悪 魔 の 誕 生 日
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#610 [七瀬]
『‥いい?』
「‥‥ぷっ」
緊張して、
変なこと言っちゃった。
「いいって、なにが?」
クスクス笑う姫。
笑うなよ〜‥
こっちは真剣なのに。
:09/05/23 22:33
:N703iD
:NCXHFJfw
#611 [七瀬]
恥ずかしくて、
下を向いていると、
「もしかして、雷‥緊張してるの?」
カァッと一気に顔が熱くなる。
「そっかぁ。そっかそっか。ふふふっ」
だから!
『‥笑うな。』
:09/05/23 22:35
:N703iD
:NCXHFJfw
#612 [七瀬]
「ごめんごめん。
決して、笑ってるわけじゃ‥‥ぷぷっ」
‥笑ってんじゃん。
ほんと腹立って、
意地張って。
でも、なにも言えない。
だって、
姫の言うとおりだし。
:09/05/23 22:36
:N703iD
:NCXHFJfw
#613 [七瀬]
「らい‥」
姫が呼ぶ。
でも、変な意地を張ってた俺は、まだ動かない。
いや、緊張してて、
動けなかったのかも。
「こっち、来て?」
震えている声が、
俺の胸をいっぱいにさせた。
:09/05/23 22:37
:N703iD
:NCXHFJfw
#614 [七瀬]
『ひめ‥』
そして、
その茶色い瞳が
火照った肌が
赤い唇が
すべてが、俺を満たす。
「ぐずっ‥う〜‥ひっく」
:09/05/23 22:43
:N703iD
:NCXHFJfw
#615 [七瀬]
下にいる姫を見て、
俺はぎょっとした。
『ごっごめん。
いやだった!?』
「違うっ!違うよ、ばか!」
そうやって、
俺の胸を叩く姫に、よりいっそ、戸惑う。
「幸せなの‥」
涙で、ぐちゃぐちゃになった顔を擦る姫。
:09/05/23 22:47
:N703iD
:NCXHFJfw
#616 [七瀬]
『‥へ?』
「わたし‥ずっと雷と繋がりたいって思ってた。」
しぼりだすような
細い声。
「それが叶って‥うれしくって‥‥」
それまで、言うと
俺は姫にやさしくキスを落とした。
:09/05/23 22:51
:N703iD
:NCXHFJfw
#617 [七瀬]
姫と俺はまたも、同じ気持ちだったんだ。
涙を拭うと、手が温かい。
『俺も、ずっとそう思ってた‥』
ううん。
手だけじゃない。
姫と触れたところ、
すべてが温かい。
:09/05/23 22:54
:N703iD
:NCXHFJfw
#618 [七瀬]
「雷は、そういうこと年中考えてんじゃないの?」
『‥ははっ‥ほんとひどい‥』
強いと思えば、弱い。
「おーしおきー」
そのくせ強がり。
「らいー、好きだよー」
だから、
すぐに壊れちゃう。
:09/05/23 22:59
:N703iD
:NCXHFJfw
#619 [七瀬]
『俺も好きだよー、悪魔さん』
「ひどーい。」
だから、
俺が守ってあげる。
『俺からのお仕置きね。』
「姫にお仕置きなんて、100万年早いからっ!」
:09/05/23 23:03
:N703iD
:NCXHFJfw
#620 [七瀬]
『‥ははは』
「‥ふふふ」
だから、ずっと笑ってて。
俺のお姫さま。
:09/05/23 23:04
:N703iD
:NCXHFJfw
#621 [七瀬]
「えいっ!」
『いたっ!
なにすんの〜、ひめ〜!』
「だーかーら!」
でも、たまには
「姫にお仕置きなんて、雷には一生かかっても、無理なんだってば!!」
そういう、
悪魔な笑顔もいいかも。
:09/05/23 23:07
:N703iD
:NCXHFJfw
#622 [七瀬]
『もぉ〜』
“たまには”だよ?
「ばーか!」
だから、たまには
手加減してね?
:09/05/23 23:09
:N703iD
:NCXHFJfw
#623 [七瀬]
俺のお姫さまへ
元悪魔より。
:09/05/23 23:11
:N703iD
:NCXHFJfw
#624 [七瀬]
たまには、
“た、ま、に、は”
手加減してあげる。
その代わり、
ずっと、
姫のそばにいてね?
:09/05/23 23:14
:N703iD
:NCXHFJfw
#625 [七瀬]
あ、返事は聞かないから。
だって、言ったでしょ?
あなたに拒否権なんて
ないんだからっ☆
:09/05/23 23:16
:N703iD
:NCXHFJfw
#626 [七瀬]
姫のお馬さんへ
現役悪魔より
:09/05/23 23:18
:N703iD
:NCXHFJfw
#627 [七瀬]
『うぅ〜‥寒っ‥』
吐く息が白い季節。
だけど、
俺はこんな早朝から、
『あ、あったあった。』
赤い郵便受けに
手を伸ばす。
:09/05/23 23:22
:N703iD
:NCXHFJfw
#628 [七瀬]
昨日から、
ううん。
ほんとは1ヶ月前から。
俺は、この日が待ち遠しくて仕方なかった。
なぜかって?
だって、今日は海を渡った手紙が届くから。
:09/05/23 23:24
:N703iD
:NCXHFJfw
#629 [七瀬]
手紙の差出人は、
永遠を誓った悪魔から。
俺は、興奮を抑え、
封を慎重に切る。
中身を取り出すと、ぺらぺらの紙が一枚。
あれ?これだけ‥
残念に思いつつ
“From RAI”から、
始まる文を読む。
:09/05/23 23:31
:N703iD
:NCXHFJfw
#630 [七瀬]
“やっほ〜、元気?
今日、そっち行くから、
よろしくねン”
‥‥はあ!?
『うっ‥』
ううううう‥
『うそだろーー!??』
:09/05/23 23:34
:N703iD
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#631 [七瀬]
あれから、
姫はカナダへ留学した。
高校には、長期の休学届を出して。
前に、交換留学には行ったことがあるらしいが、
本格的には初めてらしい。
ずっと、夢だった姫の努力が実って、2年間の留学となった。
:09/05/23 23:38
:N703iD
:NCXHFJfw
#632 [七瀬]
>>629 訂正
“FROM RAI”×
“DEAR RAI”〇
:09/05/23 23:41
:N703iD
:NCXHFJfw
#633 [七瀬]
俺は、もちろん
いやだったけど、
姫の夢を邪魔するのは、
もっといやだったし、
やっぱ応援してあげたい気持ちが勝っていたから、
笑ってOKした。
そして、約束した。
:09/05/23 23:44
:N703iD
:NCXHFJfw
#634 [七瀬]
1つは、
姫は、向こうで精一杯に頑張ること。
2つ目は、
俺も、勉強頑張ること。
「姫も、頑張るから、雷!あの学校でいちばん目指して。姫、楽しみにしてるから!」
発つ前に、空港でにんまり笑って言われた一言。
‥やっぱ、俺はこの笑顔に弱い。
:09/05/23 23:51
:N703iD
:NCXHFJfw
#635 [七瀬]
姫の言葉に促され、
俺は必死に勉強した。
今では、いちばんとは言えなくても、かなり上がったと思う。
そして、3つ目は
誕生日に手紙を書くこと。
お互い忙しくなったし、連絡も少なくなった。
だけど、二人とも、誕生日だけは必ず手紙を書こうと指きりげんまんした。
:09/05/23 23:55
:N703iD
:NCXHFJfw
#636 [七瀬]
そして、今日。
2月24日。
俺と姫の18歳の誕生日ってわけ。
『‥今日、
今日来るって‥‥』
ピーンポーン
:09/05/23 23:58
:N703iD
:NCXHFJfw
#637 [七瀬]
『ま、まさか‥もう!?』
まだ顔も洗ってないし、
とりあえず、歯磨き…
バーンっ
「らーいっ!
ハッピーバースデー!!」
:09/05/24 00:02
:N703iD
:tQb9Mriw
#638 [七瀬]
18回目の誕生日は
これまた波乱万丈な予感。
でも、その次も
50歳になっても
おじいちゃんになっても
悪魔と誕生日を過ごしたい。
:09/05/24 00:06
:N703iD
:tQb9Mriw
#639 [七瀬]
おしまい
:09/05/24 00:12
:N703iD
:tQb9Mriw
#640 [七瀬]
完結しました〜っ(^O^)

やっと…やっとって感じっす゚。(p>∧<q)。゚゚
この話は思ったより、長くなってしまいました。
もっと短くするつもりだったんですけど…(~ヘ~;)
雷をいじめてると、おもしろくって(☆。☆)笑
ついつい書きすぎちゃいました(^^ゞ
:09/05/24 00:19
:N703iD
:tQb9Mriw
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