虹色のオセロ
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#551 [ゆーちん]
最初は同情だった。

可哀想な兄弟だから、って。

私にできる事あるなら助けてあげるよ、って。

偽善者だよね、私。

でもね、今日仁士と喧嘩して蕾夢の寝顔を見てから、何かちょっと考え変わったんだ。


で、仁士と仲直りの握手をした瞬間から私の中にあった同情心が完全に消えた。

⏰:09/05/08 11:25 📱:SH901iC 🆔:OrUQies.


#552 [ゆーちん]
こいつらの役に立ちたい、って素直に思えた。

カッコつけてるわけじゃない。

本当に、二人の幸せに貢献したいって思えた。

友情だとか母性愛だとか、どの愛なのかもわかんないけど…とにかく純粋にそう思ったんだ。

⏰:09/05/08 11:26 📱:SH901iC 🆔:OrUQies.


#553 [ゆーちん]
「すみれちゃんが妊娠したかも」

「…はぁ?」


冬の更衣室は冷える。

だから私のおサボり場所は屋上に変更。


日中は太陽が温かくて気持ちいいんだ。

⏰:09/05/09 12:16 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#554 [ゆーちん]
ま、晴れてる日限定のおサボり場所なんだけどね。


「生理が来ないって」

「避妊しなかったの?」

「ちゃんとしたよ」


他の生徒におサボりがバレないように、ちょいと入り組んだ場所でのおサボりだけど、ここはここでまた気持ちいいから満足してた。

⏰:09/05/09 12:16 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#555 [ゆーちん]
「検査は?」

「まだ」


日光浴中の私に、見慣れた顔が隣に座り、いきなり何を言い出すかと思ったら、彼女の妊娠疑惑。


最近、あんまりキスとかしてこなくなったと思えば、これだからなぁ…バカ猿め。

⏰:09/05/09 12:17 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#556 [ゆーちん]
「話は検査してからだよ。ちゃんと病院で診てもらいな」

「…なんか最近ママ冷たいね」

「何で?そんなことないよ。最近やっと親離れしたと思っていた子供が、子供できたかもって言って来た事は悲しいけどね」

「…仕方ないじゃん。頼れるのはママしかいないんだから」

⏰:09/05/09 12:18 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#557 [ゆーちん]
そうやって、しょげてる顔なんてまだまだガキそのもの。


ガキがガキ作っただなんて、もし本当だったらどうすんのよ。

ママは今から頭が痛いよ。


彼女にちゃんと病院行くように説得して、結果がわかったらまた教えて、と約束し、栄之助は授業に戻って行った。

⏰:09/05/09 12:19 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#558 [ゆーちん]
帰りぎわ、久しぶりにキスしてくれた。


これは浮気?

それともマザコン?

いや、彼女からすれば浮気だろうな。

でも栄之助からすれば、マザコンなだけ。

私からすると…どうなんだろ、わかんない。

⏰:09/05/09 12:19 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#559 [ゆーちん]
数日後、栄之助から真夜中に電話がかかってきた。


「…はい」

「ごめん、起こした」

「本当だよ。今3時だよ?」

「もうすぐママんちに着くんだ。鍵開けて」


…いきなりだな、おい。


「やだー」

「凍え死ぬから絶対開けてよ?それじゃ」

⏰:09/05/09 12:20 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#560 [ゆーちん]
久しぶりに栄之助の強引さを目の当たりにした真冬の真夜中。


眠い目をこすり、起き上がって玄関の鍵を開けようとしたら、ちょうどチャイムが鳴った。

ナイスタイミング。

⏰:09/05/09 12:20 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#561 [ゆーちん]
扉を開けると、トナカイさん並みに真っ赤なお鼻の栄之助がいた。


家に上げた途端、栄之助は私を抱き締めた。


「どした?」

「…」


何も言わない。


「私に話したい事あるんでしょ?今すぐ聞かせたい?それとも朝イチ?」

⏰:09/05/09 12:22 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#562 [ゆーちん]
私的には朝イチがいいな。

眠くて眠くて頭が回らない。

「ママ、睡魔に弱いから朝イチでいいよ」

「あら、ママ想いね」

「当たり前じゃん」

「お風呂入って来る?またルームドレス姿見たい」

私が笑うと、栄之助も笑ってた。

⏰:09/05/09 12:22 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#563 [ゆーちん]
「俺のルームドレス姿似合ってた?」

「とっても」


栄之助をバスルームに放り込み、私はベッドに戻って、またすぐに夢へと落ちた。


栄之助の温もりの中で眠っていた事に気付いたのは、それから5時間後の朝8時だった。

⏰:09/05/09 12:23 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#564 [ゆーちん]
「遅刻!…って、土曜だった」


慌てて起きた私は相当虚しい奴だ。


土曜だって事をすっかり忘れていたなんて、栄之助にバカだなんて言えない。

⏰:09/05/09 12:23 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#565 [ゆーちん]
まだ気持ちよさそうに眠っている栄之助をベッドに残し、そそくさと着替えや歯磨きを済ませた。


「おはよ、レオ。栄之助まだ寝てるからシーッね」


レオとじゃれながら栄之助が起きてくるのを待った。

最近の若者は遅寝遅起きだね。

お肌に悪いぞー。

⏰:09/05/09 12:25 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#566 [ゆーちん]
「…おはよ」


頭ボサボサの栄之助が起きて来たのは13:00を回ってからだった。

残念、ルームドレスは着ていなかった。


「おはよ。私のスウェット着れちゃうなんて、どんだけ細身なの」

「んー、丈は短いけど」

横幅は全然余裕なのに縦幅がアウト。

⏰:09/05/09 12:26 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#567 [ゆーちん]
足首や手首が見えまくっているスウェット姿には、ルームドレスの時よりも笑えた。

すぐに、昨日着ていた服に着替えた栄之助。

また写真に収め忘れちゃったよ。

⏰:09/05/09 12:26 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#568 [ゆーちん]
「お腹すいたね。何か食べる?」

「うん」


昼ご飯を用意してあったので、朝昼兼用ご飯を食べる事に。


「いただきます」

「召し上がれ」


簡単手間いらずのオムライスを栄之助は美味い美味いと食べてくれた。

⏰:09/05/09 12:29 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#569 [ゆーちん]
和やかなムードを一転させたのはテレビのニュースだった。


妊婦がたらい回しにされた、というニュース。


さすがに【妊婦】だなんて言葉に反応しないはずなかった。

⏰:09/05/09 12:29 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#570 [ゆーちん]
「食べ終わったら話すね」

「ん」


ちょっと気まずい雰囲気のまま、ごちそうさま。


栄之助はソワソワしながら煙草に火をつけた。


「禁煙は?」

「失敗…って、何で知ってんの?」

「仁士に聞いた」

「…そう」

⏰:09/05/09 12:30 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#571 [ゆーちん]
「私も禁煙中なんだよ?精神的に辛くなると手が出るんだけど、もう絶てたかも。10ヶ月ぐらい吸ってない」

「凄いね。俺は1ヶ月もしないうちにアウト」

「精神的に追い込まれてるからでしょ?禁煙失敗したの」

栄之助は頷いた。

⏰:09/05/09 12:30 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#572 [ゆーちん]
「生徒の喫煙見逃す教師なんて、やっぱ違法?」

「ママが捕まったら保釈金出すよ」


苦笑いの二人。

なかなか本題に入れない。


「…栄之助」

「俺、パパになるつもりだったんだ」

⏰:09/05/09 12:31 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#573 [ゆーちん]
煙草を持つ手が震えていた。

いきなり入った本題に、私の気持ちも震えてた。


「すみれちゃんと病院行ったよ。見事妊娠しててさ。だから腹くくったんだ」

「うん」

「でも、すみれちゃんは母親になる気ゼロで…堕ろすの一点張り」

⏰:09/05/09 12:32 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#574 [ゆーちん]
栄之助は煙草の火を消した。


「…それで?」

「手術代ちょうだいって。親父に金ぐらいもらうのは簡単だけど、その金渡しちゃったら…もう赤ちゃんいないんだよ」

「そうだね」

⏰:09/05/09 12:33 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#575 [ゆーちん]
「俺すみれちゃん好きだったけど、赤ちゃんに対してやけに冷たかった事知って、一気に萎えてさ。
本当は産んで欲しいんだけど母親が、すみれちゃんが、子供なんかいらないって邪魔者扱いする姿見て…正直幻滅。
これから一緒にやってく自信ないけど、赤ちゃん産んで欲しいし…でも無理だろうしで、どうしていいか」

⏰:09/05/09 12:33 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#576 [ゆーちん]
何も言えないよ。

二人の問題なんだから、私が口を出す権利なんてない。


「17と18の子供が、子供産むのなんて簡単じゃないのはわかってるけど…」


へぇ、すみれちゃんって年上なんだ。

⏰:09/05/09 12:34 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#577 [ゆーちん]
栄之助が混乱している時に、私の頭は妙に冷静だった。


「すみれちゃんに、ちゃんと伝えたんだ。赤ちゃん産んで、って。殺すなんて耐えられない、って。そしたら…ウザイって言われちゃった。本当ビックリ。
せっかく芽生えたすみれちゃんへの恋愛感情一気にダウン。でも赤ちゃんだけは諦めらんない」

⏰:09/05/09 12:34 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#578 [ゆーちん]
どうしたもんかね。


どうにもできないよ。


「説得してもすみれちゃんは聞く耳持たない」

「で、私にどうして欲しいの?すみれちゃんに説得しろと?」

「違うよ。ただの報告…と17の少年の悲痛な声」

⏰:09/05/09 12:35 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#579 [ゆーちん]
「栄之助、ここがあんたの正念場だよ。ウザがられても、お互いが納得する結果を導かなきゃ。こうしてる間にも、あんたとすみれちゃんの子供は生きてんだよ。早くママとパパに会いたいな、って腹の中で成長してんだよ」

⏰:09/05/09 12:36 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#580 [ゆーちん]
栄之助は泣いていた。


「産む、産まない、どっちにしろ栄之助は今現在の時点で父親なんだよ?
泣いてる暇なんか無いくらい、わかってんでしょ?」

「…うん」

「赤ちゃんとすみれちゃんと、あんたの為にも決断は早いに越した事はない」

⏰:09/05/09 12:37 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#581 [ゆーちん]
栄之助はコクリコクリと何度も頷いた。


「ほら、行きな」


栄之助に手を差し伸べた。

ギュッと握り返してくる手のひらは、しっかりとした男の手。

私に甘えまくってた男の手とは、違って見えた。

⏰:09/05/09 12:37 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#582 [ゆーちん]
「大丈夫、大丈夫」


鼻をすする栄之助を抱き締めてあげた。


ママから子への応援ハグ。


栄之助が抱き締め返してくる事はなかった。


「ありがとう、ママ」

⏰:09/05/09 12:38 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#583 [ゆーちん]
それだけ言って、涙を拭いた栄之助は帰ってった。


きっと今からすみれちゃんのところに向かうに違いない。


まだまだ未熟なガキんちょに、幸あれ。

⏰:09/05/09 12:39 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#584 [ゆーちん]
―――

栄之助とすみれちゃんが結局どうなったのか、わからないまま週が開けた。


月曜日の朝はとても寒い。

火曜日の朝もとても寒い。

そして水曜日の朝ももちろん寒かった。


「ななみん、おはよう」

ガキは朝から元気だ。

おばちゃんは足先が冷えて泣きそうだよ。

⏰:09/05/09 12:45 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#585 [ゆーちん]
「ななみん先生、おはようございまーす」

…このおっさんも朝から元気だ。


「おはようございます、保泉先生」

「もうすぐ期末テストですよ〜」

「あ、そっか。このテストで進学とか留年とか決まってくるんですよね」

⏰:09/05/09 12:46 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#586 [ゆーちん]
懐かしい〜。

毎年必死だったっけ、私。


「留年ギリギリの奴らにはラストチャンスみたいなもんですね」

「なるほどー」


なるほど、なんて言ってるけど学年末テストの大変さを一番味わって来た私なんだ。

わからない訳がない。

⏰:09/05/09 12:49 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#587 [ゆーちん]
「でも、その前にマラソン大会ですね」

「…あぁ。結局マラソン大会に決まったんですか」

「予算が足りないらしくて、例年通りのマラソン大会なんです。教師はマラソンコース誘導とかです」

「了解しました」

⏰:09/05/09 12:50 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#588 [ゆーちん]
保泉はさ、変態だけど新人の私に色々教えてくれるから、ありがたいんだよね。


まぁ、その気づかいもできないんじゃ、ただの変態男か。

⏰:09/05/09 12:51 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#589 [ゆーちん]
「はい、それじゃあ今日はここまでです。委員長の瀬川くん、この資料を職員室まで運ぶの手伝ってね」

「…はーい」


2Cでの授業が終わり、起立、礼、休み時間。


仁士は私を睨みながら教壇に向かって来た。

⏰:09/05/09 12:53 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#590 [ゆーちん]
「せっかくの休み時間がパシりで終わっちゃいまーす」

「エヘッ、ごめんねぇ」


そんなブリっ子、可愛くねぇぞってな目で睨み、資料を持ってくれた。


廊下を歩く。


周りの生徒に聞かれないように小声で喋った。

⏰:09/05/09 12:54 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#591 [ゆーちん]
「登山ダメだったんだね」

「予算がアウト」

「ふーん、ドンマイ」

「…まさか、それ言う為に俺をパシりにした?」

「そうだよ」

「…最悪」

「なんで、いいじゃな〜い。それより、栄之助…」

「あぁ、うん。今日も来てない」

⏰:09/05/09 12:54 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#592 [ゆーちん]
仁士も栄之助にすみれちゃんの妊娠の話は聞いたらしく、気になっていたようだ。


「今日水曜だから、休み始めて3日だね」

「七海んちに行ったのって金曜だろ?」

「正確には土曜の真夜中」

「じゃあ今日で4日か。ママの喝、効いてるといいんだけど」

⏰:09/05/09 12:55 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#593 [ゆーちん]
あの日、私の家に来た事は栄之助から直接聞いたらしく、月曜日の朝イチで私のところに飛んできた仁士。


結局どうなったのかを聞きたくても、当の本人が姿を現さないんじゃ話にならない。


おサボり3日目。

明日こそは登校しろ、と願いながら今日も一日、教師という苦痛を乗り切った。

⏰:09/05/09 12:56 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#594 [ゆーちん]
結局栄之助はその週、学校に来なかった。


あれからちょうど一週間。


気になってはいたけど、自分から電話なんかする気分でもなく、もう一人の方に電話をかける事にした金曜日の21:00前。

⏰:09/05/09 12:57 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#595 [ゆーちん]
「集〜合〜」


有無を言わさず呼び付けた。

金髪頭はご機嫌ななめで来てくれた。


「栄之助に電話しよ」

「自分でしろよ。何で呼び出されてんの俺」

「栄之助だって私より仁士の方が言いやすいよ」

「…で、その栄之助と仁士の会話を盗み聞きするつもり?」

「うん」

「最悪な教師だな」

⏰:09/05/09 12:57 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#596 [ゆーちん]
冷たい事言いながら、顔は笑ってんの。

ドS疑惑。


「気にならないの?もう一週間だよ」

「気にはなるけど無理に聞き出すのも悪いじゃん」

「そうだけど…でも栄之助はきっと聞いて欲しいって思ってるに違いない」

⏰:09/05/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#597 [ゆーちん]
「何でわかんだよ」

「ママの勘」


仁士は小さく笑ってから、栄之助に電話をかけた。


「七海が一緒だって事は内緒だからな。黙ってろよ」

「了解」


完全なる盗み聞きだね。


仁士は共犯者って事で、ちょっと申し訳ない。

⏰:09/05/09 12:59 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#598 [ゆーちん]
2コール目で栄之助は電話に出た。


スピーカー機能にしてもらい、私は黙って二人の会話を聞く。


「もしー、生きてんの?」

「死んでる〜」

「あっそ。今どこ?」

「部屋だけど」

「どうなったの、彼女と子供」

⏰:09/05/09 13:00 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#599 [ゆーちん]
しばし無言。


「おーい、栄之助」

「うん」

「言いたくねぇんなら別にいいけど」


栄之助はまた無言になった。

しばらくすると、悲しい音が聞こえた。

⏰:09/05/09 13:00 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


#600 [ゆーちん]
「おい、泣くな」

「あのさ…笑うなよ?」

「おう」

「俺の子供じゃないんだって」


落胆した。

私も泣きたくなった。

そんな展開、誰も望んでないよ。


「何…で、だよ」

仁士もひどく動揺していた。


「すみれちゃんがそう言うんだから、そうなんだよ。それに、日数も合わない」

⏰:09/05/09 13:01 📱:SH901iC 🆔:JSeFKct6


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