虹色のオセロ
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#90 [ゆーちん]
「勝たなきゃ意味ないのぉ。」

「予行練習で優勝してたじゃん。」

「予行練習じゃ嫌!ママ〜、慰めてぇ。」

「無理。ママ眠いから早く帰りたい。だからさっさとこの部屋から出てって。」

⏰:09/04/26 13:05 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#91 [ゆーちん]
あれだけ爆睡してたじゃん、とブツブツ言う栄之助を外に追いやろうと背中を押した。


…ら、腕を引っ張られ抱きしめられていた。


「あー、もう、何?」

「甘えてんの。」

「痛いんだけど。」

⏰:09/04/26 13:06 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#92 [ゆーちん]
そう言うと、抱きしめる力が緩まり…唇を重ねてきた。


何でキスしてんの、こいつ。


「…っ、ちょっと。」


私が拒否しても、栄之助のキスは止まなかった。


何度も何度も唇を押し付けてくる。

⏰:09/04/26 13:07 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#93 [ゆーちん]
嬉しくもないし、嫌でもないキス。


どんどんどんどん、栄之助は加速して行った。


「…んっ、こら。」

「何?」

「親子のキスは、舌入れないよ。」

「…そっか。」

⏰:09/04/26 13:08 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#94 [ゆーちん]
キスが終わると、また抱きしめられた。


「慰めてよ、ママ。」

「やーだ。甘えるな。強い子になれ。」

「ヘヘッ。厳しいママだね。」


栄之助は笑顔を残し、そのまま更衣室から出て行った。

⏰:09/04/26 13:08 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#95 [ゆーちん]
―――


バレーボール大会の放課後のあの時から、栄之助はキスを求めてくるようになった。


軽いキスだけなら許してあげてた。


だけど舌はダメ。


入れて来たら殴ってやった。

⏰:09/04/26 13:29 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#96 [ゆーちん]
「いってぇ!」

「あんたがルール違反するから。」

「何でダメなのぉ?」

「だから言ってんじゃん。舌入れるなんて親子のキスじゃないもん。」

「ケチ!」

「ケチで結構、バカ猿。」

「もぉー!」

⏰:09/04/26 13:29 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#97 [ゆーちん]
叱られて怯んでも栄之助は懲りずに私にキスして来た。


何の感情もこもってないキスを更衣室でする。


それってどうなの、私。


「へぇ〜。そういう事。」

⏰:09/04/26 13:30 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#98 [ゆーちん]
あーあ、やっちゃった。


更衣室の鍵、閉めんの忘れた。


恐る恐る、扉の方を見ると…


「誰にも言わないで。」

「どうしよっかなぁ。クラス会議にでもかけようかな?」

「勘弁して下さい、委員長さん。」


瀬川仁士が立っていた。

⏰:09/04/26 13:35 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


#99 [ゆーちん]
「イチャつくなら鍵ぐらい閉めろよな。」


そう言って瀬川仁士は扉を閉め、私に近付いた。


「…お願いだから内緒にしてね。それより何か用?」

「これ、助かった。ありがとね、センセ。」

⏰:09/04/26 13:35 📱:SH901iC 🆔:FFIr2eIk


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