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大相撲夏場所５日目（１２日、両国国技館）関脇勢が結びの一番で横綱鶴竜を小手投げで破った。横綱白鵬、日馬富士は盤石の相撲で勝利。全勝の大関稀勢の里、豪栄道も勝利した。

　結びの一番、鶴竜と勢の立ち合いは、手つきの甘さから行司が鶴竜の手が下りていないと「待った」をかけた。二度目の立ち合い。今度も鶴竜が手をつけず合わない。三度目にやっと合い、鶴竜が張って左四つに。両者上手を取れない中、右からの小手投げで鶴竜が形を作ろうとするも勢が残す。鶴竜が頭をつけ、良い形に持って行ったが。最後は勢が土俵際で豪快な小手投げで鶴竜を破った。

　横綱白鵬は、まっすぐの立ち合い。すぐに右四つの体勢を作りもろ差しで小結魁聖に寄り切りで５連勝。日馬富士は、左で張って右前回しを取り、そのまま前へ。平幕碧山を寄り切り４勝１敗とした。

　大関陣は稀勢の里が、右の上手をなかなか取れなかったが、焦らず最後は上手を取り寄り切りで平幕宝富士を冷静な相撲で下した。豪栄道も寄り倒しで平幕正代を下しともに５連勝。前日４日目に土がついた琴奨菊も小結隠岐の海を圧倒し、４勝１敗とした。照ノ富士は、平幕妙義龍に寄り切られ３日目から３連敗となった。

＜大相撲夏場所＞◇５日目◇１２日◇東京・両国国技館
西前頭１５枚目の遠藤（２５＝追手風）が、新入幕で同じ９０年生まれの東前頭１４枚目の錦木（２５＝伊勢ノ海）を押し出しで破り、２日目から４連勝とした。
立ち合いから低く当たって突き放すと、腰を落としながら、休まずに攻め勝った。前に出ている相撲内容に「そこまで意識はしてないけど、結果的に前に出ていい相撲を取れている。それが勝ちにつながってるので良かったです」と振り返った。体重も過去最高の１５３キロとなり、重みも増した様子。古傷の左膝はまだ完治していないが、前半５日間については「思ったよりいいかな」と手応えを感じていた

　「大相撲夏場所・６日目」（１３日、両国国技館）

　大関稀勢の里、横綱白鵬が勝って、初日から６連勝とした。大関豪栄道は敗れ、初日からの連勝は５で止まった。

　稀勢の里は魁聖との対戦し、左四つから１分１９秒の熱戦の末に寄り切った。白鵬は逸ノ城に突き落としで勝った。豪栄道は琴勇輝の攻めに引いてしまい、そのまま押し出された。

　大関琴奨菊は妙義龍にはたき込みで敗れ２敗目を喫した

大関琴奨菊は妙義龍にはたき込みで敗れ２敗目

　関学大から初の関取となった新十両の宇良（２３）＝木瀬＝は朝弁慶（２７）＝高砂＝を肩すかしで破り、４勝目（２敗）を挙げた。

　低く当たって左に動いて左差し。素早く左に回りながら、体を開き、相手の首を抑え、土俵に落とした。自身より６０キロも重い１８７キロを電光石火の早業で封じ切った。

　「（朝弁慶の）動画を見たら石浦さんが１回転して負けていた。危ない。失敗したらケガをすると思った。大きくてびっくりした。飛ばされたら困る」と腹をくくって、自らのスピード相撲を取り切った。

　この日は母校・関学大の化粧まわしを初めて着用し土俵入り。校章の三日月の入ったデザインが全国放送された。「力士で初、関取で初。今までなかったし、第一人者になれたのはうれしい。部員も増えたらうれしい」と、ＫＧ初陣を白星で飾った。

　これまでと違い、はるかに大きく重い相手と１５日間取り続ける負担も徐々に増してきた。「１日一番なのに体は張っている。（マッサージなど）体の手入れがそろそろ必要になってくる」と、残り９日間を見据えた。

＜大相撲夏場所＞◇７日目◇１４日◇東京・両国国技館

　横綱白鵬（３１＝宮城野）と大関稀勢の里（２９＝田子ノ浦）が７連勝を飾った。

　２場所連続３７度目の優勝を目指す横綱白鵬は、前頭３枚目碧山（２９＝春日野）を突き落としで下した。成績次第では横綱昇進の可能性のある大関稀勢の里は、前頭２枚目逸ノ城（２３＝湊）を送り出しで下した。

　横綱鶴竜（３０＝井筒）は新関脇琴勇輝（２５＝佐渡ケ嶽）に押し出しで敗れ２敗目。横綱日馬富士（３２＝伊勢ケ浜）は前頭４枚目栃ノ心（２８＝春日野）を上手投げで下し６勝１敗とした。

　残る３大関では、照ノ富士（２４＝伊勢ケ浜）が敗れ５連敗となった。前頭２枚目正代（２４＝時津風）に突き落としで敗れた。大関豪栄道（２９＝境川）は前頭４枚目嘉風（３４＝尾車）を押し出しで下し１敗をキープ。大関琴奨菊（３２＝佐渡ケ嶽）は関脇勢（２９＝伊勢ノ海）を寄り倒しで下し５勝２敗。

「大相撲夏場所・７日目」（１４日、両国国技館）

　横綱鶴竜（３０）＝井筒＝が、「ホウッ」封印の関脇琴勇輝（２５）＝佐渡ケ嶽＝に押し出しで敗れ、２敗目（５勝）を喫した。勝った琴勇輝は３勝目（４敗）。

　立ち合いから防戦一方となった鶴竜は、土俵際を逃げ回る取り口となり、琴勇輝のしつこい攻めに最後は土俵を割った。

＜大相撲夏場所＞◇８日目◇１５日◇東京・両国国技館

　２場所連続３７度目の優勝を目指す横綱白鵬（３１＝宮城野）は、新関脇琴勇輝（２５＝佐渡ケ嶽）を立ち合い左で張って右に体を開きいなして押し出し８連勝、自身の最多記録を更新する４１度目のストレート給金となった。ただ、白鵬の相撲が立ち合い変化したかに見えたのか場内からはブーイングが起きた。

　横綱日馬富士（３２＝伊勢ケ浜）は、大関琴奨菊（３２＝佐渡ケ嶽）をとったりで下し７勝目、１敗を守った。琴奨菊は５勝３敗となった。

　横綱鶴竜（３０＝井筒）は、前頭３枚目碧山（２９＝春日野）を引き落として６勝目

大関照ノ富士（２４＝伊勢ケ浜）が、小結隠岐の海（３０＝八角）の上手投げを食らって６敗目を喫した。

　大関稀勢の里（２９＝田子ノ浦）は、前頭４枚目嘉風（３４＝尾車）を鋭い立ち合いの踏み込みから押し出して８連勝、２場所連続で中日に勝ち越した。嘉風は２勝６敗。

　大関豪栄道（２９＝境川）は、前頭２枚目逸ノ城（２３＝湊）の突き押しに土俵際まで追い込まれる場面もあったが、最後は突き落として７勝目。逸ノ城は３勝５敗。

　１敗で追う前頭５枚目の栃煌山（２９＝春日野）は、同８枚目御嶽海（２３＝出羽海）に寄り切られて２敗目を喫した。御嶽海とともに６勝２敗。

　前頭１５枚目の遠藤（２５＝追手風）は同１１枚目松鳳山（３２＝二所ノ関）を寄り切って６勝目とした。

　新十両宇良（２３＝木瀬）は、幕下筆頭の白鷹山（２１＝高田川）を送り倒し６勝目。同じ新十両の佐藤（１９＝貴乃花）は、同９枚目天風（２４＝尾車）をはたき込んで無傷の８連勝と星を伸ばした。

　勝ちっ放しは白鵬、稀勢の里、１敗で日馬富士、豪栄道。