漆黒の夜に君と。U[BL]
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#198 [ちか]
──────────
──────‥
漆黒の夜に
弦の音色が響く
それは美しく、
そして寂しい
同じ空の下、
それぞれが感じるのは
愛なのか孤独なのか
いつになれば呪縛から
解放されるのか‥──
‥‥──────
──────────
:09/07/13 18:37 :P906i :7MvgArVw
#199 [ちか]
― 冥side.―
「ん゙〜〜‥‥」
肌寒さを覚えた俺は、小さく寝惚けた声をあげて目を覚ました。
(今何時だ‥‥?)
と、薄く開いた目であたりを見回すと、途端に俺の頭に昨日の事がフラッシュバックされた。
そう。
視界にどアップで恭弥の寝顔が飛び込んできたからだ。
:09/07/13 21:16 :P906i :7MvgArVw
#200 [ちか]
肌寒さを感じていたはずの身体は一気に熱を帯びて、俺を赤く染める。
「ん、‥ス― ス―‥」
長い睫毛が白い肌に良く栄(ハ)えて、俺を釘付けにした。
そして俺の目線は形の良い薄い唇へと移る。
ゴクン..
緊張からか、一度唾を飲み込みソレに視線を戻した。
(軽く…軽く‥//)
そう心の中で呟いて顔を近づけた。
:09/07/13 21:49 :P906i :7MvgArVw
#201 [ちか]
ちゅ。
軽く唇を乗せると、柔らかい感触を感じた。
高鳴る鼓動と、きつく瞑る瞳。
全身が熱くなるのが分かった。
その時。
「んふ…ぁ?!!///」
突然忍びこんできた舌。
「んんっ…//‥‥―!!!」
余韻を残して離された唇を辿ると、まだ少し微睡んだ漆黒の瞳があった。
「寝込み襲うなんて悪趣味だね。」
:09/07/14 21:32 :P906i :uUIWmaXs
#202 [ちか]
そう言われて俺の顔は一気に熱が込み上げる。
「や…っ、ちがっ!!!///
これはその…っ、つまり//」
「《つまり》、なに?」
上半身を起こしてて、
ぐいぐいと迫ってくる恭弥
「えっと…その、うわあっ!!?」
ドンッ
「いったぁ〜…(涙)」
迫ってくる恭弥から逃げるように後ろへ後ろへと退いていると、いつの間にかベッドの範囲を越えてしまったようだ。
音を立てて俺は床に叩きつけられた。
:09/07/14 21:44 :P906i :uUIWmaXs
#203 [ちか]
「…何してんの、全く。」
恭弥があんな顔して
近づいてくるからだろ?!//
心の中でそう叫びながらも口に出すことは出来ず、俺は起き上がろうと腰をあげた。
が。
:09/07/14 21:47 :P906i :uUIWmaXs
#204 [ちか]
「いっってぇーッ!!!(泣)」
腰に激痛が走る。
ジンジンとしみるように痛さが伝わってきた。
「腰痛いの?」
ベッドの上から見下ろすように俺を覗く恭弥に、俺は顔を大きく縦に振った。
「情けないなぁ。《アレ》くらいで。クス‥」
《アレくらい》じゃなくて《アレだけすれば》だっつーのっ!!!!!!!(泣)
:09/07/14 21:52 :P906i :uUIWmaXs
#205 [ちか]
ベッドから落ちた衝撃でさらに腰の痛みは悪化したようで、俺はその場を動けずに居た。
が、
「仕方ないなぁ。」
と気だるそうに呟くと、恭弥は軽々と俺を抱き上げた。
いつものお姫様抱っこで。
暴れたくても暴れられない俺は、ただ顔が赤くなっていくのを感じるしかなかった。
:09/07/16 17:36 :P906i :cLbwCS8g
#206 [ちか]
ゆっくりとベッドに降ろされた俺。
俺を気遣ってくれてるのかいつもより丁寧だ。
「…あ、ありがと..」
目も合わせないままそう言うと、恭弥は俺の頭を軽く撫でた。
「どういたしまして。」
その笑顔はすごく優しくて。愛しくて。
いつの間にか俺達の唇は重なろうとしていた。…――
:09/07/16 17:39 :P906i :cLbwCS8g
#207 [ちか]
バァンッ!!!!
「朝やで〜っ!!起きい〜♪」
残り数mmといったところで、愛しかった雰囲気はいとも簡単に掻き消された。
固まる俺と恭弥。
徐々に恭弥の怒りが辺り一帯に広がっていく。
そんなこともお構い無しに相変わらず暢気な声をあげるめぐさん。
「あ、ごめんごめん!!もしかして俺、邪魔してもた?!」
:09/07/16 17:50 :P906i :cLbwCS8g
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