虹色のオセロ
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#528 [ゆーちん]
うっざー。
「ふざけんな、バカたれガキんちょ!」
「ババアに言われたくないね!」
そう、捨て台詞を吐いて仁士は出て行った。
何なの、あれ。
本気でうざい。
何様?
:09/05/08 11:11
:SH901iC
:OrUQies.
#529 [ゆーちん]
「ななみちゃん」
「何?」
「にいに、どうしたの?」
「知らないよ。ほら、蕾夢寝るんでしょ?ベッド行くよ。おいで」
蕾夢の手をひきながらベッドに向かう間も、はらわたが煮えくりかえっていた。
何であんなに偉そうなわけ、あのガキ!
起こしてあげただけでも感謝しろよ、ったく。
:09/05/08 11:12
:SH901iC
:OrUQies.
#530 [ゆーちん]
ベッドに入っても、思い出してはイライラしていた。
「ななみちゃん、てぇにぎって」
蕾夢が小さな手を出したので、何も言わずに握ってあげた。
すると、蕾夢は小さな声で私に言った。
「おこんないで」
心臓が跳ね上がった。
蕾夢に対して怒ってなんかないのに、蕾夢は私の怒りを感じ取っていたんだ。
:09/05/08 11:13
:SH901iC
:OrUQies.
#531 [ゆーちん]
蕾夢に当たるつもりはないのに、ちょっと口調がキツくなったかなって反省。
「ごめんね、蕾夢」
「もうおこんない?」
「怒んない。本当にごめんね」
:09/05/08 11:13
:SH901iC
:OrUQies.
#532 [ゆーちん]
蕾夢が眠り、冷静になってからよく考えてみた。
私、大人げなかったかも。
10も離れたガキの喧嘩を買って、その上2才の子供にも当たっちゃって…。
「ごめんねー」
スヤスヤと眠る蕾夢の柔らかな頬を撫でた。
気持ちが落ち着いたし、罪悪感さえ出てきた。
:09/05/08 11:14
:SH901iC
:OrUQies.
#533 [ゆーちん]
仁士だってまだ17才のガキなわけで、遊びたい盛りなんだ。
でも、裕福ではない家庭だからバイトに明け暮れてて…
勉強だって出来る奴だから、それなりに努力してるんだろうし。
:09/05/08 11:14
:SH901iC
:OrUQies.
#534 [ゆーちん]
バイトに勉強、その上、蕾夢の面倒を見ていると来た。
そりゃ大変極まりないよね。
私の人生に比べれば、仁士のが大変。
:09/05/08 11:15
:SH901iC
:OrUQies.
#535 [ゆーちん]
学校嫌いで、サボってばっかで、先生いじめた学生時代。
就職活動なんかもせずにフリーターしながら毎日過ごして、彼氏作って、浮気して、浮気されて、別れて…また彼氏作って。
結婚考えた相手もいたけど、でも結局ダメで。
:09/05/08 11:15
:SH901iC
:OrUQies.
#536 [ゆーちん]
で、数ヶ月前にいきなり教師になって。
教員免許を取ったのだって、ただのノリだったし。
その免許の噂を聞き付けて、私を採用した学校も変な学校だよね。
真剣に何か取り組んだ事ない、って言うか…気まぐれと行き当たりばったりで生きてきた私の人生と、仁士の人生を比べるのも可哀想だ。
:09/05/08 11:16
:SH901iC
:OrUQies.
#537 [ゆーちん]
仁士が帰って来たら、謝ろう。
素直に謝る女はモテる、って褒めてくれるかもしんないからね?
…なんちゃって。
:09/05/08 11:16
:SH901iC
:OrUQies.
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