虹色のオセロ
最新 最初 全 
#729 [ゆーちん]
「どこで吸ったの?」
「秘密」
「あんまり無茶してるとバレるよ。委員長が喫煙で謹慎なんて助けようが無いから」
「…もう、そういうの辞めよ。俺といる時は教師とか生徒とか忘れたい」
「無理だよ。どうあがいてもやっぱり私は教師で、あんたは生徒。結ばれる運命じゃない」
:09/05/12 09:14
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#730 [ゆーちん]
だったら何でキスしたんだろう。
言動が矛盾してるよ、私。
「俺と付き合うのは不可能な事なんだ?」
頷いた。
:09/05/12 09:15
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#731 [ゆーちん]
「両想いでも?」
頷いた。
「好きなのに?」
どうしよう、頷けない。
好きなのに付き合えないパターンなんて柴田七海の人生には初めての事だから、すぐに頭が回らないの。
:09/05/12 09:15
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#732 [ゆーちん]
「ごめん、私そんなに器用じゃない」
「栄之助に油売ってた時は器用に過ごしてた」
「栄之助への好きと、あんたへの好きは違うの。わかるでしょ?」
:09/05/12 09:16
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#733 [ゆーちん]
仁士はよりいっそう抱きしめる力を強めた。
「…無理」
「無理って言われても、私だって無理だよ。もう頭爆発して再起動に時間掛かりすぎる」
「…年中無休で爆発してるくせに」
「愛の言葉を囁きながら、喧嘩売るのが得意なの?」
:09/05/12 09:16
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#734 [ゆーちん]
この状況でまだ冗談ぶっかませる余裕があるなら、私なんかいなくても大丈夫でしょ。
「仁士には仁士の未来がある。私みたいなババァに十代の貴重な時間使うのは勿体ないよ。元十代が言うんだから間違いない」
:09/05/12 09:17
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#735 [ゆーちん]
「お互い好き同士なのに付き合えないって事を学んだ十代の傷は、俺の心から一生消えないんだろうな」
「…だって、仕方ないじゃん。私は仁士が好きだから、お互いの為を思って言ってるの」
「教師と生徒が付き合うのって、そんなに不可能な事なの?」
「…うん。私は17の男のママをする不真面目さはあっても、真剣な恋をする真面目さはない。仁士と付き合っていける自信がないんだよ」
:09/05/12 09:17
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#736 [ゆーちん]
仁士は、私から離れた。
体が冷たい風に抱かれる。
仁士の腕が恋しくなるけど、自分で選んだ道だ。
戻れない。
:09/05/12 09:18
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#737 [ゆーちん]
―――
あれからどうなったかって?
仁士は苦しそうな顔をして更衣室から出てったよ。
私は泣いた。
久しぶりに恋愛絡みで泣いた。
泣いて泣いて、しっかりしなきゃって自分に喝入れた。
:09/05/12 09:23
:SH901iC
:yWNcT3eQ
#738 [ゆーちん]
でも、放課後にあった職員会議の内容なんか全く覚えてないくらい、頭の再起動には時間がかかった。
家に帰り、レオを抱き締めて眠った。
涙が勝手に流れてた。
:09/05/12 09:23
:SH901iC
:yWNcT3eQ
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194