漆黒の夜に君と。U[BL]
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#734 [ちか]
一言で言えば
ムカついた。
俺が必死で隠して
大切に作り上げて来た場所を、こうも簡単に崩されてしまったことを‥‥―――
「とおる?」
:11/05/30 14:43 :P906i :nhTHY9Gc
#735 [ちか]
「眉間にすんごいシワ!なんかあった?」
ハッとした。
いつの間に教室まで
戻ってきてたんだろう。
目の前には
そう、俺の宝物が居る。
「いや、何でもない。会議のこと考えてた。」
笑顔を向けて淀んだ空気を取り繕ってみる。
:11/05/30 14:47 :P906i :nhTHY9Gc
#736 [ちか]
「ふーん。大変だな!ま、おかえり!」
ああ、
どうしてコイツは
気づかないんだろう。
俺が
この屈託の無い笑顔に
どれだけ救われてきたことに。
「ただいま。」
コイツと居ると自然に笑える。
コイツの存在は俺の全てなんだ。‥‥――――
:11/05/30 14:51 :P906i :nhTHY9Gc
#737 [ちか]
― 冥side.―
「「‥‥‥‥‥。」」
本日、
恭弥生徒会長様は
ご機嫌ナナメなようです。
:11/05/30 15:09 :P906i :nhTHY9Gc
#738 [ちか]
学校終わって久しぶりに一緒に帰れたって言うのに、なんでか分かんないけどずっと仏頂面。
車の中は
いつに無く静まり返って
なんだか落ち着かない。
これは何があったか
聞いた方が良いのだろうか‥‥。
:11/05/30 15:12 :P906i :nhTHY9Gc
#739 [ちか]
「きょ、恭弥?‥‥なんかあった?」
恐る恐る顔色を窺いながら問いかける。
下手に刺激したら、八つ当たりされるのは俺だし。
それなのに、意を決して聞いたわりに帰ってきた返事は
「え?」
コレ+きょとんとした顔。
当の本人はもしかして、
「自覚無し?」
:11/05/30 15:58 :P906i :nhTHY9Gc
#740 [ちか]
「あ‥‥うん、全然気づかなかった。」
恭弥はそう言って少し困った顔をする。
なんだ。
普通じゃないか。
俺の考えすぎ?
今日の透と言い、恭弥と言い、全部俺の勘違いか。
「なーんだ!!心配して損したっ。」
「心配?」
なぜか恭弥は少し間合いを狭めた。
:11/05/30 16:17 :P906i :nhTHY9Gc
#741 [ちか]
「心配してくれたんだ?」
あらま。
さすが気分屋恭弥様。
もうニコニコしちゃってるよ。
「わ、わりぃかよ…。」
急にニコニコしながら詰め寄ってこられると、それはそれで困るって言うか、照れるって言うか…。
:11/05/30 16:22 :P906i :nhTHY9Gc
#742 [ちか]
「嬉しい。ありがとう。」
ちゅ。
腕を引き寄せられてから
頬を触られ、
その唇が重ねられるまで、
それは一瞬の出来事だった。
:11/05/30 16:25 :P906i :nhTHY9Gc
#743 [ちか]
「☆@%$◆℃▽〜ッ!!///」
「え、なに?足りない?」
余裕を含んだ笑顔で
そう問いかけてくる姿は
悪魔にしか見えない。
「ちっがーう!!!!///」
俺の声は車中に響いて、
それでも俺の耳を
一番支配していたのは
恥ずかしくなるくらいうるさい自分の心臓の音だった。
:11/05/30 16:30 :P906i :nhTHY9Gc
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