この春ぷ。様デビューしませんか?
最新 最初 全 
#689 [ぷ。様エブリディ]
きたのーん
ぐっもー(●´ω`)
:13/05/02 11:47
:ISW11K
:q9ERvNyk
#690 [ぷ。様エブリディ]
学校の廊下。階段の踊り場。
めくるにつれて制服が夏服へと軽くなっ ていく。
「…あ、この場所…」
ある一枚で、俺の手はピタリと静止し た。
写っているのは海岸沿いの道。
右に海。左に山。 その間を隔てるように、二車線の道路が 在る。
毎日この道を2人で歩き、はしゃいで、 笑って、時には大喧嘩もして…。
一番思い出深い場所だ。
胸の奥がグッと熱くなる。
「―…よし、行くか」
俺は写真を手に、また歩き始める。
薄れている美月との記憶を、確かなもの にする為に‥‥。
:13/05/02 12:19
:ISW11K
:q9ERvNyk
#691 [ぷ。様エブリディ]
カラッと晴れた空に、青い海はよく映え る。
海岸沿いの道に着いた俺は、歩く足を止 めて辺りを見渡した。
人も車も滅多に通らない、道路、海、潮 風の匂い。
:13/05/02 12:21
:ISW11K
:q9ERvNyk
#692 [ぷ。様エブリディ]
10年前と変わらない風景は、ゆっくり と呼吸するように、ただ静かな時間が流 れていた。
俺は思い出を拾い集めるように、一歩一 歩踏みしめて歩く。
「俺の右側には、いっつも美月がい て…」
期末がヤバイだとか、 誰々が誰々に告白しただとか、
そんな他愛もない会話を繰り返して…
「んで人目もはばからずに手ぇ繋い で…」
だけど別れ際のキスはこっそりとして、
し損ねた日は寝る前むしゃくしゃしたり して…。
もちろんいい思い出だけじゃなくて、苦 い思い出もある。
俺は何度も美月を泣かせた。
:13/05/02 12:22
:ISW11K
:q9ERvNyk
#693 [ぷ。様エブリディ]
潮風に紛れて、あの日の光景が胸に甦 る。
…“最低!!”…
目に涙をいっぱいためて、美月が叫んだ 言葉。
やけに鮮明に思い出したけど、いまいち 全てを思い出せない。
:13/05/02 12:25
:ISW11K
:q9ERvNyk
#694 [ぷ。様エブリディ]
あの日の俺は、何であいつを怒らせたん だっけ?
原因自体はくだらなかった気がするけ ど…
「…だめだ、思い出せねぇ」
しばらく考えてみたけど、頭の中がご ちゃごちゃするだけ。
ラチがあかない。
はぁっと息を吐き、防波堤から見える海 を眺めた。
穏やかな波。
キラキラと輝く水面。
横に広がる水平線を眺めていると、心が 洗われるようだ。
:13/05/02 12:26
:ISW11K
:q9ERvNyk
#695 [ぷ。様エブリディ]
――すると突然、
背後から空気を裂くようなブレーキ音が 響いた。
:13/05/02 12:26
:ISW11K
:q9ERvNyk
#696 [ぷ。様エブリディ]
あまりの音に慌てて振り向くと、急停止 しただけの車から太ったおばさんが出て きた。
…ん?誰だ?
おばさんは重みのある足音を立てなが ら、なぜか俺の方へ駆け寄ってくる。
え、え、誰だよっ!
:13/05/02 12:27
:ISW11K
:q9ERvNyk
#697 [ぷ。様エブリディ]
思わず足を一歩後ろに引くと、おばさん は弾けた笑顔で話しかけてきた。
「寺岡くんー!?」
「え…?」
突然名前を呼ばれ、手まで振られたけ ど、おばさんが一体誰だか分からない。
「…え〜っと?」
知り合いにこんな人いたっけ…?
事務員のような制服を着ている女の人 は、年甲斐なく派手な化粧。
つけたてのような香水が強烈に漂う。
言葉を詰まらせていると、おばさんは豪 快に笑いながら元気よく喋り出した。
:13/05/02 12:28
:ISW11K
:q9ERvNyk
#698 [ぷ。様エブリディ]
「やだぁ〜寺岡くん、あたしの事分から ないの〜!?」
…ええ、全く。
だけどこの声、どこかで聞いた事ある。
:13/05/02 12:30
:ISW11K
:q9ERvNyk
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