「どうして生きているんだろう？」
そんなことを考えながら、私は大嫌いな地理の授業を受けていた。集中して授業を聞く気なんてさらさら無いし、将来の夢なんてものもなかった私には、何に対してもやる気が無かった。

耳障りになるほどの大きなチャイム音が学校中に響いて、やっと授業が終わった。落書きだらけのノートを机にしまって、席を立つ。向かった先は、『親友』の夏樹のところ。
夏樹の前に立ったまま、聞こうとした。「夏樹はなんで生きてる？」と。でもやめた。答えはふざけたものだと分かってたから。夏樹が真面目に話すはずが無い。私だってそうだ。誰かと真面目な話したことなんて無い。

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