虹色のオセロ
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#40 [ゆーちん]
自分でもよくわからないけど、栄之助に抱きしめられてるのも苦痛じゃなかった。


レオへの愛情に似てるかも。


そんな事を思っていると、猿は私の頬にキスをした。


笑顔全開のバカ面で。

⏰:09/04/22 16:18 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#41 [ゆーちん]
―――


栄之助のママになったのはいいけど、これと言って何も得する事はなかった。


損する事もないんだけどね。


「来週の授業は実験室でするので覚えておいて下さい。」

⏰:09/04/22 16:19 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#42 [ゆーちん]
私は勉強好きでもなければ嫌いでもない。


1番マシだって思えたのが実験のある理科だったってだけで、別に理科命って訳じゃない。


だから白衣も着ないし、必要な時以外は実験室なんかに来ない。

⏰:09/04/22 16:20 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#43 [ゆーちん]
授業が終わり、職員室に戻る。


「柴田先生、ちょっと。」


学年主任に呼び出された。


「はい。」

「明日バレーボール大会じゃないですか。なので準備頼みますよ。」

⏰:09/04/22 16:23 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#44 [ゆーちん]
…はぁ?


デジャヴ?


この前、保泉も言ってたぞ。


だからジャージに着替えて、栄之助のママになったあと、体育館と運動場に準備しに行ったじゃん。


その翌日、バレーしたじゃん。


学年主任、ボケた?

⏰:09/04/22 16:23 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#45 [ゆーちん]
「この前のは…」

「柴田先生、寝ぼけた事言わないでください。この前は予行練習です!」


何だそれ。


大会の予行練習とかあんの?


運動会じゃあるまいし。


とにかく…私はまた準備しないといけないみたい。

⏰:09/04/22 16:25 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#46 [ゆーちん]
かったるいとは思うが、決して口にも顔にも出さない。


出していないつもりだった。


普通の奴ならわかるはずないのに、なのに…


「先生、大変なんですね」

⏰:09/04/22 16:25 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#47 [ゆーちん]
2Cのホームルームに参加し、生徒の帰る時間となった。


ジャージに着替えて、準備しないとなぁって思っていると、一人の男子が隣に立って、そう言ったんだ。


名前、何だっけ、こいつ。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#48 [ゆーちん]
「何?」


確かクラス委員で、頭よくて、スポーツできて、モテ男で…。


詳細わかってるくせに名前が出てこないなんて、つくづくこの仕事向いてないんだと自覚した。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


#49 [ゆーちん]
「本当は教師なんかなりたくない。生徒とは仲良くしたくない。でも嫌われたくない。あだ名が気に入らない。」


生徒が帰って行く教室はザワつき、誰も私たちの会話なんか聞いていなかった。

⏰:09/04/22 16:27 📱:SH901iC 🆔:8.MBcNuk


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