17歳。
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#65 [匿名]

涙が出そうで
どうしていいか分からなかったから、
あたしは何も言わずに自転車を漕いだ。

ねえ祐紀。
あたしこんなにあんたの事想ってるよ。

自分でも気持ち悪いくらい(笑)

自分から告白したのだって初めてなんだからね。

男子と自転車2人乗りするのも、こんなに仲良くなったのも、桃太郎ってあたしの事呼ぶのも。

全部祐紀だけ。

⏰:09/03/17 20:19 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#66 [匿名]




―公園に着くと、祐紀ははしゃぎながらブランコに走って行った。

さっきの空を見ていた時みたいな大人びてる顔じゃなく、小さい子みたいな無邪気な顔。

『桃太郎ー!早く来い貧乳!』

「なっ…貧乳って気にしてるんだから!」

…あたしは何だか、この時間が終わらなければいいのにと思った。
2人でいるのはいつもの事なのに、何だか今日が特別に感じた。

⏰:09/03/17 22:07 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#67 [匿名]

祐紀の元へ走って行くと、ほら。
そのふにゃっとした顔で笑うの。

女のあたしでも祐紀のその笑顔には負ける。

悔しいけど、可愛いんだもん。

『桃太郎、何ぼーっとしてんだよー。』

あんたの可愛さに見とれてましたなんて、恥ずかしくて言えないよばーか。


「今日の給食何だろーなって考えてたの!」

『さすが桃太郎』

「さすがって何よ!」

⏰:09/03/17 22:12 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#68 [匿名]

『なあ、靴飛ばししよーぜ』

「…靴飛ばしって何?」

『知らねーの?ブランコ漕ぎながら靴飛ばすやつ。』

「そのまんまじゃん(笑)」


高2のあたしたちが
公園で朝から靴飛ばしです。普段のあたしなら恥ずかしいから絶対にやらない。
…祐紀と一緒なら別だけど。

⏰:09/03/17 22:15 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#69 [匿名]

『どっちが遠くに飛ばせるか勝負だ桃太郎!』


「上等だし!」

『言ったな!負けた奴は勝った奴の言う事聞くってことで』

「ジュース奢らせてやるから覚悟しろよ(笑)」


そう言ってあたしと祐紀はブランコを思いっきり漕ぎ出した。

⏰:09/03/17 22:19 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#70 [匿名]

「おりゃぁあ!」

先に靴を飛ばしたのはあたし。
初めてやったにしてはなかなか飛んだと思う。

……上靴、帰ったら洗わなきゃな。

ぼんやりそんな事を考えていると、

祐紀の靴があたしの靴よりもずっと遠い所に落ちていった。

⏰:09/03/17 22:24 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#71 [匿名]

『俺の勝ち♪』

「あ゙ー…」

『余裕だな』

「うっさい!靴取りに行こっ」

片足だけ靴を履いてないあたしたち。

靴を取りに行こうとしたあたしは、思いっきりバランスをくずしてブランコから落ちた。

⏰:09/03/17 22:28 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#72 [匿名]

「―痛い………」

頭から落ちて痛がってるあたしを見て、

『パンツ見えちゃった!てへっ』
なーんて言ってる祐紀。
心配くらいしてよね、
本気で痛かったんだから!


制服についた砂を落として、あたしは気を取り直して靴を取りに行こうとした。

⏰:09/03/17 22:31 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#73 [匿名]

―行こうとしたけど、
行けなかった。



あたしの腕を、
掴んだまま離してくれないから。

「………祐紀?」

⏰:09/03/17 22:33 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


#74 [匿名]

振り返ったあたしの目に映った祐紀は、

さっきまでの無邪気な顔じゃなかった。

真剣で、どこか悲しそうで、あたしを真っ直ぐ見ている祐紀。

あたしは祐紀の視線から逃げたくなった。

逃げたい。これから起こる事をあたしは分かっている。

嫌だ、やめてよ。
離して。

⏰:09/03/17 22:37 📱:W61T 🆔:2Yp7h0Io


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