虹色のオセロ
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#318 [ゆーちん]
小声すぎて栄之助が聞き取れたかわかんない。
「大丈夫だよ。」
聞こえた?
何が大丈夫なの。
幸い、周りに誰もいなかったけどリハーサルでしょ?
誰かが歩いて来たらどうすんのー!
:09/05/03 12:20
:SH901iC
:Inb4E6U6
#319 [ゆーちん]
私の不安を余所に、栄之助のキスは止まらなかった。
舌だって暴走しすぎ。
やめて欲しい。
体が疼いてしまうから。
「きゃー!」
近くで聞こえた悲鳴に思わずキスを止めた。
見られたかと思った。
「リハーサルだってば。女子が試しに歩いてんの。」
「だったらここにも来るんじゃないの?見つかるよ。」
:09/05/03 12:21
:SH901iC
:Inb4E6U6
#320 [ゆーちん]
「来たらやめる。だからそれまで…」
こんなスリルは望んでないよぉー。
いつ来るかわかんないのに、気が気じゃない。
だったら本気で拒めばいいのに、ちゃっかりとキスを楽しんでるっていうのは…私はきっと栄之助のキスがすきだから。
LOVEじゃなく、LIKEとして。
:09/05/03 12:22
:SH901iC
:Inb4E6U6
#321 [ゆーちん]
そんな暗闇も光が点けられ、私たちは何事もなかったかのようにその後を過ごした。
下校時間になっても2Cの奴らは帰らず、一生懸命ラストスパートかけてた。
「ななみん先生、体調不良でしたら今日はもう帰って下さい。あとは僕がいるんで。」
:09/05/03 13:05
:SH901iC
:Inb4E6U6
#322 [ゆーちん]
よっしゃーっ!
ほずみん、たまにはいい事言う〜。
つーか私、体調不良なんて言ったけ?
まあ何にせよ、帰らせてもらいまーす。
お言葉に甘えます、と保泉にニッコリ微笑んで、2Cの奴らにも頑張ってねと笑っとく。
「ななみん、また明日!」
「ななみんバイバーイ。」
:09/05/03 13:05
:SH901iC
:Inb4E6U6
#323 [ゆーちん]
クラスが私にさよならの言葉をかけていると、委員長がみんなに言った。
「みんなごめん。俺も帰るわ。でもすぐにまた戻って来る!ちょっと外せない用があってさ。悪いな。」
仁士はよほど信頼されてるのか好かれているのか、みんなから笑顔でお許しをもらっていた。
:09/05/03 13:07
:SH901iC
:Inb4E6U6
#324 [ゆーちん]
副担任とクラス委員が一緒に教室を出る。
全く違和感のない風景に、誰も疑問を抱かない。
たった一人、栄之助以外は。
:09/05/03 13:07
:SH901iC
:Inb4E6U6
#325 [ゆーちん]
「そんじゃあとで。」
「あいよ。」
仁士は走りながら先に行ってしまった。
私は走る必要もないので、ゆっくり歩きながら仁士の背中を見送る。
校門を出ようとしたとき、やっぱり追いかけて来た猿に呼び止められた。
:09/05/03 13:10
:SH901iC
:Inb4E6U6
#326 [ゆーちん]
「ママ。」
「ん?」
「仁士とどっか行くの?」
「ううん。仁士もう帰ったよ。」
「あれ?何だ…勘違い。」
後でまた会うけどね。
:09/05/03 13:11
:SH901iC
:Inb4E6U6
#327 [ゆーちん]
「どしたの。」
「一緒に帰るから、ヤキモチ妬いてぶっ飛んできちゃった。」
「マザコンね。じゃあまた明日。準備頑張って。」
「うん、バイバイ。」
「バイバイ。」
:09/05/03 13:11
:SH901iC
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