漆黒の夜に君と。U[BL]
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#456 [ちか]
「急に電話してくるから、なんかあったのかと思ったわ。」

「すいません…。でも俺が言うのもなんですけど、本当に良いんですか?」


店長はグラスを磨きながら穏やかに笑う。


「もちろん。」


今の俺にはこの笑顔が身に染みるようにありがたい。

「ありがとうございます!」


よし!
恭弥のためだし
頑張って稼ぐぞ!

⏰:10/02/18 21:58 📱:P906i 🆔:uFkBQKYM


#457 [ちか]
― 恭弥 side.―


最近冥がおかしい。




どう考えても何か
隠してるようにしか見えないんだけど。


だいたい…


「今何時だと思ってるの?」

深夜3時帰宅って
どう言うこと?

⏰:10/02/18 22:17 📱:P906i 🆔:uFkBQKYM


#458 [ちか]
「ご、ごめん…なさい(汗)」

「答えになってない。」



なんで目をそらすんだ。



壁に両手をついて
冥を挟むような体勢をとる

⏰:10/02/18 22:25 📱:P906i 🆔:uFkBQKYM


#459 [ちか]
「ちゃんと答えなきゃこのまま襲う。」


もちろん答えたとしても
そうするけど。


冥は一向にこっちを見ようとしない。

「ど…どいてよ」

「やだ。」


なんなのこの感覚。
変な胸騒ぎ。

⏰:10/02/18 22:28 📱:P906i 🆔:uFkBQKYM


#460 [ちか]
こうなったら無理にでも吐かせてあげる。


冥の顎を強く上げ、無理矢理に唇を重ねた。


「ん…ぅ‥ふ…っ」

苦しそうに僕の服を握る冥

「んん…っ!!や…だって…ば!!!!」


ドン.

⏰:10/02/18 22:31 📱:P906i 🆔:uFkBQKYM


#461 [ちか]
「と、とにかく今日はいやなんだよ!
おやすみ!!!!」


バタンッ.


ドアが強く閉まる音が響いて暫くして僕はズルズルと廊下に座りこんだ。



なに?
どういうこと?

「‥‥‥拒否された‥?」

⏰:10/02/18 22:38 📱:P906i 🆔:uFkBQKYM


#462 [ちか]
― 冥side.―


次の朝、目が覚めると恭弥の姿は無かった。


いつもなら寝込み襲ってくるはずの恭弥が居ないことに違和感を感じて部屋を見渡すと、

小さなテーブルの上に一枚髪が置かれていた。

⏰:10/02/26 21:19 📱:P906i 🆔:jxIPLLps


#463 [ちか]
【 冥へ

 急な仕事が入って家には
 土曜まで帰れそうにない
 学校も行けない。
 僕が居ない間、色々
 気をつけてね。

       恭弥 】


淡白な文章だった。

昨日のこと怒ってるのかな…?

⏰:10/02/26 21:25 📱:P906i 🆔:jxIPLLps


#464 [ちか]
でも着替る時、鏡越しで首筋に薄い紅色の斑点を見つけて、

少しだけ安心した。



恭弥の誕生日はちょうど日曜日だし、バイトするにはある意味好都合だ。



気分を切り替えて俺は支度を済ました。

⏰:10/02/26 21:29 📱:P906i 🆔:jxIPLLps


#465 [ちか]
その日から俺は毎日深夜までバイトに明け暮れた。


恭弥が外出中なのを良いことに朝方まで働くこともしょっちゅうだったし、

久しぶりに店長やバイト仲間と話したりしてその時間が全く苦じゃなかった。


そんな風にして日は過ぎてゆき、恭弥の帰宅一日前、誕生日の二日前という日が訪れた。

⏰:10/02/27 21:23 📱:P906i 🆔:P6Gu94Xo


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