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大相撲夏場所１１日目（２４日、東京・両国国技館）横綱白鵬（３２）は、かど番の大関豪栄道（３１）を上手ひねりで下し全勝を守ったが、横綱日馬富士（３３）は小結御嶽海（２４）に寄り切られ、土がついた。大関とりの関脇高安（２７）は平幕栃煌山（３０）をはたき込み２敗を守った。横綱稀勢の里（３０）は日本相撲協会に「左大胸筋損傷、左上腕二頭筋損傷で約１カ月の通院加療を要する」との診断書を提出して休場した。

　２敗は大関照ノ富士（２５）、高安に平幕宇良（２４）、栃ノ心（２９）の計４人。

◆大相撲夏場所１３日目　○高安（はたき込み）日馬富士●（２６日・両国国技館）

　１２日目に１０勝目をあげ、三役３場所３３勝という大関昇進の目安をクリアしている西関脇・高安（２７）＝田子ノ浦＝が、東横綱・日馬富士（３３）＝伊勢ヶ濱＝をはたき込みで破り、１１勝２敗と星を上乗せした。

　左四つで組み止め、右上手を引いた高安は、右上投げが外れ、バランスを崩したが、落ち着いて攻め直し、はたき込んだ。

　これで高安は３場所連続１１勝以上をマークし、大関昇進へさらに好条件をクリア。

　１４日目は、高安は西前頭５枚目・正代（２５）＝時津風＝と、日馬富士は西大関・豪栄道（３１）＝境川＝と対戦する。

大相撲夏場所１４日目（２７日、東京・両国国技館）横綱白鵬（３２）が大関照ノ富士（２５）を寄り切り、１４連勝で６場所ぶり３８度目の優勝を飾った。大関昇進を確実にしている関脇高安（２７）は、平幕正代（２５）に寄り倒され、３敗目を喫した。

　けがや不振により先場所までの５場所では１１勝が最高だった白鵬が、全勝優勝した昨年夏場所以来の賜杯をつかんだ。

　自身が不振に陥っていた時期に、話題をさらった横綱稀勢の里（３０）が左上腕などの負傷で１１日目に休場を決断。火花を散らす宿敵との横綱対決は今場所も実現しなかったが、改めて存在感を見せつけた。

　３月で３２歳になった。過去５場所は頂点から遠ざかり、その間は全休も含めて２度休場した。通算１０４７勝の最多記録更新へ、史上最多優勝を誇る第一人者が、完全復活を果たした。

　大相撲夏場所１４日目が２７日、東京・両国国技館で行われ、ここまで全勝の横綱・白鵬が２敗で追う大関・照ノ富士を寄り切りで下し、自身の持つ最多優勝記録を更新する昨年夏場所以来６場所ぶり３８度目の優勝を決めた。

　十両は５敗で並んでいる錦木と安美錦の２人が千秋楽で直接対決し、勝った方が優勝となる。

　▼白鵬の話　（３月の）春場所を休んだ分、暴れてやるという気持ちだった。初日から飛ばした。責任を果たしたという思いが大きい。（１年ぶりの優勝に）今回はひと味違う。長かったな。（千秋楽は）気持ちよく終わりたい。

＜大相撲夏場所＞◇千秋楽◇２８日◇東京・両国国技館
１４日目に３８度目の優勝を決めていた横綱白鵬（３２＝宮城野）は、横綱日馬富士（３３＝伊勢ケ浜）を寄り切り、１３度目の全勝で花を添えた。

　大相撲の関脇高安（２７）（本名・高安晃、茨城県出身、田子ノ浦部屋）について、日本相撲協会の八角理事長（元横綱北勝海）は夏場所千秋楽の２８日、大関昇進を審議する臨時理事会を３１日に開催することを決めた。

　理事会で過去に昇進が見送られた例はなく、昇進が事実上決定した。

　高安は千秋楽の照ノ富士戦で敗れて１１勝４敗で場所を終えたが、昇進の目安とされる直近３場所合計３３勝を上回る３４勝を挙げ、今場所は１３日目に横綱日馬富士を破るなど重い突き押しを生かした取り口が評価された。

　理事会開催決定を受けて高安は「まだ実感はない。結果を何とか出せて肩の力が抜けた」と話した。３１日の名古屋場所番付編成会議と理事会で昇進が正式に決まり、伝達式が行われる。

◆大相撲夏場所千秋楽　○白鵬（寄り切り）日馬富士●（２８日・両国国技館）

　横綱・白鵬（３２）＝宮城野＝が千秋楽で東横綱・日馬富士（３３）＝伊勢ケ浜＝東大関・照ノ富士（２５）＝伊勢ケ浜＝を下し、６場所ぶり３８度目の優勝を、１３回目の全勝で飾った。

　表彰式では、土俵下の優勝インタビューで以下のように話した。

　「ただいま帰ってきました。国歌が久しぶりに歌うことが出来て最高に嬉しいです。去年９月に２時間半の大手術をうけまして、リハビリとかいろんなことをやりました。こういうこと（優勝）があることを信じて、３日間断食したり、ヨガもやりました。５月場所の意気込みは格別な物がありました。勝負に絶対はないので頑張りました」

　「稀勢の里関と鶴竜関が途中休場しましたが、高安が頑張った結果、（自分も）頑張らないとと思いました。大きな壁があるからこそ、素晴らしい力士が誕生する。（今日の一番は）まわしが取れないので、我慢我慢でした」

大相撲夏場所で１１勝を挙げ、大関昇進が確実な関脇・高安（２７）が２９日、江戸川区の部屋で一夜明け会見を行った。日本相撲協会が３１日の番付編成会議及び臨時理事会を経て、正式に大関・高安が誕生する。理想の大関像ついて「どんな状況でも堂々というのが、僕の大関像」と目標を語った。

　大関昇進の目安となる三役で３場所合計３３勝を上回る３４勝を直近３場所で達成。２度目の大関挑戦でチャンスをつかんだ。昇進しても、改名せず本名の高安のままの予定だ。「新十両のとき自分の父から、『高安』という名前を残して欲しいという願いもあって、先代師匠（元横綱・隆の里）も了承してくれた。変える予定はないです」。１９９９年名古屋場所後の出島以来の本名大関となる

日本相撲協会は３１日、東京・両国国技館で名古屋場所（７月９日初日、愛知県体育館）番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇・高安（２７＝田子ノ浦部屋）の大関昇進を正式に決定した。新大関の誕生は２０１５年夏場所後の照ノ富士（２５＝伊勢ケ浜部屋）以来２年ぶりで、平成生まれの日本出身力士では初となった。
　高安は都内ホテルで行われた伝達式で使者の春日野理事（元関脇栃乃和歌）と片男波審判委員（元関脇玉春日）から昇進を伝えられ、「謹んでお受け致します。大関の名に恥じぬよう、正々堂々精進します」と口上を述べた。「大関の名を汚さぬよう精進します」「横綱の名に恥じぬよう精進致します」と大関、横綱と２度の伝達式とも簡潔な口上だった同部屋の横綱・稀勢の里（３０）に続き、四字熟語なしのシンプルな決意表明となった。