虹色のオセロ
最新 最初 全
#502 [ゆーちん]
何も言えなくなってしまい、沈黙になる更衣室。
また、先に沈黙を破ったのは栄之助だった。
「ママさ、俺の気持ち知ってんでしょ?なのに避けたりしなくて、ありがとね」
あらら、自分から言ったよ。
「あのさ、その栄之助の気持ちって、やっぱ…」
:09/05/06 20:10 :SH901iC :aLDiVks2
#503 [ゆーちん]
私を女として好きなの?って質問は、栄之助に遮られた。
「言わないで」
「…」
あぁ、じゃあそうなのか。
「もう襲ったりしないからさ、これからもママでいてよ」
:09/05/06 20:11 :SH901iC :aLDiVks2
#504 [ゆーちん]
「栄之助はそれでいいの?私が聞くのも変だけどキスしたりして、歯止め効く?」
「効く。女としてより、柴田七海にはママとして、いて欲しいから」
「あんたがそれほどママに執着する意味って何?」
「…反動かな。甘え知らずだったから」
ふーん、私と仁士の考えはビンゴじゃん。
じゃあやっぱ、その執着心は深く考えなくていいのか。
:09/05/06 20:12 :SH901iC :aLDiVks2
#505 [ゆーちん]
「わかった、これからもママするよ」
「で、俺また彼女できたんだ。彼女いるから、もうママに変な事しないよ。でもたまに甘えさせてね」
栄之助の笑顔はいつもと違った。
無理してる。
ママだからわかるんだよ。
:09/05/06 20:13 :SH901iC :aLDiVks2
#506 [ゆーちん]
「うん、了解」
「たまぁにチューとかさせてね?んじゃ」
栄之助はそう言って逃げるように更衣室から出て行った。
なんか…不完全燃焼。
:09/05/06 20:13 :SH901iC :aLDiVks2
#507 [ゆーちん]
いつの間にか冬になっていた。
ビデオの早送り?ってぐらい早かった。
あれから、栄之助とも仁士とも相変わらず。
たまに更衣室で甘えん坊になる栄之助とオセロして、キスする。
:09/05/08 10:58 :SH901iC :OrUQies.
#508 [ゆーちん]
もう襲ってこなかったし、キス以外をする事もなかった。
もちろん、家に来る事もなければルームドレス姿を見れる事なんかない。
栄之助に変わり、仁士がよく家に来るようになった。
:09/05/08 10:58 :SH901iC :OrUQies.
#509 [ゆーちん]
バイトまでの時間潰しだとか、蕾夢預かってだとか。
今じゃ蕾夢とはすっかりラブラブな私。
お風呂デビューもしちゃったぐらいだもん。
すっかりベビーシッターなんだ。
面倒だと思ってた子守りがだんだん楽しくなってくる。
でもやっぱり教師だけは楽しくなんないけどね。
そして冬休みが来た。
なんだか波乱万丈な予感。
:09/05/08 10:59 :SH901iC :OrUQies.
#510 [ゆーちん]
夏休み同様、生徒のいない学校は寒さを除けば快適だった。
授業もない、補習もない。
超ラク!
「柴田先生」
学年主任だ。
「はい」
「すみませんが職員室のストーブの灯油の補充、お願いします」
げぇー。
やだよ〜、面倒だよ〜、寒いよ〜。
だなんて断れる訳もなく、
「はーい」
渋々了解した。
:09/05/08 11:00 :SH901iC :OrUQies.
#511 [ゆーちん]
外にある灯油置き場までダッシュ。
寒い、寒い、寒い!
灯油補充って地味だし臭いから大嫌い。
「ぶーっさいくな顔になってますよぉ」
…なぜ、いる。
「うるせぇやい」
「今日蕾夢と行くね」
「てゆーか冬休みなんじゃないんですか委員長。なんでいんの」
:09/05/08 11:00 :SH901iC :OrUQies.
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194