漆黒の夜に君と。U[BL]
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#300 [ちか]
──‥楽しかった夏休みも終わりを告げ、季節は紅葉が頬を染める秋となった。


そして、今日は
我が高校の文化祭なのです


「なぁ、頼むよ〜」
「日下〜」
「日下くん〜」


そんでもって俺は今、

⏰:09/07/26 23:33 📱:P906i 🆔:fOT1gjcc


#301 [ちか]



「絶ッッッ対ぇ、い・や・だ!!!!」






人生最大の大ピンチ。

⏰:09/07/26 23:35 📱:P906i 🆔:fOT1gjcc


#302 [ちか]
「今日1日コレ着て立ってりゃ良いんだぜ?」

「ちょっと着るだけだし★」

「楽な仕事だろ?」


四方八方から飛び交う言葉達。

待て待て。
お前ら、何か大事な事忘れてないか?


「…なんで男の俺がメイド服なんだよ!!!!!!!」

⏰:09/07/27 08:08 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#303 [ちか]
俺は怒りからその声を荒げる。


「男は執事なんだろ?!?!
なんで俺だけっ!!!」



そうなのです。
俺のクラス1―Cの出し物、それは、

【メイド&執事カフェ】
なのです。

⏰:09/07/27 19:05 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#304 [ちか]
俺は教室の外に大きく掲げられた看板を指さす。


「細かい事言うなって〜♪」

「日下くんは絶対メイドの方が似合うよ!!」

「名前も冥(メイ)だし‥‥、」


──‥プチン.


「絶対絶対絶―ッッッ対、
着ねぇからなっ!!!!(怒)」

⏰:09/07/27 19:09 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#305 [ちか]
どいつもこいつも好き勝手言いやがって!!

名前?!?!
100%関係ないだろ!!!

断固として拒否を続ける俺に半ば諦めモードのクラスメイト達。
が、しかし未だかすかな希望を抱いて詰め寄って来る。
そんな時、急に教室の戸が開いた。

ガラガラッ

「そっちは進んでるー?」

この声は…──っ!!

⏰:09/07/27 19:16 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#306 [ちか]
「あれ、なんかお取り込み中だった?;(笑)」


それは紛れもない俺の親友、蓮見透。

俺は助けを求めて、涙ぐんだ瞳を透に向けた。

「透〜っ!!!聞いてよ、コイツらさ、男の俺にメイド服なんか着ろって言うんだ!!お前からもなんか言ってやってよ〜(泣)」

俺一人に対してほぼ全員(?)が群がるこの状況を把握した透は、爽やかに口を開いた。

⏰:09/07/27 19:41 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#307 [ちか]
「あー!それ俺が出したアイデア♪」

透の白い歯がキラリと光る。





そして俺は再び絶望の淵に立たされる。

⏰:09/07/27 19:49 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#308 [ちか]
「だから、いーやーだってえー!!!(汗)」


透に加勢(本人はそのつもり無しかも?)されたクラスメイトはさっきの勢いを取り戻し、俺にぐいぐいと迫ってくる。

「だだだ、だいたい、なんで俺なんだよ!!?」

そう叫ぶと衣装班の奴らが口を揃えて言った。

「「身長170cm以下の執事服作ってなかったからサイズ合わないんだよね〜」」


そ、そんな‥‥。

このクラスで170cm以下の男なんて、俺以外居ないじゃん‥‥。

⏰:09/07/27 20:45 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


#309 [ちか]
ついに俺は逃げ場の無い壁に追い込まれた。

「仕方ないな‥‥。」

そう言って悔しげな表情を浮かべるクラスメイト達。
少々罪悪感もあったが、内心ホッとしていた。

けど、そんな安心もそう長くは続かなかった。


衣装班の一人が言った。

「仕方ない、作戦Bだ。」

「へ??…ほわ!!??」

《作戦B》と呟いた瞬間、女子は一気に外へ出て行った。
それと同時に残りの男子達が俺をがっしりと掴む。

⏰:09/07/27 20:57 📱:P906i 🆔:1t8lFZ9.


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