彼と彼女の一週間
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#251 [あお☆まる]
 
その思いとは裏腹に
足と手は勝手に動いて



玄関の扉を開いていた








来夢が玄関の外で
泣いている気がして
 

⏰:09/06/03 20:01 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#252 [あお☆まる]
 
「…来…夢」




玄関先で、大きい体を小さく丸めて
体育座りをしていた来夢は

千代子の声に
肩を揺らすとゆっくり振り向く





振り向いた
その顔は
子供の様に涙で濡れていた
 

⏰:09/06/03 20:04 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#253 [いちご]
ほんっとに続きが
気になります
頑張って下さい

⏰:09/06/03 22:05 📱:SO906i 🆔:☆☆☆


#254 [あお☆まる]
 
【 いちご 様 】
……………………………………


またまた、ありがとうござ
います!テンション上がり
MAX!!←ダサい。笑


もぉー好きです。←は?
なんで、良かったら感想板にも
遊びに来て下さいね(Pqε`*)

……………………………………

 

⏰:09/06/04 00:55 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#255 [あお☆まる]
 
「チヨ…」



来夢は
消えそうな声で
そう呟くと

千代子にしがみつく




「僕にはチヨが必要なんだ。チヨは僕が必要?」


 

⏰:09/06/04 00:58 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#256 [あお☆まる]
 
自信のない声色に
胸がギュッと
締め付けられる




千代子は来夢に
答える様に優しく
不安に震える体を抱きしめる




「私にも…
来夢が必要だよ」
 

⏰:09/06/04 01:00 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#257 [あお☆まる]
 
暫く抱き合い

来夢の
震えるが止まった時
来夢が千代子の顔を覗く




「チヨ…
ついて来て。」





真剣なその顔を前に
断る事は出来なかった
 

⏰:09/06/04 01:03 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#258 [あお☆まる]
 
黙って頷くと
千代子の手を取り
来夢は歩きだす






暫く歩くと

その道は




見覚えのある所だった
 

⏰:09/06/04 01:05 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#259 [あお☆まる]
 
「…ら、いむ」



ここは……




来夢は千代子に構わず
手を引き進み続ける




「らっ来夢!!」



思わず声が上ずる
 

⏰:09/06/04 01:07 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#260 [あお☆まる]
 
この先は嫌…





だってこの先は

前に具合が悪くなった場所




そう。私と勇人の
待ち合わせ場所………
 

⏰:09/06/04 01:08 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#261 [あお☆まる]
 
抵抗する千代子の腕を
離すことなく引きずる様に、
花とお菓子が備えられてる電信柱の前まで
連れていく来夢






電信柱の前で止まると
ゆっくりと
千代子の方を向く


 

⏰:09/06/04 01:12 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#262 [あお☆まる]
 





「チヨ、勇人さんは
此処で亡くなったんだよ」





 

⏰:09/06/04 01:13 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#263 [匿名ちゃん]
気になります!

⏰:09/06/04 01:49 📱:F705i 🆔:gmoPyWCs


#264 [あお☆まる]
 
【 匿名ちゃん 】
……………………………………


ありがとうヽ(≧∀≦)ノ


今から更新するから見てお
くんなましぃ〜(*´∀`)
で、感想板にも来てくれた
ら嬉しくて抱き着きます。
↑いらねぇーー(゚言゚)


……………………………………

 

⏰:09/06/06 14:41 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#265 [あお☆まる]
 
「ら、来夢…
なっ何言ってるの?」




声も体も震える


そんな私を
今まで見たことない
真剣な瞳を向ける来夢





「…嘘よ」

 

⏰:09/06/06 14:44 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#266 [あお☆まる]
 
弱々しく
宙に消えた声





けれど、
電信柱をよく見れば
勇人の好きなお菓子ばかりが供えられていた





あ……
白いチョコ

 

⏰:09/06/06 14:46 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#267 [あお☆まる]
 
そのチョコ一つで
来夢の言っている事が
嘘じゃないかもしれない
そう思わされる




「本当に…
勇人は死んだ…?」





口にそう出した途端
封印していた
記憶が走馬灯の様に
とめどなく流れる
 

⏰:09/06/06 14:50 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#268 [あお☆まる]
 
自然と涙がこぼれ
視野がブツンと
電源を切ったように
暗くなる














勇人…
 

⏰:09/06/06 14:52 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#269 [あお☆まる]
 







ここは……



千代子は気づくと
いつも夢で見た
暗闇の中にいた
 

⏰:09/06/06 14:53 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#270 [あお☆まる]
 
…私
また夢でも見てるのかな






でもいいや





むしろずっと
夢の中にいたい



 

⏰:09/06/06 14:55 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#271 [あお☆まる]
 
そっと
暗闇の中


座り込むと

お尻がヒンヤリ冷たかった







勇人がいないなら

生きていたくないよ
 

⏰:09/06/06 14:57 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#272 [あお☆まる]
 



「勇人…」







思わずこぼれた言葉

 

⏰:09/06/06 14:58 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#273 [あお☆まる]
 
その言葉に
反応する様に




少し目の前が
明るくなる








「ちょこ」
 

⏰:09/06/06 14:59 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#274 [あお☆まる]
 
すぐに反応出来ず
顔をゆっくりと上げる





この声は…
聞き間違えるはずない






「勇人!!」
 

⏰:09/06/06 15:00 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#275 [あお☆まる]
 
勇人は私の大好きな
あの笑顔で微笑む



堪らず抱き着く千代子





「…ちょこの甘えっ子」





そう言って
頭を撫でてくれる仕草が
懐かしくて愛しくて
鼻の奥がツンとなった
 

⏰:09/06/06 15:03 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#276 [あお☆まる]
 
「良かった。勇人
やっぱり嘘だったのね」

「……」

「勇人がね、死んだなんて言うのよ?今こうしてここに居るのにね?」

「……」

「…ね、勇人。何とか言ってよ!!」






嘘だと言って
 

⏰:09/06/06 15:07 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#277 [あお☆まる]
 
勇人はきつく
千代子を抱きしめると
優しく穏やかな
私が好きだった口調で
話し始める




「なぁーちょこ。
俺さお前の事好きだよ」


「私だって」


「お前の作る、甘い卵焼きも、フワフワのオムライスも、後、白いチョコを冷蔵庫にちゃんと買っててくれる性格も」

 

⏰:09/06/06 15:11 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#278 [あお☆まる]
 



やめて……


やめてよ…………





そんな言い方まるで






最後の別れみたいじゃない
 

⏰:09/06/06 15:13 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#279 [あお☆まる]
 


「でも、ごめんな
もう食べてあげれないんだ」





涙で声が詰まって
しゃべれなくて

黙って首を振る




いや、嫌よ勇人
一緒に居てっ
 

⏰:09/06/06 15:15 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#280 [あお☆まる]
 
「い……やだっ
だって勇人…ずっと一緒だって、家族になってくれるって約束したじゃないっ!!」




子供のように
泣きじゃくりながら
勇人の胸にしがみつく





「…うん。ごめん」


「嫌だっ許さないっ!」
 

⏰:09/06/06 15:19 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#281 [あお☆まる]
 
「でも俺はさ
ちょこに出会えて
凄く凄く幸せだったよ」





やめてよ
そんな事いわないで


私たちは
これからも一緒でしょ?



 

⏰:09/06/06 15:21 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#282 [あお☆まる]
 
勇人に抱きしめながら
久しぶりのキスをする




唇が離れて目が合うと





「愛してる」
って言葉を初めてくれた

 

⏰:09/06/06 15:23 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#283 [あお☆まる]
 
「なら、一緒にいてよ!
私、勇人がいないなら生きてたくない…
一緒に連れてってよ!!」


「駄目だよ。ちょこ。
一緒には連れて行けない。だって、ちょこは生きてるんだから。
自然にその日が来るまで俺の分まで生きて、ちょこ」





そう言う勇人の体が
光で包まれる
 

⏰:09/06/06 15:26 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#284 [あお☆まる]
 
やめてよ、
勇人を連れてかないで




「勇人っ勇人っっ!!
嫌だよっ一人にしないでっ」


「ちょこ、愛してるよ」


「勇人!!!」




勇人が光に包まれ
消えていく
 

⏰:09/06/06 15:29 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#285 [あお☆まる]
 






「ちょこ、
来夢を守って」







 

⏰:09/06/06 15:30 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#286 [あお☆まる]
 







 

⏰:09/06/06 15:30 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#287 [あお☆まる]
 
目が覚めて一番先に
飛び込んできたのは、




心配そうに歪められた
叔父さん叔母さん
友達の顔と

白い天井だった




目だけ動かす
どうやら私は呼吸機と、いくつもの点滴を付けられているらしい
 

⏰:09/06/06 15:34 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#288 [あお☆まる]
 
「…わ、たし」




口が上手く動かない


叔父さんは
私に駆け寄ると
頬を軽く叩いた。




「馬鹿やろうっ…」

 

⏰:09/06/11 03:00 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#289 [あお☆まる]
 
そう言う
叔父さんの声は
震えていて
顔を見れば、
叔父さんは泣いていた






初めて見る
泣き顔に

頬じゃなく、胸が痛くなった

 

⏰:09/06/11 03:02 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#290 [あお☆まる]
 



私は“あの日”



勇人と、私の
20歳の誕生日を祝う為に、いつもの待ち合わせ場所で会う約束をしていた



 

⏰:09/06/11 03:05 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#291 [あお☆まる]
 


いつもの様に
少し遅刻してしまう




でも勇人はいつも
そんな私を
笑顔で待っててくれた


 

⏰:09/06/11 03:08 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#292 [あお☆まる]
 






けど、
”あの日”は違かった





 

⏰:09/06/11 03:09 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#293 [あお☆まる]
 
雨の中
走って行くと


沢山の人だかり



回りにはサイレン音




人込みを掻き分けると
前が窪んだ車と
血だらけで横たわる
勇人の姿。
 

⏰:09/06/11 03:12 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#294 [あお☆まる]
 
訳が分からなくて


夢中で人込みから
勇人に近づいた





抱きしめると
いつもの勇人の
甘い匂いはしないで



ただただ
血の臭いだけした
 

⏰:09/06/11 03:14 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#295 [あお☆まる]
 
私の手は
勇人の血で真っ赤に
染まった



救急車で病院に向かう間
ずっと手を握りしめてた





勇人の手は
暖かくて


きっと大丈夫。
そう思った
 

⏰:09/06/11 03:17 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#296 [あお☆まる]
 
けど勇人が
私の事を呼ぶ事も

20歳のお祝いを
してくれる事もなかった





死んだばかりの
勇人の体は
まだ暖かくて
なんで目を開けて
こっちを見てくれないの?って瞼に唇にキスした
 

⏰:09/06/11 03:22 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#297 [あお☆まる]
 


「ちょこ、恥ずかしいよ!」




そう言ってくれるんじゃないかって


いっぱいいっぱい
キスをした


⏰:09/06/11 03:23 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#298 [あお☆まる]
 

けど勇人は


目を開けてはくれなかった







勇人の葬式



最後の別れの時
まるで寝ているみたいな勇人にキスをする。
 

⏰:09/06/11 03:25 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#299 [あお☆まる]
 

なんで……




なんで冷たいの?


唇、ガサガサだよ勇人






起きてよ、勇人

 

⏰:09/06/11 03:26 📱:932SH 🆔:☆☆☆


#300 [あお☆まる]
 
目を開けない勇人を見ても



冷たくなった勇人にキスしても



骨になった勇人を触っても




何一つ実感出来なかった  

⏰:09/06/11 03:29 📱:932SH 🆔:☆☆☆


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