BLUE LETTERS
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#161 [我輩は匿名である]
END
:09/08/11 02:58
:SO903i
:☆☆☆
#162 [我輩は匿名である]
:09/09/27 00:16
:SO903i
:☆☆☆
#163 [我輩は匿名である]
片耳の石を無くした事にすら気付かなかった。
無くなるのは、片方だけなのだ。何時だって。
:09/09/27 00:17
:SO903i
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#164 [我輩は匿名である]
ちくんと
ピアスの入っていない方の耳が痛んだ。
それが孤独からきた痛みなのか、罪悪感からきた痛みなのかは分からない。
:09/09/27 00:19
:SO903i
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#165 [我輩は匿名である]
とても、とても気に入っていた。
アイスブルーの宝石が白銀の縁にはめこまれた美しいピアスだった。
彼からの初めての贈り物に、柄にも無く少女の様に無邪気に無垢に喜んだのを今でも思い出せる。
:09/09/27 00:21
:SO903i
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#166 [我輩は匿名である]
彼は堅くこわばって、うなだれていた。悲観とも絶望ともとれる無表情。否、両方か。
たぶん。
終わってしまうのだ。
この恋が。
:09/09/27 00:23
:SO903i
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#167 [我輩は匿名である]
最後の最後にと私は彼にキスをした。
キスだけは、優しくて暖かだった。このピアスが両方揃って私を飾っていた頃のままのように。
キスが終わったあとも彼は頑に沈黙を続け、それから暫くして私を非難する言葉すら残さずにアパートから出てゆく彼の気配だけを感じていた。
泣いて喚いて、
私を罵って傷つけてくれた方がずっとよかった。
:09/09/27 00:26
:SO903i
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#168 [我輩は匿名である]
一瞬戸惑ったように足踏みをした彼だったが、私はもう何も言わなかった。
こんなとき、可愛い女ならそれこそ愛らしく、いかないで、と男を引き留めることが出来るのだろう。
賢い女なら言葉巧みに誰もが騙されるような言い訳を思いつくのだろう。
でもそのどれも私にできなかった。
:09/09/27 00:28
:SO903i
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#169 [我輩は匿名である]
口数の少ない私達は、ありがとうもごめんねもあいしてるも、全てくちづけで伝えあっていた。
優しさも寂しさもおおよそ恋人が分かち合う全てを(いいや、伝わっていると思っていたのは私だけだったのかもしれない。今となっては確かめる術は無いが)。
それが、いつからだっただろう、瞳を見つめあわなくなった。身体を重ねる事も少なくなった。唇を寄せる事すら億劫になった。
:09/09/27 00:29
:SO903i
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#170 [我輩は匿名である]
口数の少ない私達は、
…お互いを繋ぎとめておく術を知らなさすぎた。
今あふれだしたこの涙も、いっそ彼の前で流せたらまた違った未来があったのだろうけど。
:09/09/27 00:30
:SO903i
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