喧嘩上等

『だからっ、あんた調子のんなよ?!』
美弥はそう言ってあたさに殴りかかってきた

バキッ…

『花優さんは今、終わったばっかだから
やめてあげて下さいっ』

歩美がとめに入るが
『んなの関係ねーよっ』美弥はやめない

さすがに力出ないってば…

『やめろ』
蓮が美弥の腕を掴む

『蓮っ…だってこいつ美弥の友達を…』

『だったら花優ちゃんが治ってからやれば
いーだろ？
卑怯な手使うな』

美弥は何も言わず帰って行った

『蓮ありがと…』

『別に…』

『あたしが真穂さんに似てるから？』

『えっ？』

『あたしが真穂さんに似てるから助けたの？』

『関係ねーよっ
……真穂が死ぬ前に俺、真穂に別れようって
言ったんだ

真穂は嫌だって言って他校の頭に勝ったら
別れないでいてって言ってきて…どうせ負けると思って

いいよ。つったんだ
そしたらあいつ…めちゃめちゃ頑張ったみたいで死ぬまで
戦ったんだ…本当、馬鹿だよな

だから真穂がまだ好きとかじゃなくて後悔してんだ

勝っても負けても付き合えないから
喧嘩には行くなって
言っとけば良かったんだ…

何か長々と話して悪かったな
傷…早く治せよ』

蓮は帰ろうと門に向かう

『待って…!!』
あたしは重い体をお越し蓮に駆け寄る

『ちょ、お前危ないって…』

あたしは蓮を抱きしめた

何か…わかんないけど抱きしめたくなったんだ

『花優ちゃんっ!?』

『あたしを真穂さんだと思って、言って？』

『えっ…』

『早くぅっ』

『……負けても勝っても付き合えないから…喧嘩なんかすんな…』

『真穂ならすぐいい男見つかるから…
お前がいい女だって…俺が１番知ってるんだから…』
蓮は本当に真穂に話かけるように言う

そして…泣きくずれた

あたしも一緒に泣いた