漆黒の夜に君と。U[BL]
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#192 [ちか]
「クスクス…早かったね。
そんなに気持ち良かった?」

恭弥は俺の太股を伝う白濁色のソレを指で絡めとると、そう言って舐めた。


「ハァハァ..恭弥が強引だからだろ…っ!!///」

力ない声で抵抗する俺を見て恭弥はクスリと微笑む。
そんな表情も愛しく思えてしまう。


二度目の頂点を迎え、余韻に浸りながらぐったりとしている俺の耳元で恭弥は囁いた。


「まだ寝かさないよ?」



窓からは漆黒の夜を照らす真っ白な満月が美しく見えた。

⏰:09/07/09 21:41 📱:P906i 🆔:oVQig.fk


#193 [ちか]
― めぐるside.―

「んあ…///」

ギシギシとベッドが軋む。

「あ‥も…だめッ///イっちゃう!!//」」

首元にかけられた両腕が
鬱陶しいくらい熱い

「めぐる君…ッ///」

呼ぶな

「愛してる///ンあ…ッ//」

嘘を

「…俺も愛してるよ。」


つかないで

⏰:09/07/10 12:46 📱:P906i 🆔:sMvEJb6E


#194 [ちか]
熱っぽく荒い呼吸が室内の温度をあげる。


「めぐる君、上手すぎ…//私シャワー浴びてくるね。」


そう言って足早にベッドを去る後ろ姿を見つめて、俺はまた一つため息を吐(ツ)く。

.

⏰:09/07/10 12:55 📱:P906i 🆔:sMvEJb6E


#195 [ちか]
真夏の熱帯夜とギンギンと冷えた部屋はまさに俺みたいだ。


触れ合えば
身体は熱くなる


だけど、胸の奥の、
一番大切なところは
どこか冷めていて


自分が分からなくなる

⏰:09/07/10 12:58 📱:P906i 🆔:sMvEJb6E


#196 [ちか]
「“愛してる”…とか、簡単に言うなよ。」


この夜だけで終わりの関係に、“愛”なんて
そんなもの無い。


だけど、一瞬でも孤独を
忘れたくて俺は求める。


偽物の愛を。

⏰:09/07/10 13:07 📱:P906i 🆔:sMvEJb6E


#197 [ちか]
差し込む満月の光が眩しくて、

その光に照らされると、自分の陰が浮き出てしまうから、


逃げるように目をそらす



「なんで俺、こんなんしてるんかなぁ…。」

なぁ、教えてや。
誰か…


見上げた満月は、哀しいくらい美しかった。

⏰:09/07/10 13:11 📱:P906i 🆔:sMvEJb6E


#198 [ちか]
──────────
──────‥


 漆黒の夜に
 弦の音色が響く

 それは美しく、
 そして寂しい


 同じ空の下、
 それぞれが感じるのは
 愛なのか孤独なのか


 いつになれば呪縛から
 解放されるのか‥──


    ‥‥──────
  ──────────

⏰:09/07/13 18:37 📱:P906i 🆔:7MvgArVw


#199 [ちか]
― 冥side.―

「ん゙〜〜‥‥」


肌寒さを覚えた俺は、小さく寝惚けた声をあげて目を覚ました。

(今何時だ‥‥?)

と、薄く開いた目であたりを見回すと、途端に俺の頭に昨日の事がフラッシュバックされた。

そう。
視界にどアップで恭弥の寝顔が飛び込んできたからだ。

⏰:09/07/13 21:16 📱:P906i 🆔:7MvgArVw


#200 [ちか]
肌寒さを感じていたはずの身体は一気に熱を帯びて、俺を赤く染める。


「ん、‥ス― ス―‥」

長い睫毛が白い肌に良く栄(ハ)えて、俺を釘付けにした。

そして俺の目線は形の良い薄い唇へと移る。


ゴクン..


緊張からか、一度唾を飲み込みソレに視線を戻した。

(軽く…軽く‥//)

そう心の中で呟いて顔を近づけた。

⏰:09/07/13 21:49 📱:P906i 🆔:7MvgArVw


#201 [ちか]
ちゅ。


軽く唇を乗せると、柔らかい感触を感じた。

高鳴る鼓動と、きつく瞑る瞳。
全身が熱くなるのが分かった。
その時。


「んふ…ぁ?!!///」

突然忍びこんできた舌。

「んんっ…//‥‥―!!!」

余韻を残して離された唇を辿ると、まだ少し微睡んだ漆黒の瞳があった。


「寝込み襲うなんて悪趣味だね。」

⏰:09/07/14 21:32 📱:P906i 🆔:uUIWmaXs


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