神様がもし存在したとするならば、神様は人間の都合の良い存在に置き換えられている。

人間の心のための存在、それが神様。

神様というものが本当にいたとして、それはいったい誰が考えていた神の存在だろう。
いや、もはやその存在が、神が、何をしたというのだ。いや、そもそも神がなぜ何かをしたという理由をつけたがるのか。

宇宙の中にこの星は存在し、人間として、今あなたは生きている。
そうだ、生きることなどに意味などつけなくてもよい。理由などいらないのだ。あなたは存在し、ここに生きている。今すべき何かをしていればいいのだ。

私は生まれた。
地球という星で、人間として母の体から、ひとりの個体として存在した。
日本という国に生まれ、両親がいて、姉がいて、一軒家に住んでいる。
庭には犬までいる。


中学までは順調に育ち、そして義務教育をもうすぐ終えるまで後一年としている。
私はもうすぐ、受験生なのだ。
四月に入れば、中学三年生。
高校受験に向けて目標を立てる。
私には、勉強をする理由がある。
私には勉強をする意味がある。
高校に進学するための、母のいうそれなりの高校へ向けて。

私の周りの連中は、塾へ行きだした。
馬鹿なやつらは、受験のことなんてさておいて、先輩がいなくなった学校で偉そうにしている。
くだらないと、馬鹿にしながらも、そんな自由が羨ましかった。
こいつらは、ただ甘えているだけ。
後になって自分が遊んでいたせいなのに、担任や親に責任転換しようとするんだ。
そうやって私は、ハシャぐ同学年の子達を見下すような目でみていた。一時間目が始まる今日、２月25日のひとときを過ごそうとしている。
そんな私の名前は、矢野未菜穂。
公立中学に通う、一般的な子だ。

なんで一般的かって？それは私が私自身を一般的だと思うからだ。

私の中では、一般的な奴らと、変わってる奴ら二種類で、最初に区別される。
そして、変わってる奴らの特徴を捉え、被害を被る奴らと判断したら、なるべく壁を張って過ごしていく。
それが私だ。