星とぽんず。
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#351 [七瀬]
「さっきも言ったんだけどそれはふつうのことだよ。あたしだって、好きな人のことをそんな風に言われたら腹が立つ。嫉妬するよ」
―――嫉妬?
『しっ‥と』
「そ。嫉妬」
:09/08/03 16:26
:N703iD
:xQiMWEfo
#352 [七瀬]
胸が熱くなる。
あたし‥嫉妬してたんだ。
「でも、以外だったなぁ。柚子はてっきり、林原くんが好きだと、ミサは思ってたのにぃ」
「それはあたしも同感」
「ねぇー!」
同意したまりに、
三咲は興奮を増す。
:09/08/03 16:30
:N703iD
:xQiMWEfo
#353 [七瀬]
「そしたら、いきなり
"好きな人ができた"とか言って呼び出されるしー」
「しかも、その好きな人は林原じゃない」
「びっくりだよねー」と、同時にうなずく二人に、
『あたしが、いちばんびっくり』と苦笑するあたし。
ほんと、何ヵ月前までは、こうなるなんて思っても、みなかった。
:09/08/03 16:34
:N703iD
:xQiMWEfo
#354 [七瀬]
ましてや、嫉妬なんて‥
「でも」
まりが、あたしを見る。
「油断大敵だよ、柚子」
その目は真剣そのもの。
「その子、そぉーとー柚子の好きな子が、好きなんだよ」
"その子"とは、はづきちゃんで、"柚子の好きな子"
ってーのが歩志。
:09/08/03 16:38
:N703iD
:xQiMWEfo
#355 [七瀬]
隣で、うんうんと
縦に首を振る三咲。
「だねー。ぼぉーっとしてたら、取られちゃう。
ましてや、柚子は鈍感なんだからー」
『鈍感?あたしって、鈍感なの?』
「え、気付いてなかったの?」
口をそろえて、言う二人。
:09/08/03 16:42
:N703iD
:xQiMWEfo
#356 [七瀬]
目を広げるあたしに
向かって、
「ま、そういうとこが、柚子らしいか」
まりは笑う。
「うんうん!柚子はそれでいーの!」
『あ、ありがと』
みょーに納得できないけどま、いっか。
二人に話して、すっきりした。
:09/08/03 22:02
:N703iD
:xQiMWEfo
#357 [七瀬]
あたしは、決心した。
高校入って、
新しくできた友だち。
念願だった、かわいい
女の子の友だち、
はづきちゃんを
大切にする。
そして、もう一つ。
歩志を、あきらめない。
:09/08/03 22:06
:N703iD
:xQiMWEfo
#358 [七瀬]
まりや三咲の言うとおり、ほんとうに、はづきちゃんが歩志を好きだったら、
この二人の決意をつらぬくことは難しい。
だけど決めたの。
あたし、
けっこう好きみたい。
アイツも。
はづきちゃんのことも。
:09/08/03 22:08
:N703iD
:xQiMWEfo
#359 [七瀬]
そして、もういっこ。
ちゃんと言うんだ。
林原に。
はっきりさせなきゃ。
いつまでも、林原に
依存してちゃいけない。
だって、林原も
けっこう好きだから!
:09/08/03 22:11
:N703iD
:xQiMWEfo
#360 [七瀬]
あたしの決断は
まちがってなかった。
そう思える日が来るまで、そう思える日を作るために
優柔不断で、アイツと林原に、うじうじしてた
過去のあたしは捨てます!
松田柚子、まだ暑さの残る日の想いだった。
:09/08/03 22:15
:N703iD
:xQiMWEfo
#361 [七瀬]
―――――――――
―――――
―――
「‥んだよ、それ」
部活終わりの、日が暮れて少し涼しくなってきた日。
「そんなの、ねーだろ」
辺りも、暗くなり始めている。
『ごめん、林原』
あたしは言った。
:09/08/04 17:03
:N703iD
:JmkDUx7w
#362 [七瀬]
『あたし、決めたの』
強く強く。
決心したことを、ちゃんと林原に聞いてもらうんだ。
『あたしは、やっぱり‥』
「アイツか」
林原の目が、あたしを捕らえる。
「八田歩志か」
:09/08/04 17:05
:N703iD
:JmkDUx7w
#363 [七瀬]
なにも言わず、
コクンとうなずく。
「‥ら」
小さく響く声。
「俺、ぜってー認めねーから!」
次は、大きく響いたと思ったら、
林原はだんだん小さくなっていった。
:09/08/04 17:08
:N703iD
:JmkDUx7w
#364 [七瀬]
『‥』
言った。
あたしは告った。
イ
"林原の気持ちには答えられない。好きな人がいる"
これでもかってくらい
大きく見開かれた目と、
わなわなと震える唇が
今でも、頭に残る。
:09/08/04 17:11
:N703iD
:JmkDUx7w
#365 [七瀬]
これで、
よかった‥んだよね?
あたしは
まちがってないよね?
頭に浮かぶ疑問符たち。
すっきりさせるつもりが、よけいにむしゃくしゃするのは、なぜだろう。
あたしには、わからない。
:09/08/04 17:14
:N703iD
:JmkDUx7w
#366 [七瀬]
―――――――――
―――――
―――
「どうしたの?」
『えっ?』
いきなりのことに、
少し声が上ずる。
「元気ないけど」
『そっ、そう?』
:09/08/04 21:33
:N703iD
:JmkDUx7w
#367 [七瀬]
「うん。すっごい悩んでるように見える」
うっそー。あたし、
そんなに顔に出てたかな?
『いや、そういうわけじゃないんだけど』
ほんとは
そういうわけであります。
「‥もしかして」
:09/08/04 21:36
:N703iD
:JmkDUx7w
#368 [七瀬]
グッと、
顔を近付ける歩志。
ちょうど練習を終えて、
今は、休憩時間。
男の子が運動しているときよりもしたあとの、汗をかいたすがたに、
きゅんとしてしまうのは、あたしだけじゃないはず。
『かっ‥顔近いよっ!』
少し押すと、やっと
元の位置に戻す歩志。
:09/08/04 21:42
:N703iD
:JmkDUx7w
#369 [七瀬]
「来てないから?」
目を反らして言うアイツ。
『‥へ』
「林原くんだよ。林原くん!」
あ‥うん。
実は、ここ一週間ほど、
林原は部活に来ていない。
:09/08/04 21:45
:N703iD
:JmkDUx7w
#370 [七瀬]
おととい、廊下で見かけたし、昨日、学科別授業にも出ていたし、
学校には来てるみたいだけど。
理由は‥たぶんあたし。
「心配?」
『‥‥うん‥』
:09/08/04 21:48
:N703iD
:JmkDUx7w
#371 [七瀬]
心配だよ。
心配に決まってんじゃん。
「‥そんなに心配なんだ。林原くんのこと」
ぽつりと言って、
歩志は練習を再開した。
今のあたしには、歩志の不機嫌そうな表情よりも、
林原が気になって気になって、しょうがなかった。
:09/08/04 21:58
:N703iD
:JmkDUx7w
#372 [七瀬]
―――――――――
―――――
―――
松田‥松田‥――
『林原?』
松田‥――
『どこ?林原ー?』
ここだよ、ここ‥――
『ここって、どこよー?』
:09/08/06 00:15
:N703iD
:DEW.EFwE
#373 [七瀬]
白く広い廊下。
前も後ろも、
右も左も、だれもいない。
人一人いないと、こんなに広くて静かなんだ、と感じると、ともに
松田‥――
林原の声が耳に響く。
『もー!
"ここ"って、どこ!?』
:09/08/06 00:19
:N703iD
:DEW.EFwE
#374 [七瀬]
答えない林原に、苛立つ。
お前のすぐ側――
『えっ?』
俺は離れていかないよ――
あたしの、
不安を包み込むような声。
ずっと、側にいる――
すがたが見えないけれど、林原がいるんだって、思う。
:09/08/06 00:23
:N703iD
:DEW.EFwE
#375 [七瀬]
たとえ、お前の心が、
他の奴のものだとしても―
なんで、そんな優しい声してるの‥‥林原‥。
だって、松田は俺の‥――
「―――‥‥い」
:09/08/06 00:27
:N703iD
:DEW.EFwE
#376 [七瀬]
松田は俺の‥――
ほほえむ林原を最後に
「起きなさい!!」
一気に、現実に戻される。
『う‥〜〜ん〜‥』
「柚子!遅刻遅刻!!」
『もぉ‥休むぅ‥』
ダメ元でも、寝呆けてた
あたしは言ってみる。
:09/08/06 00:31
:N703iD
:DEW.EFwE
#377 [七瀬]
「なに言ってんの!!
いいから、起きなさい!」
あー、やっぱりお母さんには通じないよね‥。
体を起こそうかなと、思いながらも、布団の誘惑に勝てず、渋るあたしも、
次の、お母さんの言葉で
飛び起きることとなる。
「遠足!今日遠足よっ!」
:09/08/06 00:35
:N703iD
:DEW.EFwE
#378 [七瀬]
‥‥‥‥遠足。
『ええぇぇえ!??』
うそーうそーうそー!!!
『なんで、起こしてくんなかったのよぉ!!!!』
あわてて、布団を蹴り飛ばし、体を起こす。
「‥お母さんも、お寝坊しちゃった」
:09/08/06 00:38
:N703iD
:DEW.EFwE
#379 [七瀬]
『‥‥‥』
年甲斐もなく、舌を出す
我が母に、疲れた瞬間。
「とりあえず!早く顔洗ってらっしゃい!」
言われたとおり、階段を降りて、洗面所へ向かった。
『あ‥お姉ちゃん』
「ごめん。今、混んでるから」
:09/08/06 00:46
:N703iD
:DEW.EFwE
#380 [七瀬]
パシャパシャと、顔を洗う我が姉のすがたと
「いやぁ〜〜柚子ごめん。次は、パパが並んでるんだぁ」
こんなときでも、ほんわか穏やかな、我が父。
『ま‥まさか‥』
「そのまさかだよ」
お姉ちゃんが、タオルに
顔を押しつけ、言った。
:09/08/06 00:50
:N703iD
:DEW.EFwE
#381 [七瀬]
「家族全員寝坊」
なんか‥中国語みたい‥。
「でも、めずらしいなぁ。しっかり者のお姉ちゃんまで、寝坊するなんて」
「あたしだって、寝坊ぐらいするわよ、寝坊ぐらい」
へらへら笑うお父さんと、てきぱき動くお姉ちゃん。
:09/08/07 20:00
:N703iD
:Rtsevn3Y
#382 [七瀬]
「でも、柚子は最悪ね。よりによって、こんな日に寝坊するなんて」
と、一言言って、お姉ちゃんは「いってきます」と出ていった。
うん。まったくそうだよ。
指定の時間に来ないあたしを心配したマッキーがかけた電話で、
お母さんが起き、
お姉ちゃんが起き、
お父さんが起き‥あたしも叩き起こされた。
:09/08/07 20:06
:N703iD
:Rtsevn3Y
#383 [七瀬]
「朝ごはん、さっさと食べて、着替えなさい」
目玉焼きの乗ったお皿を、コトンと置いて、お母さんは言う。
「駅まで、送っていったげるから」
『はぁい‥』
遅刻しました松田柚子は、直接現地で1-2のバスと、合流することになった。
:09/08/07 20:11
:N703iD
:Rtsevn3Y
#384 [七瀬]
電話に出たお母さんに、
マッキーは苦笑しながら、「休みますか」と聞いたそう。
しかし、うちのお母さん。
すかさず「行かせます。なにがなんでも」と。
「柚子、パパは先に行くな。お母さんごちそうさまー」
洗い物をするお母さんに、まだ口にウィンナーを詰めながら、お父さんはお姉ちゃんに続いて、家を出た。
:09/08/07 20:16
:N703iD
:Rtsevn3Y
#385 [七瀬]
さ、あたしも
早くしないと‥。
イスから立ち上がり、
自分の部屋へ急いだ。
―――――――――
―――――
―――
「じゃあ、気をつけて。
いってらっしゃい、柚子」
『うん。ありがと』
「まぁ、待ち合わせは12時の昼ご飯時だから、今から行っても余裕で間に合うと思うから」
:09/08/07 20:20
:N703iD
:Rtsevn3Y
#386 [我輩は匿名である]
「ぽいずん」
:09/08/07 22:40
:F904i
:FZTnqMX.
#387 [七瀬]
匿名さん
「ぽんず」と「ぽいずん」なんか似てますねー^^
:09/08/07 23:25
:N703iD
:Rtsevn3Y
#388 [七瀬]
ガタンゴトン
ガタンゴトン…
ひとり旅…
とか言っちゃって。
ほんとは
近所の山を登るだけ。
あまり高くない山。
んで、てっぺんでお弁当食べて、集合写真なんか撮っちゃって。
ちょっと遊んで帰る。
:09/08/07 23:40
:N703iD
:Rtsevn3Y
#389 [七瀬]
んー‥遠足というより、
ピクニックだな、こりゃ。
あたしは、けっこう冷めてた――ふりをしていた―
遠足の内容もわかりきっていたし――2週間前から、しおりをずっと読んでいたから―
おやつだって、そんな‥‥――限られた値段のなかで精一杯選びました―
‥‥とりあえず、すごく楽しみでした。かなり前から。はい、すみません。
:09/08/07 23:45
:N703iD
:Rtsevn3Y
#390 [七瀬]
いろんなことを考えながらいつもより長い時間乗った電車を降りた。
ミーンミンミンミン…
蝉の鳴き声が、耳を支配する。
―着いたら、ここに電話するのよ―
今朝、お母さんに渡された紙切れをポケットから取り出す。
:09/08/07 23:49
:N703iD
:Rtsevn3Y
#391 [七瀬]
切符を通して、外に出るとすぐ横に公衆電話があった。
くしゃくしゃになった紙を開いて、10円玉を握る。
ボックスのドアを開けるともわ〜んと、熱気が顔にかかった。
あっつい‥。
なんだ、ここは。
熱帯雨林か!?
暑さに耐えて、緑色の受話器に手を掛けた。
:09/08/07 23:54
:N703iD
:Rtsevn3Y
#392 [七瀬]
――カラン―
10円玉を通して、紙切れに書かれたとおりに、押してみる。
「090…」
プルルルルルルル…
しばらくすると、
繋がって
「はい」
ぶっきらぼうな声が聞こえた。
:09/08/07 23:58
:N703iD
:Rtsevn3Y
#393 [七瀬]
『ま、松田です』
「ああ松田。早かったな。今どこにいるんだ?」
『――駅の公衆電話の中です』
「わかった。迎えに行くから待ってろ」
電話が切れ、20分ほどすると、
「松田!」
マッキーがやってきた。
:09/08/08 18:37
:N703iD
:ndZ1OwLY
#394 [七瀬]
『あ‥すいません』
「ったくお前は。こんなときに遅刻するバカがいるかったく‥」
『‥あたしも今まで、そう思ってました‥』
「まぁ‥来たんだから、よしとするか」
ぶつぶつ文句を言われながらも、あたしとマッキーは山を登った。
:09/08/08 19:34
:N703iD
:ndZ1OwLY
#395 [七瀬]
:09/08/08 20:00
:N703iD
:ndZ1OwLY
#396 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/01 22:30
:Android
:rYsbLV12
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