星とぽんず。
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#111 [七瀬]
『歩志が、剣道部だったなんて‥‥ほんっと意外!』
「‥‥‥‥」
『‥あれ、林原?
聞いてる?』
「‥‥‥‥‥‥」
今、あたしは林原と
二人で電車に乗っている。
歩志とは、方向が逆だから駅で別れた。
:09/06/03 16:31
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#112 [七瀬]
さっきから、
林原はなんも話さない。
『はやしば‥』
「お前さ」
『ん?』
やっと、しゃべってくれたので、あたしは少し身を乗り出した。
:09/06/03 16:34
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#113 [七瀬]
「‥さっきから、八田の話ばっか」
ぶっきらぼうな口調。
少しの沈黙のあと、
『‥ごめん』と、だけ謝った。
そりゃ、林原といるときに歩志の話ばっかじゃ、
聞いてる林原にとっちゃ気分は良くないよね。
:09/06/03 16:37
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#114 [七瀬]
「あのさ、ストレートに聞くけど、いい?」
また、しばしの沈黙も経て声が聞こえた。
相変わらずの
ぶっきらぼうな声。
『え‥う、うん‥‥』
なんだろう。
:09/06/03 16:41
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#115 [七瀬]
「八田と、付き合ってんの?」
‥‥‥‥。
『‥ぇぇええ!??』
‥っと、
いけないいけない。
電車の中の人々の
視線が痛い。
あたしは、口をつぐんだ。
:09/06/03 16:45
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#116 [七瀬]
林原は
小さなため息を落とす。
「‥どうなわけ?」
『‥“どうなわけ”って、あたしたちは別に‥』
付き合ってるわけじゃ‥
「ほんとか?」
林原の、
目があたしを捕らえる。
:09/06/03 16:57
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#117 [七瀬]
『ほんとだよ‥。
付き合ってない‥』
なぜか、声が小さくなってしまう。
目線を下げると、ひざの上のこぶしを強く握りしめてたことに気付く。
「松田‥」
『‥ってゆーか、付き合うもなにも、あたしと歩志はそんな関係じゃないし!』
:09/06/03 21:09
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#118 [七瀬]
夏休みに入るまえ、
歩志に
「好き」って言われた。
あたしは、疑った。
聞き間違えなんじゃないかって、自分の耳を。
からかってるんじゃないかって、歩志を。
でも、あたしの耳は
ちゃんと機能してて‥
:09/06/03 21:12
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#119 [七瀬]
あたしは、
すごくうれしかった。
歩志を見てると、
胸がいちいちうるさくって困った。
毎日、学校に行くのが
楽しみで楽しみで
仕方なかった。
でも‥
‥‥歩志は、からかってただけだったんだ。
:09/06/03 21:16
:N703iD
:Mpz7J7ZI
#120 [七瀬]
だって、
あれからまったくといっていいほど、変化がない。
歩志はいつも通りだし‥
ただ違うのは、
あたしの気持ちだけ。
歩志にとって、
あの“好き”は、
ただの冗談だったんだ。
:09/06/03 22:31
:N703iD
:Mpz7J7ZI
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