きてる。
あたしも竜も所詮
死ぬ勇気もなかった。

２人でいたらマイナス
ばかりが増えていき
気付けば竜のぼうりょくが
目につくようになった。