虹色のオセロ
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#279 [ゆーちん]
「ふーん。」


そんな話をしていたかと思えば、仁士は寝息を立てて眠っていた。


「早っ。のび太くんか。」


寝顔は蕾夢ソックリで、何かちょっと笑えた。


つーか仁士寝ちゃったら私、暇じゃんか。


こんな時にもう一匹の猿が来たらなぁ〜。

⏰:09/05/02 13:12 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#280 [ゆーちん]
ガチャッ…


「マーマー」


あ、来た。

テレパシー?


「シーッ。」


仁士が眠ってる姿がすぐ目に入ったらしく、栄之助はニコッと笑った。


そして小声で会話する。


「仁士寝てんの?」

「うん。バイトで寝てないみたいで。」

「ふーん。」

「栄之助も寝不足でここ来たの?」

⏰:09/05/02 13:13 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#281 [ゆーちん]
「まさか。おサボり。」

「私も。オセロしよーよ」

「うしっ。」


ベンチは仁士に占領されたから、仕方なく地べたに座り込んだ。


床汚いんだけど…ジャージだし、まあ汚れてもいいや。


栄之助も体操着だしね。

⏰:09/05/02 13:15 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#282 [ゆーちん]
「すきあり。」

「うぉっ!」

「こらっ、シーッ!」

「あっ…」


栄之助、いちいちうるさい。


静かにしろって言ってんのに、私が攻めるたびに声出してんの、


「静かにオセロなんて俺向きじゃないな。」

「じゃあ読書でもする?」

「もっと俺向きじゃない。」

「じゃあ何すんのよぉ〜もう。」

「静かに楽しめる事?あるじゃん1つだけ」

⏰:09/05/02 13:15 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#283 [ゆーちん]
うっわー、不適な笑み。


「どうせ変な事でも考え‥」


ほら、やっぱり。

こんな事だろうと思った。


「…っ、ちょっと。仁士に見られたらどうすんの。」

「静かにしてれば起きないよ」

⏰:09/05/02 13:16 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#284 [ゆーちん]
前に一度、仁士にはキスシーン見られてるから大変な事じゃないけど…


また火ついちゃうじゃん。


久しぶりのキスに、なぜか胸がギュッてなった。


今まで何の感情もなかったキスなのに。

⏰:09/05/02 13:17 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#285 [ゆーちん]
「…っ…こら、舌。」

「もういいじゃん、舌ぐらい。」


ダメ。

興奮しちゃうから、私。


「理性ぶち壊れるよ?」

「俺が?それともママが?」


いたずら少年みたいな笑顔に、私がって言えるわけもなく、あんたがって答えておいた。

⏰:09/05/02 13:18 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#286 [ゆーちん]
「しちゃうかも。今フリーだから余計に。」

「だったら尚更ダメ。」冷静なフリして、頭の中はぐちゃぐちゃだった。


そんなガキに欲情しなくても、いざとなったら彼氏できるわよ!っていう天使。


ガキだろうが何だろうが舌ぐらいいいじゃん、っていう悪魔。

⏰:09/05/02 13:19 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#287 [ゆーちん]
「ママ?どうしたの、難しい顔して。」


バカ猿だけど、よく見りゃ可愛い顔してんだよね。


化粧したら私より女の子っぽくなるんじゃない?って感じ。


「どっちの意見も正しいっつうか。」

「何の話し?」


栄之助は眉を下げて笑った。

⏰:09/05/02 13:20 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


#288 [ゆーちん]
「今まで適当に生きて来たんだから、こんなとこで真面目にならなくていっか」

「だから、何の話し?」

「悪魔が勝ったっていう話し。」

「頭おかしくなった?」

「栄之助のせいでね。」


訳もわからず笑ってくれた栄之助は、私にまたキスをする。

⏰:09/05/02 13:22 📱:SH901iC 🆔:3DTT7hOM


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