悪 魔 の 誕 生 日
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#522 [七瀬]
 
 
 
が、俺の足は止まってしまった。


それは、痛くなったとか、疲れたとか、

ましてや、他の女に捕まったとかではない。



『‥ひめ!?』


愛しのお姫さまを見つけたから。

⏰:09/05/06 17:01 📱:N703iD 🆔:p8oeFPTc


#523 [七瀬]
 
 
そこには、商店街の隅っこで、雨宿りしている姫が。



『姫‥!』

もう一度、大きく叫ぶと、


「あ‥らい。」

小さく答えた。


『姫、
どこにいたんだよ!?』
 

⏰:09/05/06 17:56 📱:N703iD 🆔:p8oeFPTc


#524 [七瀬]
 
ぎゅっと小さい体を抱き締める。


‥冷たい。

びちゃびちゃに濡れた体は驚くほど、ひんやりしていた。


「雷こそ‥どこにいたのよ」


でも、その冷たさの中に、少し体温が感じられ、安心する。
 

⏰:09/05/06 18:00 📱:N703iD 🆔:p8oeFPTc


#525 [七瀬]
 
 
「ずっと‥探してたのに‥」

『ごめん‥っ、ひめ‥。』



安心したと同時に、


溢れる気持ち。



やっぱり、俺は姫が好き。


遊びなんかじゃなく、
本気で。

⏰:09/05/06 18:03 📱:N703iD 🆔:p8oeFPTc


#526 [七瀬]
 
 
お互い、雨に濡れていて、冷たかった。


でも、その中でも俺の胸が特に、濡れていたのは

「うっ‥うぅ〜‥‥ぐずっ‥」



お姫さまの涙のせい。


でも、その涙は
あったかかった。

⏰:09/05/06 20:49 📱:N703iD 🆔:p8oeFPTc


#527 [七瀬]
 
 
なんか‥


『ひめ‥ごめん‥‥』


俺も泣きそう。

ほんと、かっこわりぃ‥


「ふぇ‥ぐずっ‥‥」

ずっと泣いてる姫。


ゆかちゃん以上だな、これは。

⏰:09/05/07 07:03 📱:N703iD 🆔:ib47kqmk


#528 [七瀬]
 
 
『とりあえず、帰ろう。』


俺は姫を送ることにした。


電車の中、ふらふらな姫を座らせてあげたかったけれど、
びしゃ濡れだし、座るわけにもいかず、結局支えてあげるだけしかできなかった。


『姫‥大丈夫?』

「うん‥」

⏰:09/05/07 07:07 📱:N703iD 🆔:ib47kqmk


#529 [七瀬]
 
そんな、俺たちにやはり周りの目は痛かった。



いつもとは違って
弱気の姫。


それは冷めた体のせいだろうか。

それとも…


昨日の顔が忘れられない。 

⏰:09/05/07 07:12 📱:N703iD 🆔:ib47kqmk


#530 [七瀬]
 
 
 
ピンポーン

この家のインターホンを
実際に押したのは、昨日が初めて。



ガチャ


「あら‥雷くん‥‥」


扉を開けた真姫のお母さんは、目を大きくしていた。 

⏰:09/05/07 22:16 📱:N703iD 🆔:ib47kqmk


#531 [七瀬]
 
『いきなりすみません。』


「いや、いいのよ。
真姫は今、いないみた‥」

そこまで言って、
もう少しドアを開けると、

俺にぐったりと横たわっている真姫が目に入ったようで、


「真姫‥!!」

悲嘆する真姫のお母さん。 

⏰:09/05/07 22:40 📱:N703iD 🆔:ib47kqmk


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