虹色のオセロ
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#522 [ゆーちん]
「らいむね、あした、にいにと、じゃんけんする」
めちゃくちゃ意味わかんねぇし、主旨もわかんねぇ〜。
じゃんけんぐらい勝手にすればいいのに、いちいち私に教えてくれんだよ、この子。
可愛くて可愛くて、泣かずにいられないって感じ。
:09/05/08 11:08 :SH901iC :OrUQies.
#523 [ゆーちん]
「七海ちゃんともじゃんけんしようよ」
「いいよ」
湯船に浸かりながらじゃんけんをした。
不器用なチョキが可愛くて吹き出してしまう。
「らいむのかちー」
その笑顔が見たくて、後だしして負けてやってんだよ2才児!
本当、可愛い。
:09/05/08 11:08 :SH901iC :OrUQies.
#524 [ゆーちん]
お風呂から出ると19:30だった。
仁士はまだ寝てる。
「仁士、バイト何時から?」
「んー…はちじ」
何、蕾夢みたいな甘えた声出してんだよ。
お前は栄之助か?
「あと30分だよ」
「ん」
って言ってまた寝ちゃった。
寝不足で機嫌悪かったのかな?
:09/05/08 11:09 :SH901iC :OrUQies.
#525 [ゆーちん]
蕾夢が持ち込んで来たアニメDVDを2才児と真剣になりながら見ていると、蕾夢が私の膝に寝転がって来た。
「どした?眠い?」
蕾夢は目をゴシゴシかきながら頷いた。
「寝よっか」
また蕾夢が頷く。
DVDを止め、テレビを消し、寝室に行く準備をする。
ふと振り替えればすぐ後ろにソファーがあって、そこには仁士が弟より先に眠ってる。
:09/05/08 11:10 :SH901iC :OrUQies.
#526 [ゆーちん]
…ん?
眠ってる?
時計は20:30になろうとしていた。
完全に遅刻じゃんか!
「仁士、起きて!起きろってば」
「…痛い痛い。何」
「8時回ってるよ?バイト遅刻」
「えっ…えぇ?」
意識を戻した仁士は慌て起き上がった。
:09/05/08 11:10 :SH901iC :OrUQies.
#527 [ゆーちん]
「何で起こしてくんなかったんだよ!」
…何で私が叱られてんのよ。
「はぁ?起きなかったあんたが悪いんでしょ?」
「普通起こすだろ!鈍感!」
「人のせいにするなよ!」
「あぁー、もういいよ。七海と騒いでても意味ないしな!」
:09/05/08 11:11 :SH901iC :OrUQies.
#528 [ゆーちん]
うっざー。
「ふざけんな、バカたれガキんちょ!」
「ババアに言われたくないね!」
そう、捨て台詞を吐いて仁士は出て行った。
何なの、あれ。
本気でうざい。
何様?
:09/05/08 11:11 :SH901iC :OrUQies.
#529 [ゆーちん]
「ななみちゃん」
「何?」
「にいに、どうしたの?」
「知らないよ。ほら、蕾夢寝るんでしょ?ベッド行くよ。おいで」
蕾夢の手をひきながらベッドに向かう間も、はらわたが煮えくりかえっていた。
何であんなに偉そうなわけ、あのガキ!
起こしてあげただけでも感謝しろよ、ったく。
:09/05/08 11:12 :SH901iC :OrUQies.
#530 [ゆーちん]
ベッドに入っても、思い出してはイライラしていた。
「ななみちゃん、てぇにぎって」
蕾夢が小さな手を出したので、何も言わずに握ってあげた。
すると、蕾夢は小さな声で私に言った。
「おこんないで」
心臓が跳ね上がった。
蕾夢に対して怒ってなんかないのに、蕾夢は私の怒りを感じ取っていたんだ。
:09/05/08 11:13 :SH901iC :OrUQies.
#531 [ゆーちん]
蕾夢に当たるつもりはないのに、ちょっと口調がキツくなったかなって反省。
「ごめんね、蕾夢」
「もうおこんない?」
「怒んない。本当にごめんね」
:09/05/08 11:13 :SH901iC :OrUQies.
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