いつから…??

いつからこんな事に??

最初は分からなかった｡

突然体が震える様になって｡

時々､お腹が痛くなるようになって｡

カーテンから覗く光を眩しく感じるようになった…

"大丈夫｡"

ずっと自分に言い聞かせてたら､少し耳が聞こえにくくなった｡

"頑張れ｡"

言われるたびに視界が歪んで､吐き気が私を襲った｡

自分が怖かった｡

何より他人が､全ての人間が恐ろしかった｡

｢ゆきっ!!
起きなさいよー!!｣

せっかくの長期休みなのに平日と変わらない時間にお母さんの声が響く｡

｢まだ寝るー…｣

私は働かない頭を適当に捻って､ダルそうな声を上げた｡

｢いい加減にしなさい!｣

凄まじい足音を立てながらお母さんが階段を上る音が聞こえる｡

｢今起きたー…｣

私は仕方無しに重い体をベットから起こし頭を掻く｡

｢じゃあさっさと下に下りて来なさいよ｡｣

ドアを開け仁王立ちするお母さんは呆れ気味に言った｡

｢はぁーい…｣

眠たい目を擦りながら､伸びたパジャマの裾を引きずりながら歩く｡