黒猫の棲むところU
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#35 [イリア]
凪「…………」
葵「ねぇまるで、僕とナナのための
花言葉だ。そう思わない?」
凪「………僕は……
………私はッッ………!!」
葵「僕はナナさえいればいい」
:09/04/01 22:57 :W61P :☆☆☆
#36 [イリア]
葵の声が部屋に響く。
花瓶から取り出された花は
少しずつ元気をなくす。
:09/04/01 22:57 :W61P :☆☆☆
#37 [イリア]
葵「そしてナナには、
僕だけいればいいんだ。
ずっとそうやって生きてきた。」
少年の瞳に影がうつる。
先ほどまでの幼さは、もうない。
:09/04/01 22:57 :W61P :☆☆☆
#38 [イリア]
葵「―…ナナに近づくヒトは、
みんな僕が殺してあげる」
クスクスと笑う少年。
その近くにいる凪夜の表情に
戸惑いが表れる。
:09/04/01 22:58 :W61P :☆☆☆
#39 [イリア]
凪「……何故……そんなに…」
葵「僕の考え、たった一つの望み。
――……ねぇ凪夜、分かる?」
月が雲に隠れて、光が消える。
もう互いの顔は見えない。
:09/04/01 22:59 :W61P :☆☆☆
#40 [イリア]
:09/04/01 22:59 :W61P :☆☆☆
#41 [イリア]
:09/04/01 22:59 :W61P :☆☆☆
#42 [イリア]
天気は普通。
気分も普通。
緊張しがちな舞台の初日には
もってこいのコンディショ…
猫「どこがだよ」
:09/04/01 23:02 :W61P :☆☆☆
#43 [イリア]
すぐ隣で猫さんの声がした。
猫「天気はどしゃ降り。気分は最悪。
舞台は初日から満員御礼、のくせに
俺たち役者は雨が苦手で
既にヘロヘロ。」
不機嫌そうな猫さんの声。
:09/04/01 23:02 :W61P :☆☆☆
#44 [イリア]
七「いや私、声に出してませんよね?」
猫「フフン、あんたは考えてることが、
すぐ顔に出るから分かりやすい。」
なんて失礼な。
って言うわけで…
:09/04/01 23:03 :W61P :☆☆☆
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