漆黒の夜に君と。U[BL]
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#430 [ちか]
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「ふ…っくしゅん!!」
冬の雨は寒い。
と思う12月の今日この頃
「はい、ティッシュ。」
「はりあと(アリガト)、透。」
俺はティッシュ片手に寒さと戦ってます。
:09/12/05 23:41 :P906i :HPkBCQww
#431 [ちか]
外は霧みたいな雨。
真っ白にぼやけてる。
俺は机の上に広げた薄っぺらい本とにらめっこ。
「なにその本?」
「え?!あ、いやっ…なんでもない、なんでもない!!」
透が本に手を伸ばそうとするのを素早くかわして本をしまった。
:09/12/06 12:37 :P906i :gXcDofCM
#432 [ちか]
「なに、その態度。
見るくらい良いじゃん。」
透はそう言って口を尖らした。
と、思うとタイミングを見計らってまたその長い手を伸ばそうとする。
すかさずその手をはらう俺
「なんでもないんだって!!
あ、そうだ文化祭の時の写真もらったけど見る?!」
:09/12/06 15:14 :P906i :gXcDofCM
#433 [ちか]
そう言って、友達からもらった写真を出そうとした時
「見たくない。」
ものすっごく機嫌の悪い声を出す透。
文化祭の“あの件”の後から、文化祭の話をするとずっとこうなんだ。
:09/12/06 20:27 :P906i :gXcDofCM
#434 [ちか]
あんな格好させなきゃ良かった、とか
あんなゲーム(鬼ごっこ)くだらない、とか。
なんでそんな怒ってるのか知らないけど…
あ、恭弥のあの発言はどうなるかと思ったけど、結局あの後《生徒会長なりのユーモア》《盛り上げるため(?)》《ブラックジョーク》と言う形で片付けられた
俺達の関係はバレなかったってわけ。
:09/12/06 20:37 :P906i :gXcDofCM
#435 [ちか]
まぁ、そんな話は置いといて。
再び透の手に目を戻す。
「…あ、担任に呼ばれてるんだった。」
透は不機嫌さが残る声でふいに呟いた。
「ごめん、ちょっと行ってくる。」
俺はそう言って教室を出ていったそれを見送ると、
「はぁ〜」
と大きくため息をついた。
:09/12/06 21:26 :P906i :gXcDofCM
#436 [ちか]
そして左手から再び薄っぺらい紙の集まりを机に戻す。
「短期間にもっと稼げるトコ無いかなあ〜…」
そう呟いてまた一枚めくるのは、駅や街の至るところにあるなんの変哲もないバイト情報雑誌。
:09/12/11 19:17 :P906i :oxtrnT9k
#437 [ちか]
普通の高校生なら、それ片手にあれやこれや悩むのなんて良くある光景。
そう、
“普通”の高校生なら。
:09/12/11 19:22 :P906i :oxtrnT9k
#438 [ちか]
だけど、俺は
「まぁ、とにかくアイツらだけには、バレないようにしないとな…」
残念ながら普通という世界から一歩踏み出してしまった高校生だったりする。
:09/12/11 19:31 :P906i :oxtrnT9k
#439 [ちか]
え?
なんでそんな俺がバイトなんか探してるかって?
そんなの……
今月が恭弥(アイツ)の誕生日だからに決まってるだろ…///
:09/12/11 20:42 :P906i :oxtrnT9k
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