虹色のオセロ
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#510 [ゆーちん]
夏休み同様、生徒のいない学校は寒さを除けば快適だった。
授業もない、補習もない。
超ラク!
「柴田先生」
学年主任だ。
「はい」
「すみませんが職員室のストーブの灯油の補充、お願いします」
げぇー。
やだよ〜、面倒だよ〜、寒いよ〜。
だなんて断れる訳もなく、
「はーい」
渋々了解した。
:09/05/08 11:00
:SH901iC
:OrUQies.
#511 [ゆーちん]
外にある灯油置き場までダッシュ。
寒い、寒い、寒い!
灯油補充って地味だし臭いから大嫌い。
「ぶーっさいくな顔になってますよぉ」
…なぜ、いる。
「うるせぇやい」
「今日蕾夢と行くね」
「てゆーか冬休みなんじゃないんですか委員長。なんでいんの」
:09/05/08 11:00
:SH901iC
:OrUQies.
#512 [ゆーちん]
夏休みにも、普通に学校にいたもんなこいつ。
「生徒会の集まりですけど」
うちの学校は、各クラス委員長が生徒会部員という風になっている。
だったらクラス委員長会って名前にすればいいのに、生徒会だなんてカッコイイ名前付けちゃってさ。
:09/05/08 11:01
:SH901iC
:OrUQies.
#513 [ゆーちん]
「あぁ、なるほど!休み中も集まりとかあるんだ」
「休み明けのイベント考えないとだし」
「イベント?」
「マラソン大会」
「げぇー。最悪。私マラソン大嫌い。いっつもバックレてたなぁ」
:09/05/08 11:02
:SH901iC
:OrUQies.
#514 [ゆーちん]
遠い日を思い出す私に、仁士は言う。
「七海みたいな奴がいるから今年はマラソンじゃなく登山にしよっかって案もある」
「登山?」
これまた斬新なアイデアですこと。
「でも費用が足りないから結局はマラソン大会になりそう。行き詰まったから、とりあえず今日は解散っつーことで、そこ歩いてたら不細工なおばさんが見えたから来てみたって訳だ」
:09/05/08 11:02
:SH901iC
:OrUQies.
#515 [ゆーちん]
「…最後の方、喧嘩売りまくりだね、あんた。」
「買わないの?」
「寒いから買わない。つーか、またうち来るの?」
「夜間バイトだから蕾夢見ててね」
「また夜間?今日は冷え込むらしいから気を付けろ〜。蕾夢連れて来る時も暖かい格好させて来なよ」
:09/05/08 11:03
:SH901iC
:OrUQies.
#516 [ゆーちん]
「あいあい。んじゃまた後で」
仁士は小走りで帰ってった。
だから私も小走りで職員室に戻る。
職員室ではニンマリ笑顔の学年主任が私を待ちわびていたので、わざとらしく寒い寒い騒いでやると、お茶を出してくれた。
ラッキー。
:09/05/08 11:03
:SH901iC
:OrUQies.
#517 [ゆーちん]
夕方、さっさと帰宅するとタイミングを見計らったように瀬川兄弟が来た。
バイトが始まるまで仁士は私の家でくつろいで行くって魂胆か、この野郎。
「なんで自分んちでくつろがないのよ」
「狭いから」
…はい、会話終了。
何か機嫌悪い?
さっきは小走りするぐらい元気だったのに。
:09/05/08 11:04
:SH901iC
:OrUQies.
#518 [ゆーちん]
「仁士?」
「何」
「何か怒ってる?」
「別に」
んー、テンション低い。
異様に低い。
「蕾夢ぅ、にいに機嫌悪いの?」
「きげん?」
「うん。にいに怒ってる?」
「わかんない」
だよねー。
2才がわかるわけないか。
ソファーにでかでかと寝転がる金髪にいには、一体何時からバイトなのかは知らないが、しばらくするといびきをかいて眠っていた。
:09/05/08 11:05
:SH901iC
:OrUQies.
#519 [ゆーちん]
「蕾夢、にいに寝ちゃったね」
「ななみちゃん、らいむ、おなかちゅいた」
出ました〜、おなかちゅいた。
可愛すぎて溶けちゃいそう。
ばっちりスープパスタの準備ができていた私は、いつものようにレオにご飯をあげてから蕾夢と二人でいただきますをする。
:09/05/08 11:06
:SH901iC
:OrUQies.
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