漆黒の夜に君と。U[BL]
最新 最初 🆕
#489 [ちか]
やがて突き当たりの僕の部屋に着いた。

「入って。」


ドアをゆっくり開けると
冥を中に入れてから
僕も入り、またゆっくりと閉めた。



回りくどいことは嫌いだから単刀直入に言おうと思う。

結果がどうなろうと、離す気なんて無いんだから…

⏰:10/03/01 22:36 📱:P906i 🆔:k.iFxsI2


#490 [ちか]
― 冥side.―


これから何を言われても
絶対泣かないようにしよう


これが最後になっても…



そう決めて無理矢理顔を上げると、無表情の恭弥が目に入った。



沈黙を破ったのは
やっぱり恭弥の方だった。

⏰:10/03/01 22:46 📱:P906i 🆔:k.iFxsI2


#491 [ちか]
「バイトしてるんだって?」

「え‥‥」


なんで知って…


そんな風に恭弥を見上げると恭弥はため息をついた。

「不自由させてるつもりは無かったんだけど、違った?」

⏰:10/03/02 00:23 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#492 [ちか]
「違っ…、これは…っ」

違う
違うそんな顔させたかったワケじゃない

「コレは?」

「‥‥‥‥。」


ただ喜んでほしくて…


だけどプライドが邪魔して「恭弥のプレゼントのため」とは言えなかった。

⏰:10/03/02 07:46 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#493 [ちか]
「言えない理由でもあるんだ?」

「‥‥‥。」


張り詰めた空気に沈黙が流れる。


やがて、恭弥が一層深いため息を吐いて口を開いた。


「…もういいよ。
そんなに僕のこと嫌いなら早く出ていきなよ。
その為の金なんでしょ?」


‥‥は?

⏰:10/03/02 07:50 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#494 [ちか]
「――‥‥に、それ……」


何かの糸が切れたみたいだった。

抑制していたソレはどこかに消えて、俺は吐き出すように叫んだ。


「何だよ、それ……っ
俺のこと要らないなら、そう言えばいいじゃん!!!!!

人がどんな気持ちで貯めた金かも知らないで…っ

⏰:10/03/02 08:00 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#495 [ちか]
分かったよ、言われなくても出てってやるよ!!
そんであの昨日の女の人と暮らせばいいじゃん!!!!」


ポタポタと溢れだした涙は止まる気配など全くない。

目の前で恭弥は驚いた顔のまま俺を見つめている。

「なに、昨日の女の人って…」


口を開いたかと思えば、シラを切るつもりのような台詞。

⏰:10/03/02 08:07 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#496 [ちか]
もう、うんざりだ。

こんな奴に振り回されるのはやめよう。

もうこれで終わりにする。
何もかも、全部。


「俺だってもう要らない!!!
お前なんか…っ
お前なんか…―――っ!!」

⏰:10/03/02 08:12 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#497 [ちか]





「世界で一番
  大嫌いだ……っ!!!!」



⏰:10/03/02 08:12 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#498 [我輩は匿名である]
この小説だいすきです(*^^*)
更新楽しみにしてます
ちかさんのペースで頑張ってください

⏰:10/03/02 18:43 📱:P02A 🆔:Nm5C0NI.


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194