漆黒の夜に君と。U[BL]
最新 最初 🆕
#493 [ちか]
「言えない理由でもあるんだ?」

「‥‥‥。」


張り詰めた空気に沈黙が流れる。


やがて、恭弥が一層深いため息を吐いて口を開いた。


「…もういいよ。
そんなに僕のこと嫌いなら早く出ていきなよ。
その為の金なんでしょ?」


‥‥は?

⏰:10/03/02 07:50 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#494 [ちか]
「――‥‥に、それ……」


何かの糸が切れたみたいだった。

抑制していたソレはどこかに消えて、俺は吐き出すように叫んだ。


「何だよ、それ……っ
俺のこと要らないなら、そう言えばいいじゃん!!!!!

人がどんな気持ちで貯めた金かも知らないで…っ

⏰:10/03/02 08:00 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#495 [ちか]
分かったよ、言われなくても出てってやるよ!!
そんであの昨日の女の人と暮らせばいいじゃん!!!!」


ポタポタと溢れだした涙は止まる気配など全くない。

目の前で恭弥は驚いた顔のまま俺を見つめている。

「なに、昨日の女の人って…」


口を開いたかと思えば、シラを切るつもりのような台詞。

⏰:10/03/02 08:07 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#496 [ちか]
もう、うんざりだ。

こんな奴に振り回されるのはやめよう。

もうこれで終わりにする。
何もかも、全部。


「俺だってもう要らない!!!
お前なんか…っ
お前なんか…―――っ!!」

⏰:10/03/02 08:12 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#497 [ちか]





「世界で一番
  大嫌いだ……っ!!!!」



⏰:10/03/02 08:12 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#498 [我輩は匿名である]
この小説だいすきです(*^^*)
更新楽しみにしてます
ちかさんのペースで頑張ってください

⏰:10/03/02 18:43 📱:P02A 🆔:Nm5C0NI.


#499 [ちか]
>>498
→匿名さま!

あ、あ、あ、ありがとうございます〜っ(´;ω;`)

そうやって言ってもらえてわたしも小説も幸せ者です!!
これからもよろしくお願いします★

⏰:10/03/02 21:52 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#500 [ちか]
>>497続.



俺はそんな言葉と、
ずっと握りしめていた小さな箱を投げつけて部屋を飛び出した。


二度とここには帰らない。

もう俺には要らないんだから。…―――

⏰:10/03/02 21:56 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#501 [ちか]
― 恭弥side.―


「世界で一番
 大嫌いだ………っ!!!!」


頭の中で何度もその言葉と冥の泣き顔が浮かんだ。

離さないって決めたのに


返事を聞くのが怖くて
傷つきたくなくて

僕は突き放した。

もう同じ過ちはしないって決めたのに…

⏰:10/03/02 21:59 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


#502 [ちか]
暫く動けなくて、そのまま突っ立っていた。


足元に目をやると、
投げつけられた見覚えのない箱が転がっている。


ふいにそれを拾い上げ、開けてみて、

僕は絶句した。

⏰:10/03/02 22:06 📱:P906i 🆔:GuhYBDKw


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194