黒猫の棲むところU
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#37 [イリア]
葵「そしてナナには、
僕だけいればいいんだ。
ずっとそうやって生きてきた。」
少年の瞳に影がうつる。
先ほどまでの幼さは、もうない。
:09/04/01 22:57 :W61P :☆☆☆
#38 [イリア]
葵「―…ナナに近づくヒトは、
みんな僕が殺してあげる」
クスクスと笑う少年。
その近くにいる凪夜の表情に
戸惑いが表れる。
:09/04/01 22:58 :W61P :☆☆☆
#39 [イリア]
凪「……何故……そんなに…」
葵「僕の考え、たった一つの望み。
――……ねぇ凪夜、分かる?」
月が雲に隠れて、光が消える。
もう互いの顔は見えない。
:09/04/01 22:59 :W61P :☆☆☆
#40 [イリア]
:09/04/01 22:59 :W61P :☆☆☆
#41 [イリア]
:09/04/01 22:59 :W61P :☆☆☆
#42 [イリア]
天気は普通。
気分も普通。
緊張しがちな舞台の初日には
もってこいのコンディショ…
猫「どこがだよ」
:09/04/01 23:02 :W61P :☆☆☆
#43 [イリア]
すぐ隣で猫さんの声がした。
猫「天気はどしゃ降り。気分は最悪。
舞台は初日から満員御礼、のくせに
俺たち役者は雨が苦手で
既にヘロヘロ。」
不機嫌そうな猫さんの声。
:09/04/01 23:02 :W61P :☆☆☆
#44 [イリア]
七「いや私、声に出してませんよね?」
猫「フフン、あんたは考えてることが、
すぐ顔に出るから分かりやすい。」
なんて失礼な。
って言うわけで…
:09/04/01 23:03 :W61P :☆☆☆
#45 [イリア]
舞台の初日になる今日は
あいにくのどしゃ降り。
別に雨なんて
私からしたら普通だけど、
猫さんたち半妖からしたら
雨は本当に苦手なものらしい。
:09/04/01 23:04 :W61P :☆☆☆
#46 [イリア]
七「でも舞台は建物の中で
行われるんでしょ?
なら、大丈夫じゃないですか。」
猫「あんたは本当にお気楽だな。
俺たちの嗅覚(キュウカク)なめんなよ、
雨の匂いだけで倒れそうだよ。」
:09/04/01 23:04 :W61P :☆☆☆
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