漆黒の夜に君と。U[BL]
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#34 [ちか]
プチン.

隣で何かが切れたような音が鳴った。

コレは久々の‥‥‥


「その呼び方やめろって言ったよね?
本気で死にたい?ねぇ。」

キレモードの恭弥…


恭弥はその人の腕をぐねりと捻る。

「い、痛い痛い痛いっ!!!!!
ごめんなさい!!!!もう言わへんからッ!!!!頼む!!離して!!!!」


半泣きで痛がるその人が可哀想にすら見えた。

⏰:09/04/07 16:35 📱:P906i 🆔:/p5nooO.


#35 [ちか]
「で、なんでお前が此処に居るの。」

恭弥がやっとのことでその人を離した後、俺達は気を落ち着かせるためにとりあえず中に入りリビングのソファーに腰かけた。

相変わらずの怒った口調で恭弥がその人に問うと、その人はニッと俺達に笑いかけて口を開いた。

「なんでって、会いに来たからに決まってるやろ♪」

⏰:09/04/07 22:08 📱:P906i 🆔:/p5nooO.


#36 [ちか]
「はぁ…、そう言う意味じゃなくて。
なんで僕達が此処に居るって分かったの?」

「ん〜?
まぁ簡単に言うと、恭の家行ったらメイドの可愛い姉ちゃんが沖縄(ココ)行った言うから、先回りして驚かしてみてん★」


刺々しい口調の恭弥と、
呑気な口調のその人。


俺は向かい会って座る2人を交互にキョロキョロと見た。

⏰:09/04/07 22:15 📱:P906i 🆔:/p5nooO.


#37 [ちか]
「先回りって…。よく僕達より早く来れたね。」

苦笑いを浮かべる恭弥。

「おふくろに頼んだらすぐ飛行機用意してくれたからな♪」

「相変わらずだね、その過保護。」

「あの〜…」


あまりに2人の会話について行けないから、俺は間を裂くように小さく声を発した。

⏰:09/04/08 18:00 📱:P906i 🆔:PgiMtaMc


#38 [ちか]
俺の小さな声に、ぐるりと2人の顔がこちらへと向く。

そして関西弁の人は、ぱっと顔を明るくさせて勢いよく俺を指差した。

「あ、君が噂の!!!」

「はい…?」

噂??
噂って、どんな…

言葉の意味が分からず、俺はただ間抜けた顔をするだけ。

⏰:09/04/13 16:51 📱:P906i 🆔:Y1fCMan.


#39 [ちか]
「俺、君に会いに来てんで!!」

そう言ってその人は俺の手をぎゅっと握った。

「な、なんで俺…なんですか?」

混乱状態の俺に、にっこりとその人は笑いかけると、この上なく大きな声を発した。


「君が恭の恋人やろ?!」

⏰:09/04/13 16:56 📱:P906i 🆔:Y1fCMan.


#40 [ちか]
ぱっちりとした大きな目でそう問われた俺は、戸惑いを隠しきれなかった。


はいって言うべき??
いや、恭弥の知り合いみたいだし、神楽さんみたいなことになったら大変‥‥、でもこの人なんの迷いもなく男の俺を恋人って‥‥‥

俺はぎゅっと両手を握られたままパニック中。


「え、あ‥その、なんて言うか‥‥「そうだよ。」

⏰:09/04/13 18:55 📱:P906i 🆔:Y1fCMan.


#41 [ちか]
「僕の恋人。冥って言うんだ。」

落ち着いた瞳が真っ直ぐにその人を見つめる。

俺は恭弥のこう言うところが好き。
堂々と言ってくれると、嬉しさと照れで身体が熱くなるけど、それもちょっと好きだったりする。

「へえーっ!冥かあ♪
えらい可愛い名前やなぁ!!」

そう言ってその人は俺の頭をワシャワシャと撫でた。

⏰:09/04/13 23:33 📱:P906i 🆔:Y1fCMan.


#42 [ちか]
「あ、俺も自己紹介せなな!
俺は椿めぐる(ツバキメグル)♪
めぐって呼んでな★
恭とは昔っからの幼馴染みで、まぁ俺は大阪に住んでるからしょっちゅうは会ってへんけど…(以下省略)」


よく喋る人‥‥
1人でマシンガントークを続けるめぐるさんに俺は適当な相槌を打ち続けた。


「まぁ、とりあえずよろしくな冥ちゃん♪」

⏰:09/04/13 23:40 📱:P906i 🆔:Y1fCMan.


#43 [ちか]
「なっ、なんで【ちゃん】付けなんですか!!///
冥でいいですっ!!///」

慣れないちゃん付けに、俺は思わず顔を赤くさせた。

そんな俺に口を尖らすめぐるさん。

「だって、冥って言うたら絶対恭怒りそうやもんー。
冥ちゃんは【くん】より【ちゃん】ぽいし!
まぁ細かいことは気にせんでいいやん♪」

そうして俺の呼び名は、冥ちゃんになった‥‥

⏰:09/04/13 23:46 📱:P906i 🆔:Y1fCMan.


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