漆黒の夜に君と。U[BL]
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#11 [ちか]

ワガママを言えば
またそれが壊れてしまいそうで、


本当に欲しいモノなんて
いつも言えなかった


いつだって俺の気持ちが
満たされることはなく、


本当の愛なんて分からない
隙間の空いたこのココロ


   ――‥‥櫻井凌

⏰:09/04/05 15:58 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#12 [ちか]


これはそんな
不器用な二人と出逢った、


暑い夏の


不器用なおはなし。

⏰:09/04/05 16:04 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#13 [ちか]
――――――‥‥
―――――‥

蒸し暑い熱帯夜

「ふ…あッ///だ…めっ//」

ギンギンと冷えたこの部屋も

「クスッ…何がダメなの?」

俺達を包む空気だけは

「はぁッ//んン…!!イ、イッちゃ‥う!!///んぁっ//」

燃えるように熱い。

⏰:09/04/05 16:20 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#14 [ちか]
「ハァ…ッ//ハァ‥ッ//」

「クスッ、息あがりすぎ。」

真っ赤になった俺を見ながら妖艶に微笑む漆黒の瞳。

「っな!!///恭弥が強引だったから…ん、ふ‥ぅ///」

言い返そうとすると、また唇を塞がれる。


そんな強引な男、黒羽恭弥に感じてしまう俺は日下冥。

言っとくけど俺はこれでも歴(レッキ)とした男だ。
名前とかで判断すんなよな。

⏰:09/04/05 16:36 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#15 [ちか]
「こう言うのが好きなクセに。」

わざとクチュッと音を鳴らして離された唇と唇に、銀色の糸がのびる。

その色っぽい声に紅く染まる頬をシーツで隠しながら

「うるさい…//」

と小さく呟く。

するとこの人はその漆黒の目を細めてにっこりと笑うんだ。

その笑顔が俺はたまらなく好き。

⏰:09/04/05 21:27 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#16 [ちか]
って、早速のろけてごめんなさい。


でもさぁ、こんだけ美形だとのろけたくもな…

「冥?何ぶつぶつ言ってるの?」

「えっ、ふあ?!!?///」

やべっ!!
声出てた?!///

って言うか、急に後ろから抱きしめるとか反則っ!!!!///


絡みつく恭弥の腕を必死にほどこうとしたが、俺の身体は恭弥のすっぽりと納まってしまった。

⏰:09/04/05 22:17 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#17 [ちか]
恭弥の体温が心地良い。


うとうとと睡魔が襲ってくる。
目が自然と微睡(マドロ)んできた。


あ、ちなみに今は夏休み真っ只中!

期末は試験前に透がいろいろ教えてくれたおかげで赤点無かったんだ!!
ホントに奇跡…(泣)
つまりお仕置きもなんとか受けずに済んだってワケ!!

⏰:09/04/05 22:53 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#18 [ちか]
夏休みは買い物に行ったり、水族館に行ったり、とにかく外でいっぱいデートした。

恭弥最初は面倒だから嫌って言ってたのに、意外と楽しんでた(笑)

まぁ、そんな感じで思いっきり夏休みを楽しんでるわけです。


恭弥の程よく筋肉のついた腕に抱かれながら、俺はデートのことを思い出してニヤついていた。

すると不意に頭上から俺を呼ぶ声がした。

⏰:09/04/05 23:03 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#19 [ちか]
「ねぇ、冥。」

そう呼ばれ、微睡んでいた目で頭上に居る恭弥を見ながら短く返事をした
すると、

「明日から旅行でも行こっか。」

そう、さらりと言葉を放つ恭弥。

「‥‥‥‥‥‥‥‥、えぇえぇ?!??!」

「反応おそ。」

俺はあまりにあっさりとした口調だったからか、暫く反応を返せなかった。

⏰:09/04/05 23:17 📱:P906i 🆔:EVOvgo76


#20 [ちか]
「りょっ旅行?!!?」

俺は目を丸々とさせながら聞き返す。

「うん。暇だし、どっか行こうよ。」

そう言って俺の髪を優しく撫でた。

暇だしって…
この人、相変わらずマイペースなことを…

「で、でも明日からって!!さすがに飛行機のチケットとかいろいろ無理があるんじゃ…」

「ん?ウチのを使うから心配ないよ?」


ま、まさかの自家用ジェットですか…
さすが大金持ち…

⏰:09/04/06 13:26 📱:P906i 🆔:hLECz3SE


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