暑さに強い体づくりには、やや暑い環境でややきついと感じる運動の後に牛乳を飲むのが最適―。信大大学院医学系研究科(松本市)の能勢博教授(54)=スポーツ医科学=らが、約10年間の研究を基に、熱中症対策にもなるこんな理論を提唱している。血液量が増え、皮膚の表面の血管まで十分に血液が循環するため、体温の調節能力が高まるという。原発の稼働停止を受けた「節電の夏」を迎え、暑さを乗り切る方法の一つとして注目されそうだ。能勢教授によると、人間の体は暑さで脱水して血液量が減ると、皮膚表面の
血管の拡張や発汗を抑えることで脳に送る血液量を確保しようとする。その結果、熱の発散が減って体内に熱がこもり、熱中症になりやすくなる。協力者を募って続けてきた研究では、気温25〜30度、湿度50〜70%の環境で、1回300〜500ミリリットルの汗をかくような運動を1日15〜30分、1週間に3、4日、1〜4週間続けると、血液が200〜300ミリリットル増えることが分かった。さらに運動後、30分以内に牛乳などを摂取すると、体温調節能力が20〜50%も改善。
それまでよりも低い気温で血管が開いたり発汗したりするようになり、暑さを
感じにくくなったという。続く
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www.shinmai.co.jp/..