彼と彼女の一週間
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#74 [あお☆まる]
「…食べてよし!」
そう言うと
今にも、よだれを出しそうだった大型犬は
待ってました!
とばかりにオムライスを口にほうばる
久しぶりに
人に料理を作ったな
:09/05/13 22:16
:812SH
:☆☆☆
#75 [あお☆まる]
「チヨ、チヨ、
これ凄く美味しい!!」
目を輝かせて
尻尾をふる大型犬
その姿に
なんだかキュンとした
やっぱり
美味しいって
言われるのは嬉しい
:09/05/13 22:18
:812SH
:☆☆☆
#76 [あお☆まる]
勇人もオムライスが
好きだったな
:09/05/13 22:20
:812SH
:☆☆☆
#77 [あお☆まる]
…………………………………………
「あ、又なんちゃってオムライスだ」
「…ばれたか」
「ちょこ好きだよねー。ウィンナー」
:09/05/13 22:23
:812SH
:☆☆☆
#78 [あお☆まる]
「好きだよー。
勇人は私のなんちゃってオムライス嫌い?」
「好き!けど、俺と結婚したら給料日にくらいはチキンにしてね」
「…給料によります。」
そう言って
いつもふざけ合ってた
:09/05/13 22:27
:812SH
:☆☆☆
#79 [あお☆まる]
勇人とは高校生の時に
バイト先で出会った
当日私が高校2年生
勇人が高校3年生だった
私がバイトしていた
アイス屋さんに
勇人がお客として来た
:09/05/13 22:35
:812SH
:☆☆☆
#80 [あお☆まる]
その時に、私のネームプレートを見た勇人に話しかけられたんだ。
「すげぇー!君、俺の好きな名前だね」
新手の
ナンパだと思って
無視する私に
勇人は続ける。
:09/05/13 22:38
:812SH
:☆☆☆
#81 [あお☆まる]
「俺、ホワイトチョコ大好きなんだよねー」
「…だから、なんなんですか?」
「えーー
だから、君の名前!
“しろいちよこ”でしょ?白いチョコじゃん!ね、俺の大好物!」
:09/05/13 22:43
:812SH
:☆☆☆
#82 [あお☆まる]
「あ…」
「ね!」
それが
私と勇人の出会い
交際してから
一年くらいたった時から
勇人はよく“結婚”を
口に出す様になった
:09/05/13 22:45
:812SH
:☆☆☆
#83 [あお☆まる]
「俺が、ちょこの家族になる」
それが彼の口癖だった
私の両親が
小さい頃に亡くなっていないから勇人がそう言ってくれる度に、
私は独りじゃない
そう思えた
:09/05/13 22:49
:812SH
:☆☆☆
#84 [あお☆まる]
けど勇人は
私の前からいなくなった
勇人がいなきゃ
私は生きてる意味がないのに
:09/05/13 22:52
:812SH
:☆☆☆
#85 [あお☆まる]
ね…勇人
“ちょこ”
って呼んで
私の好きな顔で笑って
お願いだよ
:09/05/13 22:54
:812SH
:☆☆☆
#86 [あお☆まる]
「……チヨ」
心配そうに
零れる声で我にかえる
:09/05/13 22:56
:812SH
:☆☆☆
#87 [あお☆まる]
目の前には、
愛しい人の顔を持つ
知らない人
「チヨ…
悲しいの?顔が泣きそう」
でも、どんなに
似てても違う
:09/05/13 23:00
:812SH
:☆☆☆
#88 [あお☆まる]
でもなんでかな
このこを見ると
勇人を思い出すんだ
私と勇人が
愛し合ってた日々の事を
:09/05/13 23:03
:812SH
:☆☆☆
#89 [あお☆まる]
「なんでもないよ
もう食べ終わったの?
お代わりはいる?」
そう聞くと
いらないと首を振った
「…そうだ。
名前は?なんて言うの?」
:09/05/13 23:06
:812SH
:☆☆☆
#90 [あお☆まる]
そう聞くと
悲しそうに目を伏せる
「…ないんだ」
「…え?」
「僕、名前ない」
:09/05/13 23:07
:812SH
:☆☆☆
#91 [あお☆まる]
名前がない…?
それはつまり
付けて貰った名前を
捨てた…とか?
それとも
名前を忘れてたとか?
:09/05/13 23:09
:812SH
:☆☆☆
#92 [あお☆まる]
どちらにしても
名前がないのは不便だ
「ね、チヨ。
僕の名前、チヨがつけて」
「え?私が?」
「うん。チヨに付けて欲しいんだ」
:09/05/13 23:11
:812SH
:☆☆☆
#93 [あお☆まる]
そう言われて
すぐに名前が浮かんだ
「らいむ」
「…ら、いむ?」
「そう。“来”る“夢”で来夢」
:09/05/13 23:14
:812SH
:☆☆☆
#94 [あお☆まる]
ずっと決めてた
勇人と私に
子供が出来たら
来夢にしょうって
きっと、
出て来る子供は
自分たちにとって夢だから。子供にも沢山夢が来ます様にって
二人で考えた名前
:09/05/13 23:16
:812SH
:☆☆☆
#95 [あお☆まる]
そんな
宝物みたいな名前を
昨日会ったばっかりで、
何も知らない男の子に
何故か
付けてあげたいと思った
なんでかは
分からないけど
:09/05/13 23:23
:812SH
:☆☆☆
#96 [あお☆まる]
「ありがとうチヨ。」
「え?」
「僕に、素敵な名前を付けてくれて。ありがとう」
そう笑う
大型犬改め来夢を見て
名前を来夢にして
良かったって素直に思った
:09/05/14 14:20
:812SH
:☆☆☆
#97 [あお☆まる]
時計に目をやると
もう既に夜の12時になっていた
今日ほぼ寝てたな
そろそろ
睡眠薬飲まなくちゃ
薬箱に手を伸ばす私を
不思議そうに見る来夢
:09/05/14 14:24
:812SH
:☆☆☆
#98 [あお☆まる]
「…チヨ、それ何?」
手の上に乗せた
3錠の薬を指差す来夢
「んー。睡眠薬」
そう答えると
来夢の顔が変わる
:09/05/14 14:26
:812SH
:☆☆☆
#99 [あお☆まる]
「ダメッ!!」
その言葉と共に
手の上に乗っていた薬は
来夢の手によって叩かれ
床に落ちる
「…何、するの?」
「…こんなの飲んじゃ嫌だ」
:09/05/14 14:38
:812SH
:☆☆☆
#100 [あお☆まる]
来夢は、そう言いながら
自分が落とした薬を拾う
薬を全部拾うと
とても悲しそうな瞳を私に向ける
「来夢…返して」
「嫌だ。」
:09/05/14 14:39
:812SH
:☆☆☆
#101 [あお☆まる]
「返して」
「嫌。」
「返してってば!!」
思わず声を張り上げる
そんな私を
泣きそうな顔で見る来夢
:09/05/14 14:41
:812SH
:☆☆☆
#102 [あお☆まる]
だって
しょうがないじゃない
これを飲まなきゃ
寝れない
私には、
これが必要なのよ
:09/05/14 14:43
:812SH
:☆☆☆
#103 [あお☆まる]
勇人を忘れる為にも
サイクルを正常にする為にも
私には
これがなきゃ……
:09/05/14 14:45
:812SH
:☆☆☆
#104 [あお☆まる]
俯いていると
優しく抱きしめられる
…不思議
来夢の腕の中は
とても落ち着く。
「僕がチヨに魔法の飲物作ってあげる」
:09/05/14 14:47
:812SH
:☆☆☆
#105 [あお☆まる]
「え…?」
「ちょっと待ってて!」
来夢は私から離れると
台所に向かい
冷蔵庫をあさり始める
「あ、いーもの見っけ!」
:09/05/14 14:49
:812SH
:☆☆☆
#106 [あお☆まる]
来夢の手には、
白いチョコ
勇人の大好物
勇人が好きだったから
私の冷蔵庫には
白いチョコが必ず入ってた
:09/05/14 14:51
:812SH
:☆☆☆
#107 [あお☆まる]
勇人と別れても
買い置きする癖がぬけなくて
今でも私の冷蔵庫には
常に入ってる
「でーきたっ!」
差し出されたのは
甘い香りのする
白い温かい飲物。
:09/05/14 14:54
:812SH
:☆☆☆
#108 [あお☆まる]
一口飲むと
甘くて優しい味が
口に広がる
「…美味しい」
「でしょ!ホットチョコだよ〜」
「ホットチョコ?」
:09/05/14 14:56
:812SH
:☆☆☆
#109 [あお☆まる]
「さっき見つけた
ホワイトチョコで作った」
「美味しい。
どうやって作るの?」
「秘密!」
:09/05/14 14:58
:812SH
:☆☆☆
#110 [あお☆まる]
悪戯顔で笑う来夢
「何それ、
毎日飲めないじゃん」
「チヨが飲みたい時は
僕が作ってあげる」
…言ったわね
じゃあ毎日作ってもらおうじゃない
:09/05/14 15:01
:812SH
:☆☆☆
#111 [あお☆まる]
「じゃあ、来夢は
ホットチョコ係決定」
「はーい!」
嬉しそうな来夢を見て
可愛いなって思う
けど良かった
これで冷蔵庫に沢山ある
ホワイトチョコの使い道ができた
:09/05/14 15:03
:812SH
:☆☆☆
#112 [あお☆まる]
全部飲み切る頃には
体がポカポカして
睡魔に襲われた
やるじゃん
ホットチョコ
:09/05/14 15:05
:812SH
:☆☆☆
#113 [あお☆まる]
来夢との
約束の一週間は
残すところ、後6日
:09/05/14 15:11
:812SH
:☆☆☆
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