星とぽんず。
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#174 [我輩は匿名である]
「ね〜ね〜、ぽんずちゃん。 あれ見て、あれ!」
珍しくはしゃぐ
歩志の指先には、
『かわい〜』
定番中の定番
金魚すくい。
「やろっか」
『うん!』
あたしたちは、
屋台に向かった。
:09/06/27 17:28
:N703iD
:f7P3rAuo
#175 [我輩は匿名である]
「お姉ちゃん。大人2人」
「はい、おおきに。
600円なります」
お金を渡すと
「勝負しよー」
歩志があたしを
ちらりと見て言った。
『‥いーけど‥‥歩志負けるよ?』
:09/06/27 17:32
:N703iD
:f7P3rAuo
#176 [我輩は匿名である]
「ふーん‥自信あるんだ」
あったりまえじゃん!
『あたし、こう見えても
金魚すくいはうまいの。
家族にも友だちにも
誰にも負けたことないんだからねー』
事実あたしは
負けという結果を出したことない。
全勝0敗。
これは、この15年間の
あたしの唯一の自慢できることだ。
:09/06/27 17:38
:N703iD
:f7P3rAuo
#177 [我輩は匿名である]
「じゃー、どうする?
負けたら」
へ?
「もし負けたら‥そーだなあ。俺、タコせん食べたいんだけど」
‥なるほど。
そういうことね。
『あ、あたしはかき氷!』
その勝負、受けて立とうじゃないですか。
:09/06/27 17:41
:N703iD
:f7P3rAuo
#178 [我輩は匿名である]
「‥楽しみだね」
歩志お得意の
意地悪な笑顔を合図に
勝負のチャイムは鳴った。
ひさびさの金魚すくいで
最初はちょっと
てこずったものの感覚はだいぶ戻ってきた。
横を見ると、
金魚たちが集まりやすい端にいつのまにか移動してる歩志が。
:09/06/27 17:46
:N703iD
:f7P3rAuo
#179 [我輩は匿名である]
下を見ると、
あたしに負けないくらいの金魚たち。
なかなかやるな、あいつ。
よーしっ!
あたしも頑張ろ!!
気合いを入れ直す。
なんかわかんないけど、
負けたくなかった。
悔しがるアイツの顔が
見たかったのかも。
:09/06/27 17:49
:N703iD
:f7P3rAuo
#180 [我輩は匿名である]
20分後
黄色いかき氷を持った
あたしの隣には
タコせんを一口かじる
歩志のすがた。
結局、
勝負は引き分けだった。
「あーあー。おごってもらう気満々だったのに」
『あたしだって』
:09/06/27 17:52
:N703iD
:f7P3rAuo
#181 [七瀬]
「まあ、今回は引き分けってことで」
あれ、
歩志が珍しく素直‥
「次は負けないけど」
‥‥やっぱり。
『‥ぷっ、ふふふ』
「なに笑ってんの?」
:09/07/01 23:06
:N703iD
:hNziI84M
#182 [七瀬]
『ううん、別に』
「なになに?」
『ほんとなんでもない。
気にしないで』
「よけい気になる‥」
いつもと
まるっきり逆パターン。
「ねーなに?なんなの?」
歩志は
しつこく聞いてくる。
:09/07/01 23:09
:N703iD
:hNziI84M
#183 [七瀬]
『ないしょー!』
‥ざまあみろ。
いつもの、あたしの
気持ちを味あわせてやる。
歩志はやっぱり素直じゃなくて笑えた。
でも、あたしが笑ったのは別の理由。
さかのぼること
30分前。
:09/07/01 23:12
:N703iD
:hNziI84M
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