漆黒の夜に君と。U[BL]
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#925 [ちか]
「恭弥じゃないとダメなんだよ…」
溢れる言葉と共に涙が流れた。
もうダメかも知れない。
何を言ったって、恭弥の気持ちは変わらないかも知れない。
だけど、
それでも好きなんだ。
眠っている恭弥を見ながら、次から次へ言葉が溢れた。
:11/10/03 00:03 :Android :pPNlEVvs
#926 [ちか]
「たしかに強引だし、独占欲強いし、わがままだけど…」
そんな恭弥に俺は
いつの間にか惹かれてて。
「それでも俺、」
そんな恭弥が愛しくて、
「俺…、」
もうずっとあんたしか、
「恭弥のこと…」
見えなくて
:11/10/03 00:09 :Android :pPNlEVvs
#927 [ちか]
好き、
そう言いかける前に
唇が塞がれた。
一瞬のことに驚いて、
また涙が一筋頬を伝う。
目の前には
困ったように、でも優しく微笑む恭弥。
「ごめん、最後まで聞きたかったけど可愛かったから、つい。」
:11/10/03 00:15 :Android :pPNlEVvs
#928 [ちか]
っな、
「なんで?!寝てたんじゃ…っ、///」
俺の動揺に、
恭弥はさらに不味そうな顔をした。
「や、起きてた。」
ごめん、と付け足されると、もはや攻める気にもならない。
焦りと恥ずかしさから言葉な出ずに口がパクパクと意味無く動く。
「でも、安心した。」
そう言って笑う恭弥の顔を見たのはいつぶりだろうか。
:11/10/03 00:20 :Android :pPNlEVvs
#929 [ちか]
「冥のこと誰にもやりたくなくて、でもそしたら冥を幸せに出来ないと思った。だったらいっそ、僕と離れた方が冥のためなんじゃないかって思ってた。」
恭弥がそんなこと考えてたなんて。
胸の奥がじんわりと暖かくなった。
嬉しさにまた涙が出る。
「冥ってこんな泣き虫だっけ」
クスッと笑う恭弥が少し憎らしい。
「泣き虫にさせてんのは誰だと思ってんだよ、バカ」
:11/10/03 00:25 :Android :pPNlEVvs
#930 [ちか]
「ごめん、…でも冥はほんとに僕でいいの?僕、冥のこと独り占めしちゃうよ?」
「…何回も言わ…せんな、っ」
しゃくりあげるのを堪えて、
目の前のソイツを睨んだ。
「…もう、あんたしか見えてねえよ…っ」
バカ。とか付け足したのは照れ隠し。
頬が紅潮していくのが自分でも分かった。
:11/10/03 00:31 :Android :pPNlEVvs
#931 [ちか]
恭弥が俺の頬に触れる。
熱のせいかその手は熱い。
「もう絶対離さない。」
「当たり前だ。」
そして唇が再び重なった。
今度は、
さっきと違って
長く、息も出来ないほどの。
「ん…ふ…ぁ」
恭弥、もっと、
頭ではらしくないと思っても
もう感情がそれを追い抜いていた。
せがむように首に手を回したその時。
:11/10/03 00:38 :Android :pPNlEVvs
#932 [ちか]
ドサッ
「いったー…」
背後から聞き覚えのある声。
「凌、お前のせいやぞっ」
「はあ?!お前が押すから…っ」
っな、
「%☆€◆@$〜っ?!」
全部見られてた?!
恥ずかしさのあまり、
ぐんぐん顔の色は紅くなる。
:11/10/03 00:42 :Android :pPNlEVvs
#933 [ちか]
少し言い合ったあと、
二人は漸くこちらを見た。
バツが悪そうな顔で。
「め、めぐが、」
「凌かて見てたんやから共犯やろ?!」
お互いがお互いを指差しながらまた言い合いが始まる。
そんな中にわって入ったのは
「どうでもいいけど、」
恭弥の声。
:11/10/03 00:46 :Android :pPNlEVvs
#934 [ちか]
「これから良いとこだから邪魔しないでよね。」
ふいに後頭部を強く掴まれ、
強引に唇が触れる。
かぶりつくような、
強引なキス。
「お邪魔しましたっ」
めぐさんがそう言って凌さんを引っ張って出ていった。
今度こそちゃんとドアは閉まったようだ。
「さて、」
:11/10/03 00:51 :Android :pPNlEVvs
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