漆黒の夜に君と。U[BL]
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#481 [ちか]
まだ心の準備も出来てないのに…
手足が震えて、恭弥の顔をまともに見れない。
でも分かってる。
それだけが理由じゃないことぐらい。
本当の理由は、
:10/03/01 17:20 :P906i :k.iFxsI2
#482 [ちか]
「…話がある。来て。」
恭弥の目が真剣で、
いつもと違うから。
:10/03/01 17:22 :P906i :k.iFxsI2
#483 [ちか]
俺は小さく頷いて
先を歩く恭弥に
付いていくことしか
出来なかった。…―――
:10/03/01 17:26 :P906i :k.iFxsI2
#484 [ちか]
― 恭弥side.―
急な仕事入って暫く家に帰ってなかったけど、
正直頭の中は冥のことしか無かった。
あの夜拒否されて、
それからすぐ仕事でまともに話も出来ないままで、
仕事が手につくわけなかった。
:10/03/01 17:35 :P906i :k.iFxsI2
#485 [ちか]
だから、調べさせたんだ。
松山に。
あの夜、冥がなんで遅かったのか。
すぐに理由は分かった。
またバイト始めたらしい、と。
僕が留守の間もずっと。
:10/03/01 17:37 :P906i :k.iFxsI2
#486 [ちか]
なんでバイトなんかする必要がある?
金が足りないなら
いくらでもあげるのに
なんで僕を拒んだ?
考えた結果、
ある結論にたどり着いた。
:10/03/01 17:39 :P906i :k.iFxsI2
#487 [ちか]
“冥はココを出ていこうとしている。”
それなら合点がいく。
合点はいくけど、
納得はいかない。
手放したくなかった。
意地でも繋ぎ止める。
その為にこうして早く仕事も片付けて、話す時間作ったんだから。
:10/03/01 17:47 :P906i :k.iFxsI2
#488 [ちか]
今僕は、
いや正確に言うと僕達は
廊下を歩いてる。
冥、なんでそんなに震えるの。
そんなに僕がキライ?
もう終わりなの?
ため息さえ溢れた。
:10/03/01 18:04 :P906i :k.iFxsI2
#489 [ちか]
やがて突き当たりの僕の部屋に着いた。
「入って。」
ドアをゆっくり開けると
冥を中に入れてから
僕も入り、またゆっくりと閉めた。
回りくどいことは嫌いだから単刀直入に言おうと思う。
結果がどうなろうと、離す気なんて無いんだから…
:10/03/01 22:36 :P906i :k.iFxsI2
#490 [ちか]
― 冥side.―
これから何を言われても
絶対泣かないようにしよう
これが最後になっても…
そう決めて無理矢理顔を上げると、無表情の恭弥が目に入った。
沈黙を破ったのは
やっぱり恭弥の方だった。
:10/03/01 22:46 :P906i :k.iFxsI2
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