虹色のオセロ
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#660 [ゆーちん]
「それって、仁士の事じゃん」
またそれ?
「…だから違うってば」
「頭いいし運動神経もいいし何だかんだ優しい奴だもんな、瀬川仁士って男は」
「あんたさ、やけに私と仁士をくっつけたがってるよね?」
:09/05/11 14:01
:SH901iC
:0u6kOFR2
#661 [ゆーちん]
「だってー、両想いなのに強がってる同士なんだもん」
「はぁ?両想いなわけないじゃない」
「ふーん?」
私の事より、栄之助の話をしたくて呼び出したのに。
調子狂うよ。
:09/05/11 14:01
:SH901iC
:0u6kOFR2
#662 [ゆーちん]
「あ、そうだ。ママは卒業したんだから、先生かななみんって呼ばなきゃじゃん?どっちがいい?」
「どっちでもいいよ。みんなみたいにななみんって呼べば?」
「でも気に入ってないんでしょ?」
「うん」
「じゃあ俺が新しいあだ名考えたげよっか?」
「ダサかったら殴るからね」
:09/05/11 14:02
:SH901iC
:0u6kOFR2
#663 [ゆーちん]
「んー、しばたん」
「…え?」
「柴田に、んを付けてみた」
「付けてみた、じゃねーよ。ダサすぎ」
殴ってやった。
「アハハ、冗談冗談」
「2Cって、ん付けんの流行ってんの?」
「そうなのかな?」
「ダサすぎだから」
:09/05/11 14:03
:SH901iC
:0u6kOFR2
#664 [ゆーちん]
「そう?別に普通だよ。ななみんもしばたんも」
「私はヤダけど」
猿は笑った。
その笑顔を見るだけでも、救われた気分になる。
って、自己満足だけどね。
:09/05/11 14:03
:SH901iC
:0u6kOFR2
#665 [ゆーちん]
「もう、ななみんでも何でもいいよ。それよりさー」
「ん?」
「元気になって、よかった」
栄之助の笑顔は優しくなる。
「マラソンしてる時にさ、色んなモヤモヤ吹っ飛ばしてやったよ!」
:09/05/11 14:05
:SH901iC
:0u6kOFR2
#666 [ゆーちん]
「真面目な顔で走ってたよね。私がどこにいたか知ってる?」
「え、コースのどこかにいたの?」
「やっぱ気付いてなかったか。誘導係で寒い中、つったってたよ」
「そりゃお疲れだ」
「今も寒いね。そろそろ戻ろっか」
:09/05/11 14:05
:SH901iC
:0u6kOFR2
#667 [ゆーちん]
立ち上がり、私たちは教室に戻る。
もうすぐ校内放送が入り、表彰式が行われる。
「あ、ねぇ」
「ん?」
「俺もう大丈夫だからね。心配してくれてありがと」
「あぁ…うん」
「完全復活とまでは、まだいかないけど、ちゃんと元気だから」
:09/05/11 14:06
:SH901iC
:0u6kOFR2
#668 [ゆーちん]
だったら、よかった。
「俺に世話やいてないで、そろそろ自分の世話しないと」
「だーかーらぁ」
「柴田七海には何度お礼しても、しきれないよ。俺の青春を支えてくれた人として永遠に感謝する」
「何だそれ」
「ありがとう」
:09/05/11 14:06
:SH901iC
:0u6kOFR2
#669 [ゆーちん]
栄之助に、ありがとうを言われると苦しくなる。
「それじゃ」
「うん、バイバイ」
栄之助が立ち去ると、タイミングよく仁士が通りかかった。
ある意味、ナイスタイミング。
「また会ったね、4位」
:09/05/11 14:07
:SH901iC
:0u6kOFR2
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